ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

米国上院決議

2012年12月01日 | 社会・政治

 先般、米国議会上院が、尖閣諸島に対する攻撃が行われた場合、米軍は日米安保条約に基づいてこれに軍事的に対応する、との異例の決議を行いましたね。

 中国の太平洋進出に対する強い牽制の意味が込められているものと思われます。
 日本国民としては、たいへん心強い決議です。

 現在の彼我の戦力差に鑑みると、中国が尖閣諸島に武力で侵攻してくる可能性は極めて低いでしょう。

 中国は大陸国家の常で、陸軍は強大ですが海軍はそれほどでもありません。
 逆にわが国は島国の常で、海軍力は世界有数です。
 海で戦うことは中国の嫌うところでしょう。
 まして米軍をも相手にしなければならないとなれば、中国は短期的には武力行使に打って出ることはないと思われます。

 しかし、先のことはわかりません。
 五年、十年と経つうちに、中国は海軍力を強め、日米同盟恐るるに足らずと思えば、躊躇なく侵略行動に出るでしょう。
 ちょうど今、南シナ海でフィリピンなどがいいようにやられているように。
 フィリピンには海軍とは名ばかりのオンボロ船が数隻あるだけですから。

 今のところ中国は米上院の決議にとくだんの抗議をしていません。
 これもひとえに、米軍を恐れてのことでしょう。

 中国という100年遅れでやってきた帝国主義国家を見ていると、人間という種の限界を、歴史を遡って見せつけられているような奇妙な気分になります。
 
 二つの世界大戦という多くの犠牲を払い、今では先進国同士がガチンコで戦うということはあり得ない状況にまでたどりつきました。
 今行われているのは民族や宗教の対立による地域紛争、およびテロ攻撃ですね。
 こればっかりはなかなか止む気配がありません。

 世に泥棒や殺人犯が絶えたことが無いのと同じことなんでしょうか。

 しかしそれでも、牛歩の歩みではありますが、人間同士が集団で殺しあうという行為は、確実に少なくなっているように感じます。

 例えばわが国では、かつて戦国時代など、日本人同士でさかんに殺し合いをしていました。
 今はそんなことは考えられません。

 これがさらに進んで、紛争を殺し合いで片づけることなどあり得ない世の中が世界に現出したならば、人間は新たなステージに進むように思います。

 例え核の傘による、恐怖ゆえの平和であっても。

 まぁ、私が生きている間にはとてもそんな世界は実現しないでしょうが、牛歩の歩みでもよいから、少しづつ、恒久平和への道を進んでいってほしいものです。


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REC/レック3 ジェネシス

2012年12月01日 | ホラー・サスペンス・SF等の映画

 スペイン製POVゾンビ感染物の名作「REC/レック」シリーズの最新作「REC/レック3 ジェネシス 」を鑑賞しました。

 前2作は都市部のアパート内部で起き、周囲を軍や警察に封鎖されているため、すぐそこに助けが来ているのに惨劇が繰り広げられる、というもどかしさとPOVならではの緊迫感がありました。

 最新作は前2作と同じ時期に別の場所でゾンビ感染が起こるという筋立てになっています。
 その場所とは、森の中のお城。
 そこで盛大に結婚披露宴が行われ、その最中に新郎の叔父さんがゾンビ化するのです。
 一応、披露宴の前に犬に噛まれて病院で手当てを受けたと言っていたので、それが原因なのでしょう。

 最新作ではもうPOVの手法は止め、むしろコメディタッチのホラー・アクションに仕上がっています。

 友人や親戚などの招待客が次々とゾンビ化する中、新婦は純白のドレスを引きちぎり、物置にあったチェーンソーを武器に怪物じみた戦いぶりを見せます。
 チェーンソーで友人の首をちょん切ったり、頭から縦に体を割いちゃったり。
 そうかと思うと後ろから襲ってきたゾンビを回し蹴りにし、ハイヒールで目玉を突き刺して蹴り一発で倒したり。

 POVを止めたことで映像が非常に見やすくなり、その分恐怖感はなくなりました。

 ラスト、ついにゾンビ化をまぬがれ、城から抜け出そうというとき、新婦がゾンビ化したおじいさんに噛みつかれてしまいます。
 新郎は新婦がすぐにゾンビ化するであろうことを知りつつ、抱き上げて城の外に出ます。
 外は軍が封鎖しており、新郎に新婦を下ろすように繰り返し警告します。
 その警告を聞きながら新郎は新婦に長い口づけをし、その時新婦がゾンビ化して新郎の舌を食いちぎります。
 それを見た軍は二人に機関銃の弾を雨あられと浴びせ、あえなく新郎新婦は死んでしまう、という安い愛のホラー・アクションです。

