とだ九条の会blog

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イラクを破局に導かないためにもアメリカはイラクから撤退しろ

2007年02月13日 | ニュース
ブッシュ米大統領はイラクに2万1500人の増派を決定し、米の占領支配に反対する勢力を一掃する大掛かりな掃討作戦を展開しようとしています。
また多くの罪のないイラクの女性や子どもたちが犠牲になる恐れがあります。今こそ、イラク開戦時と同じように、日本国中、いや世界中から「アメリカはイラクから直ちに撤退しろ」との声を上げるべきです。

現在、イラクには13万人を超える米軍が駐留していますが、そのうち2万人あまりが首都バクダッドとその周辺で軍事活動を展開しており、2万1500人の増派もその8割がバクダッドに配置するとのこと。
米国防総省が発表したイラク駐留米兵の死者数は、2月7日までに3100人を超え、特にこの1ヵ月あまりで100人が犠牲となり、2004年11月のファルージャでの戦闘で最高の137人に次ぐ犠牲となっています。米国紙フィラデルフィア・インクワイアラー紙では、最近4ヵ月間でも少なくとも334人と増加傾向にあると指摘。これは米軍がバクダッドその他の都市部で戦闘が激化しているからと分析しています。増派が実行され、「より多くの部隊がバクダッドに向かえば、危険が高まるだろう」とブッシュ政権の増派計画に懸念を表明しています。

イラク戦費も尋常ではありません。米国政府は社会福祉関係の予算を大幅に削って2007年度補正予算で約11兆円、2008年度で約17兆円をイラクに追加投入します。これによって2001年以来のイラク、アフガンへの戦費の累計は約80兆円となり、これはベトナム戦争(1964年~1973年)の戦費を大幅に上回るといいます。

これだけ膨大な兵力と戦費を持ってしても、イラク情勢は一向に好転しません。武力でもって解決すると思っていること自体、そもそも間違いですが、このようにイラクの事態が悪化したのは、ブッシュ政権が大義もなく一方的に侵略・占領し、非人道的な無差別攻撃を繰り返し10万人以上のイラク国民の命を奪ってきたからです。先月、ナジャフでの戦闘では2500人とも言われるイラク国民が殺され、そのほとんどは女性や子どもなど民間人でした。
米軍がイラク人同士を戦わせ、武力を強めれば強めるほど、テロリストに新たなテロの口実を与え宗派間抗争を激化させると同時に、イラク国民の憎悪を増幅させていることは明らかです。

米国では先日、全米から結集した50万人を超える人々が「イラク戦争は間違っていた」「ただちに撤退を」と集会が開かれました。
また、米国に追随してイラクに派兵した国々も当初の38ヵ国から17ヵ国に激減しています。
これ以上の犠牲を出さずイラクを破局に導かないためにも、米軍は早期にイラクから撤退し、政治的・外交的努力を強めることでしかイラクの泥沼化を解決する道はありません。


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