ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

金婚

2009年04月10日 | 社会・政治
 天皇皇后両陛下がご成婚50年を迎えられたとか。
 おめでたいことです。
 私が思うのは、皇族のあまりの不自由さです。納税の義務はあるのに、選挙権や住居の自由などの社会権は認められていません。制度自体、時代錯誤という気がします。
 よく、天皇制は日本文化の源だから、天皇制が廃止されたら日本文化は崩壊する、などとのたまう輩がいます。
 私はそうは思いません。天皇制という伝統の上に、たとえそれが廃止されたとしても、新たな文化を創造していけば良いのです。我がくにびとは、その力を持っています。
天皇制を維持するにせよ廃止するにせよ、人間である皇族に、人間として当然与えられるべき人権を与えることが重要だと思います。

 権力がなく、過剰な権威だけがある人生とはいかなるものでしょうか。

 鎌倉幕府第六代将軍で、初の皇族出身であった宗尊親王は、執権政治のため、将軍とはいうものの何の権力もありませんでした。京の都から鎌倉に下向して、何を思っていたでしょうか。
 宗尊親王の歌に、
「心をば むなしきものと なしはてて 世の為にのみ 身をやまかせん」
というものがあります。自分を奮い立たせながら、虚無感が消えない、孤独感が感じられます。御製では作りえない、真実が込められているように感じます。
さらに、
「世ををさめ 民をたすくる 心こそ やがてみのりの 誠なりけれ」
という歌もあります。こちらはやや優等生的というか、建前論のようで、興趣がわきません。逆に言えば、こういう歌を作らなければ、示しがつかなかったということでしょうか。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする