平ねぎ数理工学研究所ブログ

意志は固く頭は柔らかく

電王戦第3局

2013-04-07 20:38:51 | 将棋


大熱戦でした。ツツカナは強かったですね。
この将棋でもっとも感動したのは加藤九段の大局観です。
図は船江五段が、5四歩と叩き、金を吊り上げた局面です。
次に2三歩とし同玉に5一飛打があるし、駒得していますから、誰もが先手優勢と思うでしょう。
解説者の鈴木八段も先手優勢の判断でした。
ところが、この局面でゲストとして登場した加藤九段の見解は違っていました。

(鈴木)「どうでしょうか、局面」
(加藤)「うーん、えーと、なるほどね、ほー、いや、なかなか、これ、面白い将棋ですよね。
で、ん、まあ、船江さんは、飛車歩歩で、あの、ツツ、ツツカナさんは、角金持って、
角金って、けっこういい駒持ってますよね。えー、ですから、これ、どっちにしても、
これ、なかなかでしょうね。えーっと、一目ぎりぎりの勝負ですかね

この局面で、ぎりぎり勝負だと言い切れるのは、加藤九段だけではないでしょうか。さすが神武以来の天才です。