ZAR大好きの忘ビロク2-金鉱株投資ほか色々

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☆ハイパーインフレの有無を予測するための歴史理解シリーズ(6)

2010年01月26日 | Weblog
(重要なので再再掲)

日本の戦中戦後の通貨流通高のグラフ・東京の卸売り物価指数(S9-11年を100としている)・政府借入金総額のグラフ・一般会計と政府借入金総額の割合・戦時国債を買おうというポスター。

(6)日本でのハイパーインフレ-主に国債発行額-

ちょっと世界の「国債の歴史」を離れて、日本でのインフレを調べています。
Japanese War Bondというサイトを見つけました。まとめた人はすごい人です。(写真:昭和15年・16年ごろのポスター)

あまりにうまくまとめておられますので、グラフの説明も引用です。
(注;グラフについては、こちらをご覧下さい)

==============
通貨流通高、日本銀行券(紙幣)+政府紙幣+補助貨幣(硬貨)の市場流通合計金額です。要するに国内にどれだけの現金が流通しているかのグラフです
戦争の為に政府が民間から物資・労働力を調達すると、民間に大量のお金が流れ、それがインフレを引き起こします。そこでインフレを防ぐために、政府にお金が戻っきて通貨流通量が増えないようにする政策が、国民に国債を買わせると言う物でした。それでも戦局悪化の為に昭和19年までにもかなり増えています。
終戦によってこの政策が取れなくなると、国民としては苦しい生活を何とかするために、一斉に貯蓄を引き出そうとしますから、極端に通貨流通量が増えることになります。こうして戦後のハイパーインフレが起きたわけです。
インフレを防ぐために昭和21年春には、「預金封鎖」「新円切り替え」が行われたのですが、ほとんど効き目が無かったのがよく解ります。
24年の伸びが少ないのは、この経済混乱の対策のため、米大統領特命公使として来日した、ジョゼフ・ドッチによるドッチラインの影響です。

次は、
東京の卸売物価指数です。昭和9~11年(1934~6年)の平均を100としたデーターになっています。
このデーター、月ごとの値になっているところがありがたいです。普通の状況ですとインフレのデーターなどは年平均の表で十分なのですか、戦後のインフレ時期は、月データーでないと分かりにくい。一月で30%上昇なんかがざらに有りますから。戦時中であった昭和9~19年間も2.5倍のですから、グラフの取り方によっては相当なインフレなんですが、その後のインフレは・・・、笑うしか無いです。その前の10年分が直線にしか見えない

この手のグラフで一番難しいのが、重要なのが期間に対するインフレ率と値段の上昇だという点。何も考えずに見ると25~26年に掛けての上昇が大きいように見えますが、この間40%ほどなのでまだたいしたこと無い(?)です。20~21年の上昇が約10倍ほどなので、この時期が一番苦しかったはずです。こういうグラフにするとその点が見えにくいのが難点。ハイパーインフレの場合、通常のグラフで状況を表現するのが難しいですね。このグラフを見る場合は上昇率の方が問題で有ることを考慮して見て下さい。

