花・伊太利

日々の生活に関する備忘録です。

謹賀新年

2007-01-02 10:08:53 | Weblog
 「目出度さもちう位也おらが春」 新年を詠んだ小林一茶のおなじみの句です。宗左近の「小林一茶」(集英社新書)によると、一茶の地元の方言で「ちう位」は「いい加減」の意味にあたり、程度が中位の意味ではないそうです。いい加減な目出度さにしろ、中位の目出度さにしろ、自分を振り返るに、歳をとるにつれて子供の頃より、新年の晴れやかさ度合いが薄れてきているのは明らかです。その大きな理由は、リセット感の喪失にあるようです。小さい頃は、新年を迎えると、それまでの自分がチャラになり、まっさらな状態でスタートを切るようなフレッシュな気持ちになったものです。それが今では、「今年もまた・・・」と、ややあきらめの面持ちで、元日から酔眼を漂わせる始末です。挙句の果ては、「だいぶ酒も弱くなったなぁ」と、威勢が悪いったらありゃしません。でも、子供の時分は、勢い良くスタートを切っても失速するのも早く、日めくり暦がまだ相当厚いのに、「来年こそは」と鬼が笑うようなことになるのが落ちでした。でもでも、オヤジにはそんな失速はありません。勢いはないものの、結構打たれ強く、しぶとく粘ります。オヤジの正月は、晴れやかさはなくとも、「目出度さもちう位也おらが歳」といったところでしょうか。今年もヨロピクやっていきましょうかね。