昨夜、DVDで奇妙な映画を観ました。
「ノンフィクション」です。
フィクションであるはずのホラー小説がノンフィクションになってしまうフィクションです。
つまり、あるホラー作家が小説を書くと、それが現実になってしまうのです。
そのことに気付いて絶望したホラー作家は、二度とキイボードを打てないように両手の指を切断し、自殺を図ります。
しかし未遂に終わり、精神病院に入院させられます。
ありえない現実に気付いた精神科医が、ホラー作家誕生の秘密を探り、怖ろしい真実を突き止めます。
カナダのホラー映画で、言語はフランス語です。
ケベック州を舞台にしているようです。
あまり期待していなかったのですが、テンポが良く、映像も美しいシーンに適度な残虐シーンが混じって、引き込まれました。
キリスト教の司祭が重要な役割を果たしていますが、悪魔は登場しません。
ただし、悪魔よりも怖ろしい、悪を崇拝するカルトが登場します。
悪魔は一応、顔形の見える生き物っぽいイメージがありますが、悪は混沌としていて、誰でも心の内に持っている上に、その力は強大なので、悪魔以上に恐怖すべきものです。
ただ映像化するために、陳腐とも言える方法で悪を描いているのが残念です。
なお、下のパッケージのような場面はありません。イメージ映像なのでしょうが、映画を不当に安っぽく見せていると思います。
ノンフィクション [DVD] | |
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