それでは一応、解説をやってみます。
・ 昭和9~11年 戦前安定期の最後。
・ 昭和12~19年 戦時中。この間、普通なら戦時インフレで相当上昇するはずですが、価格統制・配給制・国債発行などの政策で何とかインフレを防いでいます。しかし結局は2.5倍ぐらいに上昇しています。実際は闇市場も発達していますので実態とは言えないでしょうけど。実際に日銀による闇相場の統計まで残っています。ですから実際のハイパーインフレは18年末から始まったと見るべきでしょう。
・ 昭和20~21年春 終戦前後の期間。B29による焼夷弾空襲によって全国の都市は焼け野原。さらに本土決戦準備のために軍が大量の物資を発注。これによりインフレが発生します。
しかも終戦後、国民は生活の為にそれまでの貯蓄を卸にかかり、さらに何をちと狂ったか、政府が軍発注物資の代金を一挙に払ったため、一度に通貨供給量が増えて強烈なインフレになります。庶民は持っている物を少しずつ闇市で売って暮らす「タケノコ生活」。それでも空襲よりはよほどましです。
・ 昭和21年春~22年春 インフレ対策のために、この年の2~3月に掛けて政府が行ったのが「新円切り替え」と「預金封鎖」。通貨供給量を減らすため、5円以上を新紙幣(新円)に切り替えると言う理由で強制預金させます。(旧紙幣は3月3日を以て流通停止)さらにその旧円預金を封鎖して、一家族が1ヶ月に引き出せる金額を500円とかに制限させます。これが「500円生活」の時代。確かに通貨供給量は一挙に減らせますが、インフレ防止策としてはかなりの強攻策です。
実際、「新円切り替え」はあまりにも急に行われたので、紙幣の印刷が間に合わず、旧札に証書を張っただけの10円札まで出されました。新円でも二宮尊徳の一円札など非常にちゃちな印刷です。このとき切り替えに引っかからない小額紙幣や硬貨が重宝され、釣り銭拒否の現象まで起きています。
そうはいってもインフレ防止の効果は有りますから、しばらく物価は安定期に入ります。それでも復興の最中なのでジリジリと上がっては行きますが。こ時期が闇市の最盛期でもあります。
・ 昭和22~24年 一通り焼け跡の処理も終わり、インフレも収まりましたので、次は職、産業の復興を目指します。最初は繊維産業など軽工業が復興、次は重工業。昭和21年10月、復興金融金庫法公布、翌年1月1日同金庫開業。ここが企業に資金を貸付、国内産業の復興を図ります。乏しい資源と資金を集中導入して石炭と鉄鋼を増産し、経済復興を軌道に乗せようとする「傾斜生産方式」。昭和22年には石炭生産目標をほぼ達成しますが、この資金が再び大インフレを招きます。いわゆる「復興インフレ」の時期。
財政的裏付けのない資金投入をするとどうなるか、良い見本みたいな物です。この時期の税収なんて全く当てにならない物でしたから。あまりにも酷いので一度は資金を絞りますが、そうするとインフレは収まるが大量失業が発生。資金投入を再開するとインフレが再発、とどうしようも無い状態。
・ 昭和24~25年中盤 日本のこの状況を何とかするために、米大統領特命公使として2月にジョゼフ・ドッチが来日。彼は元デトロイト銀行頭取で、前にはドイツに派遣され通貨改革を成功させた人物、その道のプロですね。すでに米ソ対立、いわゆる冷戦が始まっており、アメリカとしては日本・ドイツ経済の立て直しは急務でした。
そのドッチは日本経済を「日本の経済は両足を地につけていず、竹馬にのっているようなものだ。竹馬の片足は米国の援助、他方は国内的な補助金の機構である。」と評価「竹馬経済」。そこでドッチが取ったのが「ドッチ・ライン」
・財政緊縮:24年度予算を歳入超過の超均衡予算で編成。
・公共事業費半減
・公共料金値上げ
・価格差補給金削減:安い公定価格維持のために、政府が生産費を埋め合わせる目的で払っていた補助金の削減。
・復興金融金庫の復興債発行禁止
・為替レートの設定:1ドル=360円
・税制改革:シャプウ勧告に基づく直接税中心の公平税制
などなど。要するに財政・経済超健全化政策。
これでインフレは一挙に収束。代わりに倒産続発・失業者増大、「安定恐慌」と呼ばれた大不況になります。
・ 昭和25年中盤~26年 折からの冷戦の中、昭和25年6月25日、北朝鮮軍が突如南進。朝鮮戦争が勃発します。米軍を中心とした国連軍の参戦で、日本は兵站基地として重要な役割を担うことに。戦時物資や役務の調達に伴う需要が増大。特別需要、いわゆる「朝鮮特需」が発生。
これにより日本経済は一転して好景気に。財政健全化の中でのインフレなので極めて健全なインフレです。これで戦後の日本は、経済の立ち上げに成功します。
・ 昭和26年以降
経済の立ち上げに成功した日本は、その後、東京オリンピック後まで続く、戦後の「高度成長期」に入っていきます。
しかし結局、この20年間のインフレは350倍でした。


3つ目は、
政府借入金総額のグラフです。
昭和19年度から借入金総額と国債総額の差が広がっているのは、短期債券と政府借金が増えたためです。一般家庭で言うなら、銀行からの借金でなく、酒屋さんへのつけ払いが増えたような物だと思って下さい。

間違えては困りますが、このグラフ、前半の9~19年の間も、ここだけ取り出してグラフを書けば相当な増え方だと言うこと。上グラフを見過ぎていると感覚が麻痺してきますが、限度を超えた異常グラフ。

ちなみにこの一般会計歳出総額の中には国防費は含まれていますが、戦費は含まれていません。国防費は通常の軍隊維持費の事で、戦費が戦争に掛かる費用の事です。その戦費なんですが、これは臨時特別会計になっていて一般会計とは別です。しかも終了後に一度に決算する単年度決算方式。そう言うことで最終的な政府統計は残っているのですが、年度ごとのデータは残っていません。

それと昭和17~21年間の国防費は一般会計に入らず、戦費へ組み込まれています。17年度から一般会計の伸びが鈍っている様に見えるのはこのためです。戦後は戦争処理費として再び組み込まれています。

やはり戦争は金が掛かる。国債総額の伸びが急速です。このHPに大量に有る、支那事変国債とか大東亜戦争国債というのがこの部分でしょう。戦時貯蓄債券・戦時報国債券・郵便貯金などもほとんどこの戦時国債の購入に充てられていました。


4つ目、重要☆なグラフです。
ハイパーインフレの帰結で、政府借り入れがチャラになる図です。

一般会計と政府借入金総額の割合のグラフ。

昭和9年時点で、すでに借入金総額が一般会計、いわゆる国家財政の4.5倍も有って財政破綻が懸念されていたのですが、戦争が始まると、とんでも無いことになっています。最終的には9倍強ですか。
(注:今のアメリカや日本はもっともっととんでもない倍率でしょう。)

それが戦後になると戦後のハイパーインフレのために一転して1倍に落ちています。これなら財政破綻を起こすことなく償還が可能なレベルです。と言いますか、国家が財政破綻を起こすとハイパーインフレが起きて、国家の借金が返せるレベルに戻るのではないか?が私の持論ですけど。

実際、22~24年に掛けても復興債券を大量に出しているはずなのですが、借金の比率のは逆に減っています。つまりこの分の無理な借金での無理な資金投入は、そのままインフレに化けしまいました。ちなみにこの復興債券は金融債だったのでほとんど残っていないようです。

代わりに国民が買った国債は完全に紙くずになって、私がコレクションすることになりましたが。
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