昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

なるほど!と思う日々(209)政治(5)

2011-07-07 05:52:52 | なるほどと思う日々
国会が再開されたが、死に体とも見える菅首相に野党もいよいよ打つ手がなくなったようだ。
「首相は満身創痍かもしれないが、刀もあれば矢も残っている。このままでは民主党の中で引きずり降ろされて、野垂れ死にだ。辞任するか衆院解散せよ」
 最後に質問に立ったみんなの党の渡辺嘉美代表が迫ったが「大きな激励をいただいたと受け止めさせていただた」と返されてしまった。

 「あなたが総理になって何が変わるの」の著者、<家庭内野党>の伸子夫人は、「何が変わりました?」との質問に答えている。 

「大して何も変わっちゃおらんわ!ただ東日本大震災があって、浜岡原発を止めたのは大きいんじゃないかな。突発の思いつきなんかじゃない。菅さん、国会議員に初当選した1980年にアメリカに出かけ、風力発電を視察しているんです。風力や太陽光エネルギーこそ、次の時代の基幹エネルギーになると信じてきた。それに究極はバイオマスエネルギーも夢見ている。
 いろんな政党を経験してきたけど、僕の最後は植物党をつくることだって、今も真顔で言ってますから」


 しかし、政界で菅さんが活動することの限界も感じているようだ。

「うーん、やっぱり、おカネの力でものごとをうごかそうとする人が強いのよねえ。あのDNAをわが民主党に残されちゃかなわん。菅さんは違う。
 震災の復旧・復興はほかの人でもせきるけど、<政治とカネ>の封じ込めだけは菅さんじゃなきゃできないって、誰かが言ってた。
 それにしても、永田町の男って政局で元気になるのね。
 ねたみと、そねみが渦巻いて・・・」

  
「一定のメドがついた段階で・・・」となると、即辞任?という質問に対しては、

「そうかなあ、これまで首相があっさり、簡単に辞めちゃった方が不思議ですよ。日本は男の引き際だとか、男の美学だとかってすごくすきでしょ。江戸時代の切腹がそう。よくない。・・・塩野七生さんの『日本人へ、リーダー編』の一節、拝啓 小泉純一郎様、私があなたに求めることはただ一つ、刀折れ矢尽き、満身創痍になるまで責務を果たし続け、その後で初めて、今はまだ若造でしかない次の世代にバトンタッチして、政治家としての命を終えてくださることなのです」菅さんも読んでいるのよ。
 渡辺みんなの党党首が引用したやつだ。

 以上、毎日JP<ザ特集>からの引用だが、最後にインタビュアーが持ってきたCDを披露した。
 食道ガンから生還した桑田佳祐氏の<いいひと>から。鳩山政権時代に書いたらしい。

「♪お辞任(やめ)になる前に総理(ボス)よ そっとツブやいておくれ Baby!! Tweet! Baby!! ”現代(いま)”が何処に(どこ)に向かって何を唱(うた)うべきかを・・・」
「へえーこんな歌あるんだ。よく見てるわね」

 そして帰宅して顔を出した菅さんに言った。

「桑田さんの歌いいわよー。あなた、つぶやかなきゃ、もっと、もっと」

 さて、菅さんはこれから、はたして何をつぶやくのだろうか?

 と、ここまで書いたところで、菅内閣の足元がきな臭くなってきた。
 今日の国会中継で、自民党の磯崎議員の追及に、海江田経産相が「一定の時期に辞任する」と表明したのだ。
 原発再開をめぐり閣内にかなり大きな亀裂が生じたようだ。
 午後の国会では、片山さつき自民党の質問の際、大臣席には菅首相が独りぼっちになった。
 これは関連大臣の海江田大臣の出席は必要ないという片山さつき氏の戦術でもあったようだが・・・。

 はたして<ひとりぼっち>の菅さんは粘り切れるのだろうか。