新・遊歩道

日常の中で気づいたこと、感じたこと、心を打ったこと、旅の記録などを写真入りで書く日記です。

隠れ家の温泉宿ー白川温泉

2009年12月28日 | 国内旅行記

米国に赴任している息子がやっと休暇が取れて帰国し、山あいの温泉宿に連れて行ってくれました。

インターネットは便利なもので手配はすべてアメリカで。もともと秘湯が好きというだけあって、彼のチョイスは満足のいくものでした。

黒川温泉もいいのですが、最近はあまりに客が集まりすぎて、周辺の白川温泉などにある、離れ形式の宿や人数を制限しておもてなしに心を配る宿に人気がでているようです。

Fijimoto7_3旅館 藤もとは一見地味めなかんじですが、ガラス戸の金属を除けばすべてが天然木造りで、隅々まで磨き上げられた床には心が洗われます。華美にならない上質のインテリアも心落ち着くものでした。

屋内の風呂、露天風呂の数は軽く10こを超し、貸切温泉が5つ、内風呂も2つ。この多さが客の心をくすぐります。客は8組限定と聞きましたが、客室はふさがっていたようです。

Fujimoto3_2特に気に入ったのは川湯。自然の地形をうまく利用して、幅20mぐらいの川底(これがなんと筑後川の上流でした)にしつらえられた湯船に源泉をひいたものです。

段差のある岩を滑り落ちる水のしぶきを浴びながら、冷たい外気に顔を冷やして体はポッカポカ。川底温泉のために増水の場合は使用不可とのことですが、幸い二つの川湯にも5つの露天風呂にも全部入りました。ほかに5つの貸し切り温泉がありましたが、これはカット。人口密度ならぬ「温泉密度」の低さは、まさにぜいたくというほかはない嬉しさです。

Sirakawa_003この宿で特に人気なのが夕食と朝食。阿蘇の自然を封じ込めたような新鮮な材料で、じっくり手間ひまをかけた料理がずらりと並びます。

夕食の創作会席料理では、馬刺しも、舌にとろけそうな肥後牛のしゃぶも期待を裏切らないものでした。アメリカにはポンド単位の塊肉しかなく、久しぶりの霜降り薄切り肉の繊細な味を堪能していました。

Sirakawa_006_2朝食の品数の多さがここの評判です。手作りの品々が塩分控えめでもおいしいのはじっくりしみ込んだ上等なだしのせいでしょうか。迫っているおせ ち料理の ヒントになります。

食後のコーヒーはラウンジで、ご主人が直々に淹れてくださいました。部屋に帰るとこたつの上に夜食のケーキが乗っていました。これも手作りです。

九州のおへそに、隠れ家のようにひっそりと建つ温泉宿。口コミでもポイントが高いし、リピーターになりたいというのが感想です。

コメント (9)