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ワールドカップ アルゼンチン対ドイツ

2010年07月04日 22時08分47秒 | ワールドカップ
ワールドカップ
準々決勝
アルゼンチン対ドイツ

ケープタウンはグリーンポイントスタジアム

マラドーナ劇場が開幕
「あいつ(ペレ)はオレたちを“サッカー不適応者”と言った。でも、オレたちはサッカーをやるし、彼はそれを目の前で生で見ることになるんだ」

ペレ「優れた指揮官とは思わない。彼の奇妙なライフスタイルがチームに受け入れられるはずがないから」や「マラドーナが監督に就任したのは金目当てだ」と王様は全否定

ドイツのシュバインシュタイガー「アルゼンチンの選手は審判や対戦相手に敬意を払わない」
更にラームは「ヤツらの負けっぷりや敗戦後の態度がどんなものか分かるだろう」

対するマラドーナ監督は「どうしたんだ。シュバインシュタイガー?神経質になっているのかい?」これを笑い飛ばしている

まるで選手の様に先頭切って現れるマラドーナ監督は誰よりも先にピッチコンディションを確認し声援を送るスタンドの観客の答えていた。

遂にドイツ大会の借りを返すことができる対戦を迎えたアルゼンチン
戦術はマラドーナ
アルゼンチンは守備は守備、攻撃は攻撃に区分けされトップ下に入るメッシは4アシストでゴールは無いもののメキシコを破りここまでやってきた。
対するドイツははっきりとしたゲームコンセプトの元クリンスマン監督から続く約6年の歳月を経てタッチ数を減らしボール保持時間を極端に短くした縦に早い攻撃を構築してきた。
ドイツにしてみれば戦術のあいまいなアルゼンチンに対し対極的な印象を持ち、あの様なコメントが出てしまうのか?

試合はドイツがイングランド同様ラッシュをかける!
ボランチのシュバインシュタイガーがメッシをマークし縦に際立つ速さでパスを送る

そして前半2分ドイツ左フリーキックからシュバインシュタイガーのキックに中央飛び込んだミュラーわずかに頭で角度を変えゴール!!
ドイツ先制1対0!!

予想していなかった失点に子供の様に悲しい表情のマラドーナ監督

その後も手を緩めないドイツは素早いパス交換、前へ前への推進力で追加点を狙い二列目からエジル、ケディラが次々と攻撃参加
アルゼンチンがゴール前を固めれば直ぐ様戻しミドルシュート!

アルゼンチンはトップ下のメッシが深く下がり4人で囲まれながらボールを無理やり運びカウンターに繋げる

実にオープンでアグレッシブな両チームはロングボールの少ない地上戦でパスを回し好機を探る。
キープせずワンタッチでさばくドイツ
ボールキープしドリブルもしくはスペース見つけパスを狙うアルゼンチン
押し込むアルゼンチンは素早く押し上げるドイツに苦戦しながらボールを前線に運ぶ

前半21分アルゼンチンメッシのスルーパスに右テベス抜け出すもGKノイヤー素早く飛び出し辛うじてセーブ!

前半23分ドイツ右サイドミュラーからのパスにフリーのクローゼシュート放つも枠の上!
攻め込むアルゼンチンであるがもぐら叩きの様に出ては引っ込むドイツDFを抜けきれない状況
更に2ライン5バック、2ボランチのドイツの強固な守備ブロックを崩し切れないアルゼンチン

前半34分アルゼンチン右ディマリアからのパスにイグアイン抜け出しキックフェイントからシュート放つもGKノイヤー辛うじてセーブ!
更に前半35分フリーキックの折り返しからテベス抜け出しイグアイン決めるも素早く押し上げたドイツDFラインでオフサイドの判定!

前半38分ドイツポドルスキー左足の強烈なミドルシュートはわずかに枠を反れる!
ドイツは機を見て矢の様なロングボールで対角線上に待つエジルに渡しカウンター

前半45分アルゼンチンメッシがエリア前からミドルシュート放つも大きく枠を外す!

あっという間に時間は経過しドイツリードのまま前半終了

ミックスゾーンで円陣を組むアルゼンチン
後半細かいドリブル、細かいパス交換で積極的に攻め込むアルゼンチン
ドイツはフィジカルを活かしたスライディングでアルゼンチンを蹴散らす

後半47分アルゼンチンディマリア折り返しを強烈な無回転ミドルシュートはわずかに枠を外す!
徐々にドイツが右に左に流れるエジル起点に反撃をかける

後半53分アルゼンチン右ディマリアからのクロスに左マキシロドリゲス胸トラップ落としたボールにテベス強烈なボレーシュートはDF顔面ブロックで防ぐ!

