日本共産党 前玉野市議会議員 松田たつおのブログ ニュース

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玉野商業高校の工業系学科新設への意見

2017年05月20日 | 玉野市政
 玉野市立玉野商業高校に平成30年4月から工業系学科を新設する計画が、

急浮上し、玉野商業高校同窓会でも話題になり、市商同窓会として、

いま、パブリツクコメントを募集している。

 私も、その情報を聞き、同窓会宛に昨日、私の意見を提出した。

その内容は、
日頃から同窓会活動にご尽力いただき感謝申し上げます。

さて、玉野商業高校の工業系学科新設に関して、市議会との関係もあり、私から意見
を述べさせていただきます。

① これまでの主な経過は、市教育委員会として平成27年12月から、中学卒業者数
の減少と地元活性化のニーズ等を検討し、市立高校改編について研究を進め、工業教
育の導入方針を検討してきた。平成28年4月に地元企業数社と市・教育委員会による
「市立高校在り方検討プロジェクト会議」を立ち上げ、同年8月に第2回のプロジェク
ト会議を開催。11月に保護者・中学生への進路希望のアンケート調査を実施し、県教
育委員会に工業系教員確保を依頼するなど、平成30年4月から工業系学科の新設方針
を打ち出している。



② 私は、平成28年12月議会、29年3月議会で、この件を取り上げ、「進め方が拙速
すぎる問題」、「地元企業数社と市・教育委員会だけの検討プロジェクト会議ではな
く、市商同窓会やPTAの参加など、もっと住民参加で慎重に検討協議すべきだ」と
主張し、要望した。しかし、保護者等から工業系学科の新設を望む声も一部にあり、
今後の少子化による生徒数減少などを考慮し、学科新設に即反対という立場はとりま
せんでした。



③ しかし、現在のような市教育委員会、地元企業の参加だけでの推進方策では、
地元企業の要請に応える「即戦力となる人材育成」として、「学科新設ができれば良
し」となり、市立商業高校の将来を見据えた、「より魅力ある玉野商業・市立高校づ
くり」を総合的に進めることは不十分と考えます。この学科新設の動きを契機に、少
子社会に対応する魅力ある高校を、どう市民・地域の参加でつくりあげ、改革する
か、検討協議の場が必要と考えています。



④ そのため、同窓会や市商PTA、在校生、多くの市民、地元企業などの様々な
方の知恵を結集できる、「玉野商業・市立高校魅力化プロジェクト検討協議会」(仮
称)を直ちに設置し、この1年~2年かけて魅力化を進めるよう求めています。学校名
称の変更については、学科新設に合わせて来年4月からの名称変更ではなく、この設
置された検討協議会で十分検討し、今後、数年の推移をみる中で、市民の合意形成を
見極めるよう求めています。



⑤ 「地元企業の即戦力」とか、「地域の活性化のために」という発想だけではな
く、あくまでも、教育の目的と理念に沿った「こどもの最善の利益」のために、魅力
ある市立高校として発展させる視点が重要と思っています。



以上、この立場から市議会でも取り組んでいきたいと考えています。同窓会・役員の
皆さまには、様々なご意見があると思いますが、玉野商業高校の発展を願う気持ちは
同じですので、今後とも力を合わせて取り組んでいきたいと思います。

以上である。


 玉野市と市教育委員会は、市商同窓会の代表やPTAなどの住民参加による

市民参画の検討協議の場を作らず、意見は聴くが、方針決定の説明と結果だけを、

伝えるというトップダウンで拙速に事を進めてきた。

 まったく、「市民参加のまちづくり」「市政への参画を促進する」という、

上位計画である「玉野市総合計画」にも、「玉野市協働のまちづくり基本条例」にも

反するすすめ方であると言わざるを得ない。

 ただちに、関係者や公募委員などの参加を含めた上記のような

「商業高校・市立高校の魅力化検討協議会」(仮称)を立ち上げ、

市民合意の得られる方向に転換するよう強く求めていく必要がある。