ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

教団X

2017年12月19日 | 文学

 昨夜、中村文則のベストセラー長編、「教団X」を読み終わりました。

教団X (集英社文庫)
中村 文則
集英社

 自分の元から突如失踪した彼女を追って、カルト教団と思われる団体にたどり着いた男。
 しかしそこはカルト教団と言えるような者ではなく、宗教や量子力学を学ぶゆるやかな団体。
 その団体にかつていた男が、名前の無い、性の解放を謳うセックス教団を組織しています。

 公安は彼等に目を付け、Xと呼んでいます。

 仏教、量子力学、キリスト教、アフリカの土俗宗教などについての考察が延々と語られ、中だるみします。

 そして、性、貧困、全体主義、平和への理想、テロなどが、これでもかと詰め込まれ、小説として破綻しているように感じました。

 魅力的な題材を扱っているのに、もったいないと思います。

 もう少しテーマを絞り込むべきでした。

 お勧めできない一冊です。


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