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日本株(終了)小反発、鉄鋼など好業績株が上昇-選挙通過であく抜け

2007-07-30 20:15:09 | Weblog
東京株式市場は4営業日ぶりに小反発。午後に発表された4-6月期決算で良好な業績が確認されたJFEホールディングスや新日本製鉄などの鉄鋼株や、先週に通期(08年3月期)の業績予想を上方修正した川崎汽船など大手海運株が上昇した。朝方は米住宅問題に対する懸念に加え、29日の参議院選挙で自民・公明の与党が大敗し、政局混乱が警戒されて安かったが、午前に27日の米シカゴ先物市場の日経平均先物清算値(1万 7020円)を下回らなかったことで、選挙結果が株式市場に与える影響への懸念が薄らぎ、午後に入り好業績を株価に織り込む形で相場は戻す展開となった。

  TOPIX終値は前週末比6.00ポイント(0.4%)高の1705.71、日経平均株価は同5円49銭(0.03%)高の17289円30銭。東証1部の出来高は概算で 23億1691万株、売買代金は3兆2598億円。値上がり銘柄数は1110と、値下がり銘柄数519の2倍以上に膨らんだ。

  みずほ投信投資顧問運用本部の荒野浩理事は、「先週までの相場下落で、参院選後の政局混迷がある程度織り込まれた。サブプライムローン問題の広がりから荒れた動きとなっている米国市場が落ち着いてくれば、好業績かつ割安感のある銘柄を物色する動きが復活し、相場は反発基調を強めるだろう」と述べた。

     TOPIX逆ザヤで先高観強まる、米株反発期待も

  この日は、TOPIXへの寄与度の高い現物株の一部に朝方から着実な買いが入り、TOPIXでは現物が先物を上回る逆ザヤが生じていたため、先高観を背景に投資家の買いが徐々に強まったとみられていた。TOPIXは午後2時過ぎに上昇に転換、日経平均も取引終了の午後3時に上げに転じた。

  24時間取引のGLOBEX(シカゴ24時間電子取引システム)ナスダック 100株価指数先物が堅調に推移していることから、30日の米国株式相場が反発するとの期待感もあったようだ。

  テクニカル指標では、東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)が27日時点で69.4%と、売られ過ぎを示す70%を割り込んできた。70%割れは昨年11月以来、約8カ月ぶり。日経平均採用銘柄の平均予想PER(株価収益率)も18倍台半ばまで低下しており、値ごろ感や割安感を指摘する向きも増えていた。

         鉱工業生産指数の上昇転換も支えに

  大和証券SMBCエクイティ・マーケティング部の西村由美上席課長代理は、外国為替市場で早朝に買い戻された円がその後落ち着きを見せたほか、債券相場も波乱なく推移して目先の安ど感が出たと指摘。また「朝方発表された6月の鉱工業生産指数が良好な内容だったことも下支えとなった」との見方をしていた。

  この日午前8時50分に発表された6月の鉱工業生産指数(速報値)は前月比で1.2%上昇した。在庫調整が続いていた電子部品・デバイスの生産が増加に転じたことや、自動車輸出の増加で輸送機械の生産が増えたことなどを反映して、4カ月ぶりに上昇に転じた。ブルームバーグ・ニュースがエコノミスト34 人を対象に実施した事前調査ではプラス1.0%が見込まれていた。

       午後に上昇銘柄が増加、好決算の双日や三菱電が急騰

  この日は午後に入って好決算を発表する企業が相次ぎ、投資家の関心が企業業績へと向かった。好決算銘柄はいずれも買いを集めて株価が急騰。四半期純利益が45%増加した双日が値を上げ、三井物産や三菱商事など商社株全般に買いが波及した。鉄鋼株では今期業績予想を引き上げたJFEホールディングスが急騰し、新日本製鉄もこの日の高値圏で終えた。東証1部鉄鋼指数はTOPIXの上昇寄与度1位。

  三菱電機は自動車機器事業の好調により中間期業績予想を上方修正、これを受けて株価は急伸し、東証1部の値上がり率上位に浮上した。第1四半期の経常利益が8割増益となった日本ケミコンも大幅高。値上がり率首位は四半期営業利益が10倍に急増したネットワンシステムズで、ストップ高(値幅制限の上限)。

        好業績株が上昇率上位-ガイシが上場来高値

  そのほか、日本電産や富士通ゼネラル、オイレス工業など、上昇率上位には好業績が確認された銘柄が並んだ。排ガス浄化装置(DPF)などが好調に推移し、円安効果なども勘案して通期(08年3月期)連結営業利益予想を530 億円から650億円に引き上げた日本ガイシは一時ストップ高まで買われ、上場来高値を更新。日本曹達も一時ストップ高を付けた。

        エプソンはストップ安、富士電機Hは安値

  半面、第1四半期決算で電子デバイスの赤字が続き、アナリストの格下げが相次いだセイコーエプソンがストップ安(制限値幅いっぱいの下落)で東証1部の下落率1位。ハードディスク(HD)媒体事業の売り上げが低迷したとして、9月中間期業績予想を下方修正した富士電機ホールディングスが下落率2位。受注停滞で四半期利益が急減した伊藤忠テクノソリューションズも一時ストップ安。

  第1四半期の連結純利益が前年同期と同水準の1197億円にとどまった三井住友フィナンシャルグループが3日続落し、価格競争激化を背景に、KDDIやNTTドコモ、ソフトバンクと、携帯電話キャリアはそろって安い。

              新興市場も反発

  国内新興3市場の株価指数は、ジャスダックが0.22ポイント(0.3%)高の 76.98、大証ヘラクレス指数は18.73ポイント(1.4%)高の1373.88で、ともに4営業日ぶり反発。東証マザーズ指数も3営業日ぶりに反発し13.66ポイント(1.6%)高の852.93で終了した。

  ジャスダック市場ではジャストシステムやイマジニア、ザインエレクトロニクス、日本一ソフトウェアが上昇。08年3月期の単独業績予想を上方修正したプロシップは急反発。半面、インデックス・ホールディングスやコスモスイニシアが安い。07年4―6月期の連結経常損益が2億8800万円の赤字(前年同期は7600万円の黒字)に転落したエキサイトは続落。

  マザーズ市場では、GCA、ACCESSなど時価総額上位銘柄が買われ、アクロディアとJDCは大幅高。26日に08年3月期の業績予想を上方修正したディー・エヌ・エーは7日続伸し、連日で年初来高値を更新した。半面、バリューコマースが売られ、サイバー・コミュニケーションズ、ミクシィが安い。

  ヘラクレス市場では、直近上場のマネーパートナーズときちりが大幅高。不動産ファンドを手掛けるアセット・マネジャーズとダヴィンチ・アドバイザーズは売買代金1、2位で反発。08年3月期の連結業績と期末配当の予想を上方修正したトレイダーズホールディングスがストップ高(値幅制限の上限)。ダブルクリック、クインランド、ハドソン、TFPコンサルティンググループは安い。



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