後半57分ドイツ左ボアテングのすばやいクロスにクローゼ飛び込むもGKロメロ素早くパンチングでクリア!
意地でもドイツの守備ブロックに割って入りたいメッシは何度も果敢にドリブルで挑戦するもドイツDFにつぶされる!

後半60分を越え徐々に疲れも見え始め中盤間延びする両チーム
後半62分メッシドリブル運びスルーパスに左抜け出したイグアインシュートはGK弾きながらも辛うじてセーブ!
更に折り返しにメッシからのシュートこぼれたボールに左イグアイン決定的なシュートはラームがスライディングでギリギリクリア!

徐々に攻め込むドイツ
そして後半66分ドイツ左ミュラー背を向けDFに倒されながらも縦パス送り抜け出したポドルスキーの横パスにフリーのクローゼイージーに押し込みゴール!
ドイツ追加点2対0!!

後半69分アルゼンチンオカメンディー交代でパッソーテ投入
後半71分ドイツボアテング交代ヤンセン投入

更に後半73分ドイツ左シュバインシュタイガーがメッシ顔負けの粘りに粘ったドリブルで深く切れ込み折り返しに攻め上がったDFフードリッヒがニアサイドに押し込みゴール!!
ドイツ試合を決定ずける3対0!!

余裕のドイツはパスをサイドに散らし時間を稼ぎ
何とも言えない浮かない表情のマラドーナ監督

後半82分ドイツ拍手で送り出されるミュラー交代でトロンスキー投入
勝利を確信しお祭り騒ぎのサポーターとドイツ首相

アルゼンチンは攻め込み続けエリア前でチャンス作るもシュートコースを消され得点の気配がしない…

そしてダメ押し…後半88分ドイツカウンター!ポドルスキー運び左エジルのクロスに中央クローゼ簡単に合わせゴール!!
ドイツ取るも取ったり4対0!!

ロスタイムは1分であったがアルゼンチン一矢報えずそのままホイッスル!
蓋を開けてみればドイツがアルゼンチンを4対0で勝利した。

哀しげな表情で選手一人一人に声をかけ抱き締めるマラドーナ監督
メッシは涙を流しアルゼンチンイレブンは肩を落としピッチを後にした…。
「50年の人生の中で一番つらい出来事だ。アルゼンチンの国民と同じように大きな失望感に打ちのめされている。もう何もする気力が起こらない。」
とマラドーナ監督は残念な面持ちでコメント。

「わたしはこのチームに大きな誇りを感じている。それは今日に限ったことではない。われわれが後半に披露したプレーは本当に素晴らしかった。チームは優勝への意欲を示した。」
レーブ監督は4対0という大勝が信じられない面持ちでコメントした。

今大会は最初の失点を守り切ろうとする姿勢、追加点を取りに行く姿勢で大きく異なってきている。
ドイツは追加点を取りに行った姿勢が報われ3点目、4点目は相手がリスク覚悟で攻めてきたラインの裏をカウンターで狙ったものだった。
先制点がアルゼンチンであれば逆の結果もあったのかもしれない。
しかし先制点を取る引き出しの多さはアルゼンチンよりドイツが上だったようだ。
更にドイツはタフな精神力で失点を食い止め追加点を狙い続けた。
これは決勝トーナメント一回戦でのイングランド戦で培ったメンタル面だったのかも知れない。
平均年齢が若いながら完成の域を見せるドイツ…ファイナルまで進む気配は消えることはない。

さて残念ながらワールドカップ期間中話題のとりこであったマラドーナ劇場は閉幕を迎えた。
なんだか分からない存在感、憎みきれないキャラクターは最後までアルゼンチンの主役であった。
多分すぐに解任されるであろうが願わくばこのまま監督を続けてほしい
代表戦がこれで盛り上がるならFIFAは王様の意見を無視してマラドーナを監督にとどめるべきだ…。




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1 コメント

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Unknown (リンクザリッパー)
2010-07-05 14:08:12
ドイツ対アルゼンチン戦は思わぬ結果となりましたね

ドイツの統率された組織が今度のスペインに通じるのか楽しみな試合になりました(⌒∇⌒)