ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

神聖かまってちゃん

2011年11月17日 | お笑い

   ユーチューブで偶然神聖かまってちゃんというバンドを見つけました。
 戸川純や大槻ケンヂに影響を受けたという、狂気をはらんだ過激なパフォーマンスが魅力です。

 私も昔、戸川純の薄気味悪いパフォーマンスに酔いしれましたねぇ。
 「玉姫様」は名曲だと思います。

 

 神聖かまってちゃんの中心人物、の子はニートだったとか。
 多分ニート時代に暗く溜め込んだ世を恨む思いを歌にして思いっきり歌っているんでしょうね。
 狂気じみているというより、どこか痛々しい感じがします。
 命を削って歌っているような。
 戸川純にはそういうところがなく、本当に奇妙なものが好きなんだろうなぁとおもったものです。
 それだけに、明るかったですね。

 では、神聖かまってちゃんの曲を2曲。 

友達なんていらない死ね   PV    神聖かまってちゃん

 


 いかがでしょう。ちょっときついですか?



花ちゃんはリスかっ! 神聖かまってちゃん

  もう笑うしかないでしょう。

 いかがでしたか。
  神聖かまってちゃんといううざったいバンド名の意味がなんとなく分かりましたか? 
 それとも、頭が痛くなりましたか?
 それならあなたは正常です。
 こんなバンドのことなど忘れて日々を精一杯生きましょう。
 
  まさか共感したんじゃないでしょうね。
 そうだとするとカルト・ファンへの第一歩です。
 もう後には退けませんよ。

戸川純 TWIN VERY BEST COLLECTION
インペリアルレコード
インペリアルレコード
TOGAWA LEGEND SELF SELECT BEST&RARE 1979-2008
Sony Music Direct(Japan)Inc.(SME)(M)
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玉姫様(紙ジャケット仕様)
ソニー・ミュージックダイレクト
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友だちを殺してまで。
バウンディ
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8月32日へ
ワーナーミュージック・ジャパン
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みんな死ね
バウンディ
バウンディ
つまんね
ワーナーミュージック・ジャパン
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夕方のピアノ
神聖かまってちゃん,神聖かまってちゃん,の子
PERFECT MUSIC

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老少女 やなぎみわ

2011年11月17日 | 美術

 朝一番の記事で、下手な理屈をこねくり回したので少々気分が悪いです。
 そこで昼休みの記事では趣向を代えて、私が今最も注目している美術家、やなぎみわの寓話シリーズを見て目の保養をしてみます。

 無垢な少女と無慈悲な老女が特殊メイクで繰り広げる、怖ろしくも耽美的な作品群で、私はただうっとりと見つめる他ないのです。



 糸で老女を責める少女。
 モノクロームの映像が美的です。



 裸で眠る少女の脇に、不自然なほど長い杖を持った老女。
 裸の少女より、グロテスクな老女に目が行ってしまうのが不思議です。



 マッチ売りの少女でしょうか。
 少女の不自然な笑顔が、雪とマッチの光と相まって、独特の異空間をつくりあげています。



 異形の老女が鳥となった少女を運ぶ姿。
 老女はこれを食うんでしょうか?
 怖ろしいですねぇ。



 老女の顔をした少女の顔に装飾を施す少女。
 世界はぐるぐる回っています。



 鮮やかなカラー映像、老女たちが着飾っています。
 ここは日本昔話の異界への入り口でしょうか?

 いずれも癖の強い作品で、猛毒を仕込んであるようです。
 私はむせかえるような香気を放つこれら作品群を偏愛しています。

 でもあんまり一般向きではないかもしれませんね。
 美醜の壁を乗り越えるような作品は、猛烈に嫌う人もいますから。

 私と同世代で、美術界を疾走するやなぎみわ
 神戸芸術工科大学の准教授を務めているとか。
 私としては、そんな宮仕えは辞めて、作品制作に専念してもらいたいと願っています。

Fairly Tale 老少女綺譚
やなぎ みわ
青幻舎
WINDSWEPT WOMEN:老少女劇団
やなぎみわ
青幻舎
やなぎみわ―マイ・グランドマザーズ
東京都写真美術館
淡交社
Elevator Girls
やなぎ みわ
青幻舎

