昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

三鷹通信(200)三鷹市民大学・哲学コース(12)

2017-07-01 03:51:44 | 三鷹通信
 昨日は三鷹市民大学・哲学コースの第8回目。
 西谷 脩 立教大学特任教授の「文明とは何だろうか? 人間の限界を考える」

「文明なんて言葉は日本の江戸時代にはなかった」
「明治時代になって日本に入ってきた西洋の<翻訳語>です」
「例えば、<からだ>は<身体>、<いのち>は<生命>という具合に」
「だいたい人間てのは、<言葉>によるコミュニケーションで生きている」
 ・・・そもそも西洋から入ってきた<概念>なんだ・・・
「当時の日本人にとって<西洋文明>は舶来でハイカラだったんだ」
 ・・・憧れのものか・・・
「bodyをどう翻訳するか? そもそも西洋人の感覚は日本人のものと異なる」
 ・・・?・・・
「西洋人の感覚では、bodyは分断できるものなんだよね。そもそも<死体>という意味もあったんだから・・・。しかし日本人の<からだ>にはそんな分割できるものという意味はない。それで<身体>と翻訳した」
 ・・・?・・・
「最初は違和感もあったが、<言葉>なんてものは20年ぐらい流通するとそれもなくなる」
          
「では、<文明>とは? <Civilization>というのだが、これはCivicから来ている」
 ・・・?・・・
「ラテン語のキビタス、ギリシャのポリスだ。アリストテレスに言わせれば、人間はpolitic(政治的)な動物で、ロゴス(言葉)を使う」
 ・・・?・・・
「civilization(文明)とはロゴス(言語)で結びついた集まりで生じた都市生活の形態だね。そこにculture(文化)が生まれる。もともとcultivate(耕作)から来ているんだが…aguriculture(農業)なんて言葉があるように」
 ・・・?・・・
「culture(文化)が農耕型なのに対して、civilizashon(文明)は、技術型で合理性を表すのだ」

 ・・・<文明>とは、合理性で突きつめる技術型か。なんとなくヤバイ臭いがしてきた。現在は西洋からそんな<文明という濁流>を渡りながら我々はグローバルにコントロールされた世界を生きているんだ・・・
「4大文明なんて言われているが、ここでわれわれは現在無視されている<中国文明>に着目しなければならない」

・・・うん? 中国文明? なんか西谷先生の意図するところが見えてきたような気がする・・・

 ・・・続く・・・