飽食山河

詩を書いています。感想、コメント歓迎です。

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

原始記憶

2017-12-01 08:42:28 | 2017.10

好きだった

どんだけ私かっこ悪いのか

好きだった

と書けば過去になると思って

好きだった

と区切りをつける 無理矢理に

 

服を脱いで

いろんなふうに脱いで

幼児になって

遊んだ

楽しいから それだけ

楽しいから 私 裸でいた

 

あのまま一緒にいれば

いろいろ生まれていただろう

生まれたものだらけの部屋になっていただろう

足の踏み場がないよ

あはははは

薬罐の置き場がないよ

なんだと

あはははは

 

笑って泣いて

仲直りに変わったセックスをする

 

もういない

って言いたいけど

まだ いる

私の細胞まるっきり入れ替わったと思ってたけど

脳は記憶を冷凍していたようで

解凍?

ガスバーナーで焼く

マグマ、マグマを待つ

捨て場所、ないもん

コメント

貝がら

2017-11-26 09:30:59 | 2017.10

びんがあるのであなたは

貝がらをひろってよ

わたしの部屋に音をもってきてよ

ひとりで歩いた足あとを

そのまま形にしたような

貝がら

 

ひろってもってきてよ

 

波にさらわれないように

陽が沈む前に

気まぐれがほどけないうちに

 

ひろってもってきて

 

それをびんに入れる

 

ふたもちゃんとある

 

風がわたしの頬を切る

あつい

冷ますために

もってきてよ

コメント

カタツムリ

2017-11-21 08:53:13 | 2017.10

カタツムリがどこからかまた

カタツムリを見るのは十年ぶりのような

相変わらず生きているのか死んでいるのか

しかし深刻ではないのがキミのいいところだね

 

カタツムリは十年生きて

太るだろうがめつく太るだろう

ニンジン白菜新聞紙

何でも食ってあのぐるぐる巻きを

頑固にする

頑固だが乾きに弱いので愛される

 

円盤を縦に起こし

わずかなくぼみに移動しているツムリ

カタを置いて

カタは秋のしとしと雨とともに優しい音となり

流されていく

カタを流されツムリはよっこらしょと囁く

どうすればさらに図々しく居れるのか

考えれば考えるだけぬめりを増すので

難しいことはこのへんでやめておこう

腹を下すアイデアはよしておこう

枯葉

それでもいい ごちそうだ

水浸しで枯葉を食おう

ここにたんとある 枯葉を食おう

コメント

サボテン

2017-11-16 17:59:45 | 2017.10

サボテンの頭はきっとひからびているんだろうな

酒飲まされて

良い水をたっぷり絞り出され

倒れないだけマシなのさ

 

あまりに直立しているもんだから

音楽をかけてやった

リズムを取りながらサボテンは

砂に沈んでいくのさ

 

トゲなんてもう役立たず

ふっと吹いたらぽろりと取れて

渡りを忘れていた鳥が

笑って飛ぶのを忘れたくらい

 

サボテンは頭も腕もひからびている

スカラベが言うからきっとそう

匂いでわかるスカラベだもの

あいつが言うならきっとそう

 

頭がごろりと落ちるのはいつだろうな

サボテンは長生きをした

しかしもう吸う力がないから

ゆっくり砕けていくだけなのさ

コメント (2)

未熟ゆえ

2017-11-11 10:46:02 | 2017.10

未熟な〈感情線と花びら〉

 

しべのついたまま落ちた〈未熟な時〉

 

窓の向こうから秒を読む雨の音

暖炉の無い冬の部屋

未熟ゆえ香り、なし

 

赤子の足の爪のよに

頼りないしべ

味蕾ですくい

呼吸器経由で撃ちましょう

 

意味を引く

やるせない習慣

ついてまわる意味

雲の向こうの二分割のH2O

 

逃げてまわる〈咲〉

 

知らない聞いたことない〈時〉

 

腕の重みの分だけ重く

伸びる/落ちる〈感情線〉と〈花びら〉

コメント

永遠

2017-11-06 09:35:17 | 2017.10

永遠を願えば叶うのか

この手の中に握り込んだ砂

いつまでもこぼれず

失くならずじっとしているのか

 

誰も訪れない

小さな楽園

空をセスナが行く

おおい おおい

こちらからは届かない

 

松の険しい樹皮

黒い緑の上に柔らかい緑が萌える

永遠ではないのだ

砂は深い感情線をつたってこぼれ

残ったのは汗の形

コメント

空室でました

2017-11-01 09:04:45 | 2017.10

空室でました

好きな人の家の前

空室でました

書いてある

貼ってある

ずっとある

 

買い物に行くとき

図書館に行くとき

そこを通る

まだ書いてある

貼ってある

ずっとある

空室でました

 

人気ないの

あなたほんとは

それほどでもないの

 

好きな人の家の前

通るときいつもある

 

今日タクシーが人を乗せて

ゆっくりゆっくり走ってたよ

ライトを全部きちんと点けて

すうっとすうっと進んでたよ

 

好きな人の家の前

空室でました

ずっとある

コメント (2)