湘南オンラインフレネ日誌

フリースクール湘南オンラインフレネ学習的就労支援活動・災害ボランティアの実践を書き溜めていきます。

*君、どう思う? (■くんを*くんに直しました)

2007-01-30 07:10:23 | 引きこもり
■君、君が感じている悲しみは、この時期、取り残されているものが皆感じている悲しみ、苦しみだ。石川啄木の「友がみなわれよりえらく見ゆる日よ/花を買ひ来て妻としたしむ」という歌を知っているだろう。しかし君は分かち合える者もいない。

この前、茅ヶ崎保健所でHさんという講師と話した。「夢と希望」を持ちなさいと彼は薦め、私は呆気にとられていた。人生は「夢と希望」の酔客の世界ではないでしょう。かといって「****士」取得が夢でもないでしょう?それはゲートに過ぎないのだから。

私の知人に野球推薦(学力も十分だったが)で入った学校で腰を怪我して、選手生命を絶たれた奴がいる。彼は野球から離れることはせず、トレーナーの道を選び、今はマッサージで開業し、少年野球の選手たちが出入りしている。君以上に鋭敏な奴だったので、苦しみは他者の想像を絶している。彼は専門学校のような形ではなく、古い徒弟制度のような手ほどきを受けて試験を突破した。これも皆と違う。

彼は強かったのかと考える。そうではないと思う。ひとつ違っていたのは、ひとと比較しなかったこと。手助けを受け入れたことだと思うのだ。彼の場合は指導者だが、自分の手ごたえだけを信じて生きていくと、それが切れてしまうことがある。つながらないところは他者の手を借りる。他者とて君に最適のつなぎ方はわからない。しかし君の胸のうちだけでぐるぐるまわっているよりは、よりましな隘路が開ける。

3月・4月が来れば、また友の巣立ちを見送らなければならない。
啄木の歌の中にこんなのがある。


「草に臥(ね)て/おもふことなし/わが額(ぬか)に糞(ふん)して鳥は空に遊べり」


どう思う?

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連続講演会のレポートや、社会的企業の国際シンポの話など話がたまっていますが順に書きますので、ご容赦を。

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