ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

ワーク・シェアリング

2010年11月04日 | 社会・政治
 最近非正規雇用の増大が問題になっていますね。
 ワーキングプアなんて、泣くに泣けない話です。

 私の親戚にも、大学を卒業して10年ちかく、アルバイトで働いている男がいます。
 一度は正規雇用を目指しても、何社も落ちると就職活動自体がいやになるというのも道理です。

 いわゆるフリーターは、大きく分けて三つに分類できるように思います。
 一つは正規雇用を目指して失敗し、正規雇用を希望しながらやむを得ずフリーターを続けている者。
 二つは現在が楽しければいい、楽をしたい、組織に組み込まれたくない、という刹那主義的な者。
 三つは何事かを成し遂げたい、という強い希望を持ち、生活のためにフリーターを続ける夢追い人。

 景気の良いときは、刹那主義的な者と夢追い人がフリーターになる、というイメージでしたが、1990年代後半からは、正規に雇用されないため、仕方なくフリーターをやっている者が増えたように思います。
 自己選択ではないフリーターの増加は、社会を不安定化させます。
 しかしだからと言って、どうすれば雇用を生み出し、しかもその雇用が正規雇用を希望するフリーターの受け皿になるのか、私には雲をつかむような話です。
 よく介護職は人手が足りないと言いますが、給料が安く、仕事がきついとあっては、フリーターのほうが良いと考えてしまうのも無理からぬこと。
 景気が回復すれば万事うまくいくのかというと、それも疑問です。
 大量の非正規雇用が増えるだけのような気がします。
 企業は景気悪化の際に簡単に解雇できる労働者を欲し、労働者は景気が悪化しても身分が保証される正社員を望み、労使のミスマッチは進むばかり。

 日本企業の特徴とも言える新卒の一括採用と正社員の長時間残業をやめ、非正規社員を好不況時の安全弁としての装置とすることをやめるには、多分ヨーロッパなどで見られるワーク・シェアリングの導入しかないのかな、と感じています。
 
 でもこれは劇薬ですね。
 正社員の仕事と給料が奪われることになれば、当然正社員は既得権益の保全を求めて立ちあがるでしょう。
 国民が広くこれを認めるのは難しいでしょうね。
 しかし、ワーク・シェアリングによって自由な時間が生まれるわけですから、収入減はやむを得ないと諦めて、自由な時間を楽しむような考えが広まれば良いですね。
 私は、とりあえず生きていけるだけの収入が得られれば、勤務時間が減ったほうが嬉しいと思うのです。


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