花・伊太利

日々の生活に関する備忘録です。

あまりにもピッタリ

2012-01-25 23:10:30 | Weblog
 昨夜、パラパラとE.H.カーの「危機の二十年」(岩波文庫)を読んでいて、びっくりした箇所があります。そこには、こんなことが書いてありました。『左派の政党ないし政治家は政権を獲って現実とかかわるようになると、「空論家的」ユートピアニズムを放棄して右派へと転じていく傾向があること、しかも左派はしばしば左派のラベルをつけたままにしており、そのため政治用語の混乱に拍車をかけているということである。』 カーの言う「左派」を「野党」に、右派を「与党」に読み替えれば、今の民主党そのままではないかと思い、思わずこの部分を二度、三度と読み直してしまいました。この夜、古舘さんや秋元さんのニュースで、野田総理が施政方針演説で自民党の歴代首相の言葉を引用して消費税率の引き上げを訴えたことが報じられていたので、「ドンぴしゃ」感はますます強くなりました。民主党に対して思うのは、『「空論家的」ユートピアニズム』にいつまでも固執するのも困りものですが、「もうちょっと頑張るかと思った」というのが率直な感想です。ムダを削る努力が尻すぼみだったのは残念です。