とだ九条の会blog

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伊藤真氏が語る「地球環境と日本国憲法」(1)

2008年07月14日 | 国際・政治
この7月7日から9日にかけて、北海道・洞爺湖でG8・環境サミットが開催されました。
今、世界的な緊急の課題としてクローズアップされている地球温暖化など地球環境問題と日本国憲法の関係について、どう考えたらいいか、当ブログでも「九条の会・おおさか」での大阪市立大学名誉教授の宮本憲一氏の講演を紹介するなど、アプローチを試んできたところです。
そんななか、マガジン9条の『伊藤真のけんぽう手習い塾』のコーナーに、法学館憲法研究所所長であり伊藤塾塾長の伊藤真さんの「日本国憲法の条文を「地球環境」という切り口から読み解くと、どうなるでしょうか?…」との問題意識ではじまる、第39回「環境破壊と憲法」(2007年2月14日UP )と題するコメントが掲載されていましたので、ご紹介しつつ一緒に考えてみたいと思います。
(文責:サイト管理者)


はじめに、伊藤氏は、元アメリカ副大統領のアル・ゴア氏が世界で地球温暖化問題について講演活動をしていることを紹介し、このままでは地球温暖化によって北極の氷が解けて、今後50年から70年で北極は消滅し、海面の水位が6メートルも上昇するなど、地球規模で危機が進行していることを指摘しながら、それなのに「温暖化防止への取り組みが進まない理由」は何なのかを述べています。

伊藤氏は、その答えがゴア氏の著書『不都合な真実』(講談社刊)に書いてあると指摘。次の一文を紹介しています。
「(温暖化防止対策は)一部の力の強い人々や企業にとって特に不都合であり、歓迎せざるものなのだ。そういった人々や企業は、地球をいつまでも住める場所にするには、自分たちに巨額のお金を儲けさせてくれている活動を、大きく変えなくてはならない、ということを十分に承知しているのである。こういった人々??特に、そういった意味で最も問題となっている2、3の多国籍企業の人々は毎年何百万ドルもの資金を費やして、温暖化に関して人々を混乱させる方法を考え出そうとしている。……ブッシュ・チェイニー政権は、この連合から強力な支持を受けており、その利害を満たすためにできることなら何でもやっているようである」と。

つまり、伊藤氏によると、ゴア氏が指摘するように、アメリカのこの構造が、軍需産業の保護と戦争の関係にそっくりなように、軍需産業を存続させるためにはアメリカは世界中での戦争を止めるわけにはいかず、そのために温暖化防止への取り組みが遅々として進まないと主張しているのです。
エコならずアメリカのエゴによって、地球の利益が損なわれているという構造に、改めて怒りが沸いてきました。
(つづく)

【出典】マガジン9条の『伊藤真のけんぽう手習い塾』のコーナーの「環境破壊と憲法」(2007年2月14日UP)から


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