 完全にネタばれですが、この映画の場合ネタなどあって無きがごとしで、感情移入や謎解きなど関係なしに、純粋に馬鹿馬鹿しさとグロさを楽しめば良いように思います。

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セルビアン・フィルム

2012年12月01日 | ホラー・サスペンス・SF等の映画

 今日から師走ですね。
 師走らしい寒い日を迎えています。

 そんな中、不快度満点の「セルビアン・フィルム」を観ました。

 ミロシュはセルビアの元ポルノ・スター。
 精力絶倫を売りに、数々のポルノで活躍してきました。
 今は結婚して子供もでき、ポルノの仕事をしていません。
 しかし、お金は欲しい。
 そんな中、かつて共演したポルノ女優から、高額の報酬を示され、製作者と会います。
 製作者はもともと心理学者ですが、何やら怪しい闇組織に属し、海外の市場向けに彼曰く芸術的ポルノ映画を作って売っています。
 その芸術的ポルノ映画にミロシュを誘うのです。
 ただし、台本も与えられず、あらあらの内容さえ聞かされず、ただ自然体でポルノ男優としての仕事、すなわち、見せるセックスをすれば良い、と言うのです。
 奇妙だと思いながら高額の報酬に釣られて引き受けるミロシュ。
 仕事が始まると、これでもか、というほどのセックスと暴力描写の連続になります。
 平たく言えば極端なSMですね。
 女優が死んじゃうほどです。
 ミロシュはもともとノーマルなポルノ男優なのですが、性欲増進剤を打たれ、まさに獣のごとく性交を求めます。

 嫌な感じがする不快な、しかしどこか人間の獣性を感じさせて哲学的な映画というのがあるもので、これもその部類です。

 不快という点では「マーターズ」に劣り、美的という点では「ファニー・ゲーム」・「ファニー・ゲームUSA」に劣りますが、背徳的という点では随一でしょうね。
 倫理も何もあったものではありません。
 世界各国で当局によりずたずたに編集されたそうですが、わが国では完全版。
 表現の自由という概念を超えたところにある、性と暴力の極北にあるような作品でした。

 あぁ、気持ち悪かった。

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パレスチナ国家

2012年12月01日 | 社会・政治

 先般、国連でパレスチナがオブザーバー組織からオブザーバー国家へ昇格することが承認されました。

 反対が9票。
 イスラエル・米国・カナダなどです。

 棄権が41票。
 英国などです。

 賛成が138票。
 圧倒的多数ですね。

 私はわが国も米国に同調して反対にまわるのではないか、反対しないまでも棄権するのではないかと危惧していましたが、フランスなどともに賛成票を投じました。

 国連では、よく米国は4票持っている、などとからかわれます。
 いつも米国に追随するカナダ・日本・英国の3票が米国票に加わるからです。
 しかしこのたびは、わが国は賛成、英国は棄権と、米国に追随しませんでした。
 ことほどさように中東問題は複雑ということでしょうか。

 過去においても、オイル・ショックの時など、わが国は油の確保に奔走し、米国とは違った外交を展開、中東諸国の元からの親日感情もあって、油の確保に成功しました。
 もちろん、米国は嫌な顔をしましたが、わが国も独立国である以上、なんでもかんでも米国追随というわけにはいかないでしょう。

 パレスチナの民はお祭り騒ぎで喜んでいますが、イスラエルの報道官が言うように、朝になれば何も状況に変化はないことに気付くでしょう。
 しかし明朝何の変化もなくても、明後日の朝も変化なしでも、今回の件はパレスチナおよび中東諸国とイスラエルの関係性を少しずつ変化させずにはおかないでしょう。

 何事も焦らず、ゆっくり、じっくりと進めることが肝要です。

 昨日の10党の党首による討論会でも、なんだか先走っている党首が多いように感じました。
 例えば原発。
 今にも原発を完全停止しそうな勢いのことを言う党首がいましたね。
 しかし原発を止めたことによって、火力発電所はフル稼働。
 火力発電では将来もたないから原子力発電を推進してきたはずなのに。
 将来、原子力発電を減らし、代替エネルギーにしようというのはほぼ全党一致しています。
 要はロード・マップが違うのですね。
 原発の件も焦らず、じっくり、ゆっくりがよろしかろうと思います。


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