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俗情との結託

2011年11月17日 | 文学

 大西巨人といえば、あまりにも長い小説「神聖喜劇」が有名です。
 これは第二次大戦中の対馬守備隊を舞台に、驚異的な記憶力を持つインテリの新兵が、その記憶力と法的知識を武器に、上官らと対決する姿をとおして、旧日本軍、ひいては組織全般が持つ非人間性を提示してみせたもので、長く緻密な描写と神学論争とも言うべきディスカッションが延々と続き、正直、面白くありません。

 私はそもそも理屈が勝った小説を好みませんので、辛抱たまらず途中で投げ出し、幻冬舎から出ている漫画版でどうにか読みとおした記憶があります。

 しかしこの作者が「神聖喜劇」を発表する以前、俗情との結託を排する文学論を唱えていたことを思えば、その面白みのなさも納得できるところです。

 俗情とは、人情、あらゆる欲望、社会世相など、人間が生きる要素すべてと言っていいでしょう。
 すなわち文学とは俗情を描くものであるとも言え、俗情との結託はいわば文学の必然というべきものです。

 しかし大西巨人は、俗情との結託である文学・芸術を批判しています。
 その結果現れるのが、俗情と乖離しながら俗情らしきものを客観的に提示し、なんらの解釈も加えず、面白そうでもなく、感動的でもなく、ユーモラスでもない、というアンチ文学のような文学であると言わざるを得ません。

 通常の物語愛好者がこのような作品を好むわけもなく、この作者は一部マニアから神のように崇められながら、一般読者を得られずにいました。

 それが数年前、漫画化され、さらにNHKでこの作品に関するドキュメンタリーが放送されるや、にわかにその名が轟き、若者を中心に多くの読者を得るにいたりました。
 じつは私も、その高名は知りながら敬遠していたところ、多くの人が興味を持つくらいのものには念のため接してみようと、ゆっくりと読み始めたのです。

 私には、俗情との結託を批判する気持ちというのは、単なるひねくれ者の屁理屈としか思えません。
 仮にそれが文学論として一定の価値を持っているのだとしても、そもそも読むことが苦痛であっては意味がありません。
 俗情との結託から離れたければ、一人山中に籠って修行でもすればよろしいでしょう。
 しかし山中には山中の、孤独には孤独の俗情があり、どこまで行っても人間が俗情から離れることなどできようはずもなく、だからこそフィクションくらいは俗情から離れたい、といっても、そこには一見俗情から離れたらしく見える、しかし俗情との結託でしかない中途半端な作品が生まれざるを得ないでしょう。

 最後は好みの問題になってしまうので、私のように擬古典調の浪漫文学や幻想文学を好む者には、どうしても受け付けない、ということしか言えません。

 ただし、長い間一部マニアのものだったこの大作が、ここ数年ばかり多くの人にもてはやされるようになったことに、時代の変化を感じずにはいられません。

神聖喜劇〈第1巻〉 (光文社文庫)
大西 巨人
光文社
神聖喜劇〈第2巻〉 (光文社文庫)
大西 巨人
光文社
神聖喜劇 (第3巻) (光文社文庫)
大西 巨人
光文社
神聖喜劇〈第4巻〉 (光文社文庫)
大西 巨人
光文社
神聖喜劇 (第5巻) (光文社文庫)
大西 巨人
光文社
神聖喜劇 (第1巻)
大西 巨人,のぞゑ のぶひさ,岩田 和博
幻冬舎
神聖喜劇 (第2巻)
大西 巨人,のぞゑ のぶひさ,岩田 和博
幻冬舎
神聖喜劇 (第3巻)
大西 巨人,のぞゑ のぶひさ,岩田 和博
幻冬舎
神聖喜劇 (第4巻)
大西 巨人,のぞゑ のぶひさ,岩田 和博
幻冬舎
神聖喜劇〈第5巻〉
大西 巨人,のぞゑ のぶひさ,岩田 和博
幻冬舎
神聖喜劇〈第6巻〉
大西 巨人,のぞゑ のぶひさ,岩田 和博
幻冬舎

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