平日は週末を心待ちにし、あと何日と指折り数えるのを常としていますが、週末はじつに呆気ないほど素早く過ぎてしまうもので、もう日曜日の夕方を迎えました。
仏教では、人間が生きることは思いどおりにはいかない、苦しみの連続であると捉えるようですが、全くそのとおりです。
世の中には、あらゆることが自分の思いどおりになる、という稀有な存在もいるのでしょうが、それはごく一部で、多くの人はおのれと現実に折り合いをつけて、妥協しながら生きているものと思います。
そうでなければ、そもそも生きることなど出来ないでしょう。
そういうものだと諦めても、苦しみから逃れられるはずもなく、苦しみの中に安息を得ようと自分に言い聞かせたところで、俗人の私にそれが叶うはずもありません。
しかし客観的に考えれば、この時代の日本に生まれ育っただけでも、相当に幸運なことであることは確かで、食うものや寝る場所に困ることも無く、上に述べたようなことは贅沢な愚痴なのだろうという自覚くらいは持っています。
そう思っても愚痴っぽくなってしまう日曜日の夕方。
私もまだまだ修練が足りないようです。
せめてはわずかの酒に慰めを得るより他ありますまい。