湘南オンラインフレネ日誌

フリースクール湘南オンラインフレネの地域学習活動・就労支援活動の実践試行を書き溜めていきます。

リカバリー全国シンポジウム2009に参加して(1)

2009-08-25 06:53:32 | 引きこもり
私が「リカバリー」や「援助付き雇用(IPS)」にこだわるのは、その活動がいわゆるノーマライゼーションとかインクルージョンというような「健全な社会」を前提とした当事者の包摂を目指した活動よりも、自主活動を基本にした自己変革と自分を取り巻く社会環境「作り」が強く前面に出てくるからだ。

症状に応じて保護的な環境を作り、徐々に彼を社会復帰させていくというのではなく、社会復帰させていくときの障碍を取り去っていくという方向で発想していることだ。モチベーションを当人に持たせていくというのではなく、彼の要望を育てていくと考える。

一見無謀な試みだが、ひとは関わりの中に自らを形作る、言い方を変えれば、共鳴して生きていくものだということに基礎を置く。

しかし、この「リカバリー」は、精神障がいの領域の中に生まれているが、「発達」という概念を受け入れれば、知的障がいの領域でも試みられてしかるべき内容を持っている。自閉症スペクトラム・MRなどの当事者には重なってくるし、ここに共同作業のような自分の力量に応じた協業の力学を入れ込むことが出来たら、社会環境という障碍に隔てられているその障壁をグルーミーに拡散させていくとができる。

知的障がいの領域の中で生まれてきた的確な環境を提供されることによる発達を見据えたTEACCHの本源に一脈通じるものを感じる。一見全く逆のように見える活動だが、TEACCHはそこに「構造化」というより強固な関係性の枠組みを張り巡らせて行く。そこが誤解されている。

その意味で両者はナチュラルな活動であって、特に就労支援の場面にあって、今までの知的障がいの領域の活動の中にあった「育て上げ就労」の限界を超えていくものだ。外部操作的な医学モデルから、共鳴と自主性の内発性を伴った社会生活モデルへの転換が望まれているのだ。自主性は療育の刺身のツマではないという点を実証していく流れでもある。

(つづく)
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