昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

三鷹通信(260)マレーネ・デートリッヒの上海特急

2018-05-13 07:03:48 | 三鷹通信
昨夜は三鷹市芸術文化センターで、86年前に公開された世界の名優マレーネ・デートリッヒの「上海特急」を観ました。
 ボクが生まれる前の映画でしたが、迫力をもって迫ってきました。
 男と女のラブストーリーはオーソドックスなものでしたが、当時の中国の時代背景描写が圧倒的でした。
 汽車は、前を横切る牛を脅し、ニワトリなど蹴散らしながら走る!
 <人類文明>に関して、「う~ん。人類は自ら生み出した機械に振り回されている!」とある意味感銘を受けました。
 
 一昨日は2018年度市民大学総合コースの開校式でしたが・・・。
 昨年、哲学コースを選んだ仲間から今年も一緒にと誘われたが、ボクは敢えて「日本の文化」を選択した。
 受付で企画委員をしているIさんと「浮気したのね」「ハイ、ボクは浮気者ですから」と言葉を交わした。
 運営委員を共にしたKさんからは「ちょっと迷ったけど、やっぱり哲学にしたわ」と言われた。メイン講師平原 卓に惹かれたのだという。たしかに若くて魅力的だもんな・・・。
 同じく昨年度の運営委員であり、今年度の企画委員でもあるY氏の総合司会で開校式は始まった。金曜日開催の「育児」「哲学」「文化」3講座受講者およそ90名を前に、三鷹市清原慶子市長からこの大学の歴史と、意義についてご挨拶があった。
「なんと、今回が51回目です。育児の方たちはまだ生まれていないころから始まったのです」たしかに「育児」グループは若い女性が多い。
「文化の方たちは、なんと、2・67倍の難関を通って当選されたのです」と我々グループを見た。
「タダだからと言って、安易に休む方もいるようですが、タダほど高いものはないんです。受講できなかった人たちの分も頑張って1年間通ってください・・・」

 さらにぼくたちはコース毎に別の部屋に移り、企画委員からこれからの段取りについて説明があった。
 参加者個々の挨拶の中でボクは「昨年は哲学を選択しましたが、得られた成果の最たるものは得難い仲間を得たことです」と言った。
 詳細については頂いた昨年度の、<あゆみ>の中に書きましたが以下に紹介します。
 ・・・混迷する現代社会、<核抑止力>で世界平和の均衡は図られているとはいうものの、北朝鮮は<核保有>を振りかざして登場してきました。中東では相変わらず宗教対立、民族抗争が絶えません。
 グローバル経済は、ギャンブル的な大資本がINS,AIと結びつき、国家権力のコントロールの効かない動きをしています。
 今や、解決すべき適切な政治理論、経済理論を人類は持ち合わせていません。
 私は三鷹市民大学の哲学コースに何か得るものがあるのではと受講しましたが、まさにメインの合田先生の「海図のない大洋を漂流してみよう」でした。
 哲学の歴史、何たるかは先生の該博な知識で分かった気もしましたが、正直<学問>の独りよがりではないかという気もしました。
 もちろん、石飛幸三先生の「胃ろうは必要ない」とか池内 了先生の「行き過ぎた現代文明への警鐘」のように現実的に響くものもありました。
 私的な面で申し上げれば、超難病で生まれた孫娘を自然界の使者に見立てて出版した小説「レロレロ姫の警告」を同様に苦難の人生を克服された小松奈美子先生が買って読んで下さり、心温まるご感想をいただいたのは感激でした。
(三鷹図書館、本館、駅前にも置いています)
 また、自主学習日に、哲学を学んだ私の思いを「文明のリーダーは男でいいのか?」というタイトルで講演する場を与えて下さった運営委員の皆さまのご厚意にも感謝する次第です。