ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

天下り?

2009年06月04日 | 社会・政治
 近頃天下りを全面禁止しようという話を耳にします。
 数年勤めて多額の退職金をもらう、いわゆる「渡り」は問題だと思いますが、例えば60歳で定年退職して関連企業に就職して、70歳まで勤めて引退したとします。それのどこが問題なのでしょうか。
 年金が満額もらえるのは、65歳からです。国家公務員の定年は、概ね60歳です。その間に、五年もの差が生じます。
 そうであれば、通常は、5年間の所得を確保しようとして、再就職を目指します。
 総務大臣は、ハローワークに行け、と言っていました。
 しかし、60歳まで同じ職場で働けば、当然、知識や経験を積みます。職人だって、芸人だって、技術者だって、銀行員だって、自らの専門性を生かして働いています。
 一人公務員だけが、過去の経験を一切否定し、ハローワークに行け、などというのは、職業差別です。
 私は、これの根本的解決は、定年制の廃止しかないと考えています。
 50で引退したい人は引退すればよろしい。
 70まで働きたい人を、無理やり60で辞めさせることはない。
 じつは定年制というのは、国際的にみるとそれほど普遍的な制度ではありません。
 アメリカなどは、定年がありません。
 自分が納得したときに、引退するのです。
 天下りと再就職とを、きちんと考えるべきです。


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飲み会

2009年06月04日 | その他

 明日の夜は飲み会です。

 もう五年も前に定年退職した元上司を囲んで飲むのです。
 この人はあまり頭の良い人ではありませんでしたが、情にもろくて面倒見がよい、いわゆる親分肌の人でした。
 今でもこの人を慕う者は多く、たまに飲み会を開きます。
 私が新人の頃課長補佐で、薫陶を受けました。
 その後部長で退職するまで、何かと面倒を見てくれました。
 ただ、さびしいのは、加齢による衰えです。
 最近は、孫の話と犬の話ばかりです。
 それも毎回、同じ話を繰り返すのです。

 子供叱るな、来た道じゃもの。
 年寄り笑うな、行く道じゃもの。

 いずれは私も衰えるわけです。
 衰えない場合というのは、若死にした場合です。

 現代社会では年寄りが衰え、死んでいくさまを、見ないことが多くなりました。
 その代わり、孤独死が増えました。
 私はそれについて、良いとも悪いとも思いません。
 それが現実だ、というだけの話です。

 この世に生を受けた者は、生まれながらにして致死率100%の業病を抱えています。
 このことを考えると、怖ろしくて、私は身が震えるのです。


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現代アート

2009年06月04日 | 美術

 先日NHKで、別府市で行われている現代アートのお祭りが紹介されていました。
 別府市の民家と言わず、公園と言わず、路地までも、展示場にして、ありとあらゆる現代アートを展示しているのです。
 現代アートというと、ピカソやダリに代表されるような、シュールリアリズムから出発して、独特の世界を築いた美術家たち、という印象がありましたが、今はさらに進んで、もっと自由というか勝手気ままに、創作を行っているのですね。
 全身黒づくめの格好をしてただ地を這い回り、それを撮影したものや、木に本をくくりつけただけのものや。
 正直言って、なんだかわかりません。
 美術というくらいだから、「美」を感じさせないといけないんじゃないかな、と思います。
 あれは美術というより自己顕示のパフォーマンスですね。
 変わったことをすれば良い、というような風潮は戒めるべきですね。

 きっと近代にいたるまで、美術という概念は希薄だったんじゃないでしょうか。
 仏師にしても絵師にしても、基本は注文に応じて創作します。
 ヨーロッパのキリスト教芸術も、布教や、キリスト教の素晴らしさを称揚するためのものです。
 いわば、主持ち。職人に近かったのではないでしょうか。
 その反動がパフォーマンス的現代アートのような気がします。

 しかし、仏像や、クラシック音楽や、定型詩や、能のように、約束事に縛られながら、その範疇で高い芸術性を追求することの方が、私には魅力的に思えます。
 


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