おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

ラブジョイ彗星の見つけ方、撮り方

2015-01-10 22:01:49 | ARIZONA SCIENCE & ASTRONOMY EXPO


今晩の撮影機材です。EOS MとKiss X5に付いていたWズームキットのレンズです。デジタル一眼をセットで買えば付いている安価ですが優秀なレンズです。今晩はこれを使ってラブジョイ彗星を撮りました。



まず最初に使うのは、EF-S55-250mmレンズですが、明るい一等星か近場のオリオン大星雲で試し撮りをしながら200mmか250mmの位置でピントを合わせておきます。合わせたら一旦外します。次にEF-S18-55mmレンズを装着してラブジョイ彗星のあるあたりを35~55mmで試写します。その日の彗星の位置は「星ナビ」などでだいたいの位置はつかめると思います。周辺の明るい星からだいたいの彗星の位置を覚えておいてその辺にカメラを向けてISO 6400くらいで10秒も撮れば画像のどこかに青白い彗星の姿があれば、後はその彗星が画像中央にくるように修正ー試写を繰り返して中央に来たところでまずはOKです。



彗星はライブビューでは全く見えません。デジタル一眼のファインダーでも慣れていないと探すのは難しいと思います。



彗星が中央になったところで55-250mm或は望遠系ズームレンズに変えて撮影します。このレンズはF5.6なので暗いですが、ISO 3200で2-3分も撮れば十分美しい大きな彗星を捉えることができます。先にピント合わせのためにオリオン大星雲などを使ったのは、彗星は暗過ぎて周辺にも明るい星が無いのでピント合わせができないからです。



それで撮ったのがこの画像です。250mmで撮っています。ISO 3200-180秒露出です。これまで使っていた高価な機材でないとラブジョイ彗星は撮れないと考えておられる方はぜひ手持ちの機材で撮ってみてください。ただし、ポラリエと極軸望遠鏡、ポラリエ雲台ベース、極軸合わせのためのできれば微調整のできるしっかりした三脚は最低限必要です。単に広角レンズだけの撮影なら極軸望遠鏡もPCB-EQ2も不要です。しかし望遠レンズでしっかり彗星の姿を捉えたい場合には、構図をしっかり決めた状態で極軸合わせができないといけないので、ポラリエ雲台ベースは必要だと思います。いくら高価な望遠レンズを持っていてもポラリエの持つ追尾精度をしっかり出し切るには極軸望遠鏡でその軸をしっかり合わせる必要があります。

これらの撮影は誰でもできる程度のものです。この方法は私自身が初心者様には良いと考える方法ですので、それが必ずしも良いとは限りません。これらの機材をお持ちの方はぜひこれを参考にご自分なりの撮影方法を習得してください。



DSC-RX100M3で撮ったラブジョイ彗星です。ちょっと端へ寄りすぎていますが、かろうじて尾が写っています。ISO 3200-60秒露出です。お気軽撮影用のアダプターをデザインしていますが、試作したものより若干デザインを変えて製作するつもりです。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ラブジョイ彗星 (カズマ)
2015-01-13 04:25:18
はじめまして!こんばんは。
ポラリエ、EOS M2、Wズームのレンズを所持していたもので、記事の通りにラブジョイ彗星の撮影に挑戦してみました。ホントこのような組み合わせで撮れるなんて目からウロコ状態です(笑)

初心者で初挑戦だったもので掲載の御写真のように見事にはもちろんいきませんが、ミドリ色の綺麗な光を捉えたときは感動ものでした!

恥ずかしながら…星景写真を撮りたい!とポラリエを購入したものの一年ほど使いもせずにいたので良いきっかけになりました!ありがとうございます♪

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Re:ラブジョイ彗星 (おやじねこ)
2015-01-13 22:12:06
コメントありがとうございます。
お役にたてて良かったです。今のようにデジタル機材が進化しているさなかでは、明るい彗星を撮るのは難しいものではありません。フィルムと違っていくらでも失敗できるという強みを活かしてジャンじゃん撮影してみてください。
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