花・伊太利

日々の生活に関する備忘録です。

晩秋

2014-11-16 19:41:00 | 季節/自然
 昨日の土曜日、会社の仲間と山を歩きました。天気は良く、風はなく、陽射しを浴びながら歩いていると汗ばんできて、着込んでいた服を脱ぎ、Tシャツで十分でした。格好からすると11月中旬の山歩きには見えません。登った山は400メートルと250メートルのふたつの低山で、植生が竹、桧、杉だったことから紅葉はありませんでした。これまた見た目に秋の風情はないものの、歩く足元にどんぐりが落ちていたり、山頂でお弁当を食べる箸を持つ指先が意外と冷たかったりして、やはり秋にしっかりと包まれているのだなぁ、と思いました。これで夕日が差していれば、新古今和歌集の三夕の歌のひとつ、寂連の「寂しさはその色としもなかりけり真木立つ山の秋の夕暮」の趣がそのまま当てはまりそうです。蛇足ですが、「真木立つ山」の「真木」とは常緑樹のことです。
 下山後、温泉に浸かりました。お湯の温かさがぐっと身体に伝わってきました。夏山では、温泉に入ると汗が流れる心地よさを感じますが、秋冬になると心地よさをもたらすのは身体が温まる感覚です。それから、反省会と称してつついた鍋の美味しさはまさしく秋を感じさせるものでした。はじめ、「今日は全然秋っぽくないなぁ」と思って歩いていたのが、家路に向かう頃は「秋も深まったなぁ」に変わっていました。大相撲九州場所が終わると、今度は冬が間近に迫って来るのを感じることになるのでしょう。