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現在は「続・夢幻章伝」掲載中。

「約束の夜」168

2019年10月04日 | 物語「約束の夜」


満樹とマサシ、耀は、北一族の村へと向かって歩く。

先ほどに続き、
おしゃべりなマサシが、きゃっきゃと喋っている。
男3人旅。

「それで~、それで~、マッキーと耀は恋人とかいるの~」
「ああ、うん。俺はな。満樹はどうだ」
「何も答えてないぞ、耀」

息を吐き、満樹が云う。

「本当に、おしゃべりが止まらないな」
「そうよねぇ」
頷く、マサシ。
「北に行ったら、ついでに買い物もしないとね」

谷にはない店とか
ちょっと、かわいい系の小物欲しいし~

「バックも新調しなきゃね!」
「緊張感ないな、マサシ」

耀も息を吐く。

「やだ。どうせなら、楽しい雰囲気の方がいいでしょ!」
「もうちょっと、何かないのか、会話」
「なら、西一族の男子たちはどんな会話をするの?」
「うーん。それはだな」

耀が云う。

「狩りの話とか、狩りの道具の新調とか」
「さすが狩りの一族!」
「やれやれ。本当に京子のペースに、・・・いや、マサシのペースに」
「んで、東の男子たちは?」

耀の話、聞いていないよ、マサシ。

「うちは、水遊びいつにする、とかかな」
「えぇえええええ、かたりたいー!!!」

(かたる=仲間に入りたい、の意)

「もっとほかの話は!!」
「俺たちの父親って、どんな人だった!!?」

マサシ、キリッ。

「急に重たいテーマ! そして、俺達って!?」
「俺たち、同じ父さんだろう?」
「それ決定でいいのか!?」
「だから、みんな手のひらにアザがあって、裏一族に狙われていて」
「確かに・・・」
「魔法が使えない、もしくは苦手で!」
「ははっ。父親が西一族なら、そうだろうな」
耀が笑う。
「朝とか苦手で!」
「それも遺伝!?」
「麦茶にトウモロコシ茶をブレンドしたり!!」
「えっ、お前もやってるの!?」
「それ、うちもやってた!!」

結構、見つかる。共通点。

「いや、待て」

いやいやと満樹は首を振る。

「俺は、東一族の父親がいるから!」
「ふぅん」

耀が云う。

「きょうだいで義父がいるのは、今のところ満樹だけだな」
「だーかーらー!!」

「あっ。北一族の村が見えてきたわよ!」

マサシが指を差す。

「おしゃべりしてると、あっという間ね~」
「うーん・・・」
「そうなのか・・・」

「まずは、北に入ったら、」

耀は、満樹とマサシを見る。

満樹とマサシは頷く。

「「もちろん」」
「お茶タイム!!」
「違う!!」

満樹、全力で止める。

「何よ~。喉が渇いた~」

「仲間を、探すん、だ、よ!!」




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