昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

三鷹通信(269)三鷹市民大学「日本の文化」琳派の美学(1)

2018-06-23 05:13:05 | 三鷹通信
 三鷹市民大学「日本の文化」
 今日の講師は美術ジャーナリスト、嘉悦大学客員教授の斎藤陽一元NHKプロデューサーです。
 東京大学教養学部フランス科で高階秀爾氏から西洋美術を学ぶ。
 1965年にNHKに入局「世界の美術館」「日本の美」「日曜美術館」シリーズなどをプロデュースした。

 今回は日本美再発見「琳派の美学~宗達・光琳・抱一の絵画を読む~」
 <琳派>とは何か。
 活躍時期が異なり、師弟関係もなく、世襲でもない俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一という個性的な絵師たちが、時を隔てながらも、先達への<私淑>という形で継承された独特の美意識の系譜をいう。

 <俵屋宗達>桃山時代から江戸時代初期にかけて京都で活躍した絵師。伝統的なやまと絵と王朝文化を源泉としながらも、大胆で独創的な絵画世界を生み出した。 彼は絵屋(貴族や上層町衆へ高級扇絵を主力販売商品とする)の経営者だった。
 
 当時の武家社会への反作用として、まさに文化復古の機運が高まってきた時代。まさに日本のルネサンスだった。

 彼の独創的な作品「風神雷神図屏風」を読む。
「様々な動きと無限に広がる空間を描写 <たらし込みの技法>量感をそなえた、深みのある雲の動き <遊びの精神>古代日本人の感覚主義復興 <余白の美>日本画独自の表現手段 <扇面構成>両神の視線を扇の要(かなめ)へ・・・ <彫塗り>ぼよぼよっとした肉体感の表現 
 <屏風の形式>宗達が創始した、対立するインパクトを表す「左隻、右隻、二曲一双」は現代美術にも・・・
 <三十三間堂>の脇侍に影響を受けたのかも?
 <北野天神碌記絵図>にも影響を受けた?
 <会田誠「美しい旗・戦争画」>「日本の女子学生と韓国の女子学生」に影響を与えた。
 <宗達の水墨画>「蓮池水禽図」
 <たらし込み技法>(和紙の上に筆の先から墨をたらす)

 ─続く─

   


         




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