司法書士内藤卓のLEAGALBLOG

会社法及び商業登記に関する話題を中心に,消費者問題,司法書士,京都に関する話題等々を取り上げています。

「取締役の就任承諾と株主総会議事録の記載の援用」問題再び

2012-07-12 12:36:32 | 会社法(改正商法等)
 下記で取り上げた「取締役の就任承諾と株主総会議事録の記載の援用」問題が再燃しているようである。

cf. 平成23年8月30日付「就任承諾書の方程式」

平成22年11月3日付「取締役の就任承諾と株主総会議事録の記載の援用」

平成22年4月21日付「本人に無断で理事就任の登記をした事件」

 議事録の表現は,本来誤解を生じないような精緻なものであるべきであるが,従来許容されてきた表現を突然認められないとするような行政指導(?)は,いかがなものかと思われる。

 いわゆる「善解理論」からすれば,議事録上被選任者の就任承諾文言があれば,逆に一部の者の不存在が明確に伺われない限り,全員が出席しているものと善解すべきであろう。一部の取締役が出席しておらず,その者の就任承諾がないのに,あるかのごとく偽って登記申請がされるおそれがあるとしても,そのような行為は,電磁的公正証書等原本不実記録罪等によって処断されるのであり,「疑い出したら,きりがない」のである。

 ところで,厳密に言えば,就任承諾の意思表示は,「就任する時点」が明らかであるべきであるから,株主総会議事録における表現も「就任する時点」を明瞭に記載すべきである。

「なお,被選任者全員が本株主総会に出席しており,席上において,いずれも,本株主総会の終結の時から取締役に就任することを承諾する旨を述べた」

 ここまで書けば完璧であろうが,字面のことで拘るのであれば,そもそも援用を不可として,就任承諾書を原則どおりの必要的添付書面とすればよいであろう。取締役会設置会社の平取についても,就任承諾書に実印を押印させ,印鑑証明書を添付させるようにすべきであろう。ここまでやりますか?(やってもよいと思うが。)

cf. 平成23年12月18日付「商業・法人登記制度に関する意見書(第二東京弁護士会)」
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1 コメント

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賛同します (藤田)
2012-07-12 13:27:21
せめて新任の役員だけでも省令(商業登記規則)改正で足りるのですから、そういった形で明確にしていただきたいものです。

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