ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

2011年07月04日 | 文学

 昨日はずいぶん水の事故があったようですねぇ。
 楽しい川遊びや海水浴が、一転、地獄絵図に変わってしまいます。
 怖ろしいですねぇ。
 私が幼い頃を過ごしたのは、江戸川のすぐ近くの町でした。
 ちょうど「男はつらいよ」シリーズで寅さんが立ち寄る葛飾柴又の辺りから、江戸川沿いに車で南に20分ほど下った、江戸川区篠崎という辺りです。
 江戸川は大河ですので、子どもだけで江戸川の河川敷に行くことは厳禁でした。
 子どもたちもあまりの川の大きさに、そこで水遊びをしようなどとは考えもしませんでした。
 水遊びはプールで、というのが常識でしたねぇ。
 しかし安全なはずの学校のプールでさえ、時折溺死する子がいますね。
 先生たちもプールは不安の種でしょう。

 そうは言っても、子どもたちは夏の水辺を精いっぱい楽しんでいます。

 
石がけに 子ども七人 こしかけて ふぐを釣りおり 夕焼け小焼け

 北原白秋の歌です。
 ふぐっていうのが本当かよと突っ込みたくなりますが、そういう地方なんでしょうね。
 のどかに釣りを楽しむ少年たちの姿がほのぼのと浮かびます。

 
草わかば 色鉛筆の赤き粉の ちるがいとしく 寝て削るなり

 同じく北原白秋の歌ですが、中学生の頃この歌を知って、私はなんとなく、江戸川土手に寝転がって色鉛筆を削る初夏の一日を過ごしたのです。

 大人も暑い夏に水を使うのは楽しいですね。

 
夏川を こすうれしさよ 手にぞうり

 与謝蕪村の句です。
 手に草履を持って、裸足で夏に川を渡るのが冷たくて足に心地よいのでしょう。
 この程度のことでも楽しむ、空調のなかった時代の人の苦労がしのばれます。

 水の事故には十分注意しなければなりませんが、あんまり委縮して、水辺には一切近寄らない、なんてことにならないようにお願いします。
 人間は水なしでは生きられないのですから。

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埼玉県民の尖閣諸島

2011年07月04日 | 社会・政治

 震災や原発の影響で尖閣諸島の話はいっこうに聞かなくなりました。
 しかし日本人が忘れている間に、中国の潜水艦が尖閣諸島周辺をうろつき、わが国はそれに対し何もできないでいます。
 頼みの米国も知らんぷり。
 実際に尖閣諸島に中国人民軍が民間人を装って上陸してきたら、わが国の防衛当局はどうするのでしょうね。
 きっと彼らは民間人に偽装しながら、武装してくるでしょうから、沖縄県警を派遣するのはいかにも危険です。

 尖閣諸島の大部分を所有するのが、大宮の大地主であることはあまり知られていません。
 1970年代前半に、坪30円、総額4千万円程度で購入したそうです。
 目的は自然保護で、どんな大金を積まれても売るつもりはないそうですが、盛者必衰の理を知れば、首都圏の大地主といえども、左前にならない保障はなく、その時例えば中国政府の意を汲んだ者が何十億円もの金を積めば、首を縦にふったところで不思議はないし、また誰も正当な経済行為を責めることはできないでしょう。

 買った当初はまだ中国政府は尖閣諸島の領有を声高に主張しておらず、当然に日本国の領土で、誰も無人島に大金を積むなどとは夢にも思わないから、坪30円という値段で購入できたのでしょう。

 しかし、状況は大きく変わりました。

 大宮の大地主、自民党の某大物政治家が国に売ってくれないか、と交渉しに行ったところ、自分の土地は自分で守る、と言って受け付けなかったそうですが、ご存知のとおりわが国の相続税は過酷を極め、田中角栄のごとき大物政治家の娘でさえ、相続税を払うために目白の豪邸の一角を売りに出さなければなりませんでした。
 そうであってみれば大地主であればあるほど相続税は高額になり、利便性の高い大宮の土地を売るよりは、何の役にも立たない無人島が高値で売れれば、こんなにありがたいことはありますまい。
 現在、賃貸料を払って国が管理していますが、大宮の大地主が国に貸すのを止めます、と言いだしたらどうするんでしょうねぇ。

 私だったら中国人だろうが台湾人だろうがロシア人だろうが、最高額を提示した者にすぐにでも売却するでしょう。

 国防よりもおのれの利益を考えるのは、昔だったら非国民と言ってなじられたでしょうが、今や日本人は世界でも稀なくらい国家意識が希薄な国民。
 日本人である前に世界市民であれと唱える民主党政権下では、小さな無人島どころか日本国そのものが日本国ではなくて世界のものなのでしょうから、かえって世界平和に寄与したと言って褒められるのではないでしょうか。

 とにかく、大宮の大地主一人の考え一つで誰に売り飛ばされるかわからないという状況は、極めて危険でありましょう。

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