おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

GOTO Mark-X 方位調整装置架台 TK-MX Az Ajuster

2014-06-27 18:10:23 | GOTO Mark-X
Img_3759

これまで何度か製作した方位調整架台をさらに進化させて使いやすくしたものが、この「TK-MX Az Ajuster Base」です。今回製作したものは、調整ネジなども全て凝った作りのオールステンレス製を贅沢に使って仕上げています。アルマイトも通常より高い艶消し処理をしたものになっています。


Img_3757

この架台は方位調整装置の他に回転機能を持たせたものになっているので、観測地で夜になってから北極星の位置が違っていて慌てて機材を組み立て直す必要もありません。三脚を固定したまま360°フリー回転できます。ただしあまり大きな角度を動かしてしまうと、高度調整バックルとの位置関係が違ってくるので調整しにくくなることがあります。基本的には方位調整リミットを超えてしまった場合の修正に使ってください。方位調整幅は一般的な赤道儀以上にはとれるように作ってあります。固定クランプは、基本2カ所ですが、予備として計5カ所で固定できるようになっています。ステンレスノブの付いていないところには、セットスクリューを入れてありますので、それは必要に応じて使うようになります。


Img_3770

高度調整バックルは、先日ご紹介しましたように、標準仕様のように工具を使わずとも指先で回して調整できるように工夫してあります。もう作られてから30年近く経過しているMark-Xですが、未だに多くの方々に現役で愛用されているのは驚くほかないです。GOTOさんもそんなことを理解して、またアマチュア望遠鏡業界へ一石を投じるような新たな商品開発をしているようで、今後が楽しみです。もしかしたらMark-Xの後継機種が出て来るかもしれません。
仕事柄米国へはちょくちょく出かけていますが、小型赤道儀でこれほど魅力のある製品は未だに見かけません。たぶん今後も出てくることはないでしょう。


Img_3762

今回製作したものは、頑丈でデザイン的にも優れているビクセンSXG-HAL三脚用ですが、φ45-60ADを介せば旧HAL三脚にも使えます。カラーマッチングは今ひとつですが、デザイン的には悪くはないと思います。使い勝手は言う迄もありません。純正三脚は木製ですが、部屋に飾っておくにはそれでもいいでしょう。しかし、実際に今のデジタル機材を乗せて使うのであれば、組み立てやすさ、持ち運びなども考えてこの組み合わせが最適だと考えています。


Img_3743

今回合わせて製作したタカハシPライトをMark-Xにコンバートするアダプアターです。この「MX-PLight」と合わせてTK-MX Az Ajusterのセットを1台限定でオンラインショップにて販売いたします。年に1度作るかどうかの商品なので、売り切れたらまたいつ作るか分かりません。当然のことながら在庫品ですので即納です。ご依頼いただいた方々には数ヶ月お待ちいただきましたので、在庫品として入手できる唯一のチャンスです。