ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

5080問題

2021年11月21日 | 社会・政治

 最近、5080問題という言葉を耳にする機会が増えました。
 50代の引きこもりを80代の親が面倒を見ている、という状態を指す言葉だそうです。

 20年くらい前までは、引きこもりというのは若者が多く、若者の問題として語られていました。
 しかし、長く引きこもっていれば、若者は中年になるに違いなく、当然予測しえた事態です。

 そもそもある一定の年齢になれば引きこもりから脱することが出来る、と考えるのだとしたら、それは頭にお花が咲いている人でしょう。

 引きこもりは長引けば長引くほどそこから脱することが困難になりますから、20年、30年の長期にわたることになり、ついには死ぬまで引きこもり、ということになるのだと思います。

 5080問題は数年で6090問題になるでしょうし、親が亡くなれば引きこもりの孤独死、それも餓死などの悲惨な末路を遂げること必定です。

 しかしこれ、政治や行政がいくら頑張っても解決しないでしょうね。
 引きこもっている当のご本人が行政の支援を受けて働こうなんていう気がないでしょうから。

 私はかつて職場ストレスがもとで長期病気休職に追い込まれましたが、リワーク・プログラムに通うなど、復帰への道を本気で探っていました。
 そしてそれは成功したわけです。
 そんな風に、本人がその気にならなければ引きこもりからの脱出は難しいでしょうね。

 親が亡くなっても葬式にも参列せず、社会人経験が無いか、あってもごく短期間であるがゆえ、遺産相続などの手続きも満足に出来ず、生活に困り果てる、そんな事例が実際に起きているそうです。

 引きこもりという現象、私の個人的な考えでは、まず自分が傷付きたくないこと、さらに、他人を傷つけたくないこと、この2点が主な原因ではないかと考えます。
 もちろん、親子関係とか、友人関係とか、学校や職場への不適応など、様々な問題が複雑に絡み合っているのだろうと思います。
 しかしその底の底には、傷付きたくない、傷付けたくないという気持ちがあるのではないでしょうか。

 深夜、コンビニに行くことすら蛮勇を奮わなければできない、もしくは奮ってもできない、そういう状態はさぞかし辛いだろうと思います。

 個別具体的には様々でしょうが、大きな目で見ると、この問題の根本的解決は不可能だと思います。

 大人になれない50代、そしてその親、どうしたらいいんでしょうね。

 私には解決策が見えませんが、とりあえず生活保護の申請を、対面ではなく、ネットのみで出来るようにするとかいったことが必要なのではないでしょうか。


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