TOBA-BLOG

TOBA2人のイラストと物語な毎日
現在は「続・夢幻章伝」掲載中。

「続・夢幻章伝」4

2020年12月11日 | 物語「続・夢幻章伝」
適度な場所を見つけると、
アヅチとマツバはばさっとシートを取り出す。

季節は紅葉。

紅葉狩り。

色付いた葉っぱが、真っ赤だな~

「同じこと3回云ったわね」

紅葉した木の下に、マツバのおばあちゃん作、弁当を広げる。

「運動会の季節だし」
「からあげ最高」

南一族の村。
お昼ごはんの時間。
村に鐘の音が響く。

「そう云えば南海合同運動会って今年はどうするのかしら」
「なんか今年はコ●ナの影響で取り止めらしいぜ」
「ふぅん」
「でも、代わりにウォークラリーを開催するとか」
「確かにそれなら3密を避けられそうね」
「しかも、参加者全員に豪華賞品付き!」
「何ですって!?」
「運動会の景品を考えるとかなり期待出来る!」
「ル●バだったらどうしよう!」
「ばかお前、参加者全員にルン●はないだろ!!」

運動会のあれな弁当を、ふたりでもりもり食べてお腹いっぱい。

「もう無理」
「伯父さんのクッキーはあとにしましょう」
「休憩~」

のどかな、南一族の村。
絶好のピクニック日和。

「あれだけ前回で、前作のおさらいしたのにね!」

一応、覚えてたマツバ。

「えぇえ? じゃあどうする?」
「どうするも何も」

マツバが頷く。

「食後は休憩しないと、身体の負担になるのよ!」

のどかな南一族の村。
絶好のピクニック日和。

「はぁああ、最高」

本来ならば、すぐに豆の収穫を開始せねばなるまい。
それをしなくていいのである。

「まあ、でも、考えましょう」

マツバが云う。

頑張って来いよ、と、送り出され、
頑張ります! と、敬礼ポーズで宣言したのである、

しかも

「お小遣いをもらったのよ!」
「姉貴から!!」

成果を出せ!
早く!
早く!!!
そして、秒で戻ってこい!!

と、

聞こえてこなくもない。

「何とかしないと、この状況を!!」
「やってもやらなくても、茨の道決定か!?」
「私たちは旅に出なければ!」
「あいつらの同僚を探す旅に!」

でも、今のところ、ふたりで寝っ転がっておる。

「同僚って、どこにいるんだっけ?」
「下水道?」
「あぁあ、確かに最初そうだった」
「あんた、同僚と打ち解けていたじゃない」

寒い日の夜
寄り添って、温め合ったアヅチと同僚。

「暖かいんだよ、あいつら」
「ふぅん」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「何? 淋しくなっちゃった?」
「そう、なのかもなぁ」

アヅチは寝転がったまま、空を見る。

秋晴れ。

「行くか」
「ええ」
「ずいぶんとお腹も落ち着いてきたしな」
「そうね」

ちゃりん、と、アヅチは小銭を握りしめる。
マツバも、目で合図をする。

「「ぼたもち食べてから!!」」

「食べてからじゃないわーーーーいぃいいい!!」

あ、へび呼ロイド。




NEXT