@PAYASO

少しだけ更新再開してます(愚痴オンリー)

やったもん勝ち

2021年04月16日 | Life

これ以前にも何度か書いた気がする。

少なくともTwitterでは常に言い続けてるやつ。

 

少し前の話になるのですがラジオを聴いていてとあるアーティストさんが新曲を発表してました。
正確なものは忘れてしまいましたがざっくりというと歌詞の内容は以下のかんじ。

「かあちゃん、これまでずっと迷惑かけ続けてごめんな。これからはしっかり働いて親孝行するからな」

これです。
多分、この曲の主人公はぐれてて散々やらかしてきたのでしょう。
何かあればお母さんを泣かせて、それでもへんてこは矜持のために喧嘩したり悪さしたり。ババアどけ!くらいに母ちゃんを足蹴にしていたかもしれません。

でも、高校を卒業して就職して一転、初給料でプレゼントと共にこの言葉をお母さんにささげたのかもしれませんね。

そうなるとお母さんは大泣きです。

こんないい子に育ってくれてー!!ってなるかもしれません。
このぐれていた子も変な仁義をもってたりするので、少々悪さは続けても親孝行は続けたりします。母ちゃん大喜びです。

 

更生するってことは素晴らしいことです。

就職して親孝行をすることも素晴らしいことです。

 

では、この腐れヤンキーに弟がいたとしたらどうでしょうか。

弟はとにかく無難です。
兄貴のように悪さをすることもなく、普通に高校に行き、普通に大学に行きます。
やがて就職も普通にするでしょう。何も悪いことをしたこともなく、兄貴がそんなんなので日常的に家の手伝いもしていましたし、家にお金もいれていました。

普通というものに疲れた弟は、突然仕事を辞めます。

なんとか自分の夢を叶えようと必死になります。
すると自然と家の手伝いができなくなりました、仕事は安定しないので家にお金をいれることができなくなりました。

これまで普通に生きてきただけに、なかなか夢は叶いません。

精神的にまいってしまって1年ほど引きこもってしまいました。

 

お母さんはこう言いました。

 

「こんな子に育てた覚えない」

 

これまで普通にしていた弟、1つの躓きでダメダメ認定されてしまいました。
この後、家を出て普通に働きはじめますが、ダメダメ認定はぬぐいきれませんでしたとさ。

 

と、ちょっと弟の設定が甘いですが、優等生やまともに生きてきた人ってほんの少し冒険しようとしたり、ほんの少し失敗をしたりするとボロボロな評価に変わってしまう場合があります。
この弟くんは間違いなくクソヤンキーの兄貴の影響を受けています。兄貴があんなんだから家の手伝いをしよう、学校に行くとおまえの兄貴はうんたらかんたらと友人、先輩、先生にあれこれ言われるので、目立たないように普通に無難に過ごすのです。

でも、更生した兄貴が家のことをしっかりやるようになり、母ちゃんのストレスもなくなったようなので、普通に無難に生きるのをやめていいかなって考えるのです。

僕だって自由にしてもいいんじゃないかと!

仕事を辞めた時点で白い目で見られます。
クソ兄貴には、

「お前はなんもできないのだから無難にしとけ」

と言われたかもしれません。
なんとか頑張ってみるけど、なかなかうまくいきません。生活もあれます。
そうすると、何故かこの子はダメな子っていうレッテルがはられていきます・・・

 

こういうのありますよね。
散々悪いことしてても、ほんの些細な良いことをすれば許されてしまうみたいな。

これまでさんざん暴力をふるってきた旦那が突然優しくなったらすべてを許すどころか、暴力をふるう前以上に評価があがるとか。

うちの親戚に2人兄弟がいます。

弟はとにかくまじめに何1つ失敗せずに就職し働いています。

一方、兄貴は放蕩者で、中高はさんざんに荒れて新聞沙汰になってます。結婚就職状況を同時にするのですが、子供が生まれるちょっと前に失踪します。
子供が生まれてしばらくたった頃のふらっと現れて、離婚成立。やがて他の女性と結婚、離婚・・・最後は飲み屋で出会ったフィリピン人の若い子と結婚しようやく落ち着きます。

弟と長年同居してるおばは、弟の悪いところばかり目につくようになり、その嫁とも折り合いがわるいです。

遠くに住んでるたまに会う兄貴は孫たちの面倒見もいいし、愚痴などをしっかり聞いては優しく話してくれます。

 

弟の評価は現在最悪です。おばの生活を長年支えてるし確固たる地位を築くくらいに仕事も頑張ってるのに。
兄の評価は最高です。

「あの子は苦労したから。・・・だから人の気持ちがわかるし、何より弟よりずっと大人になったんだよ」

新聞沙汰になった時はさんざん泣かされたし、失踪したときは奥さんと子供のためにどんだけ頭を下げてお金を使ったかわかりません。

 

そういうのを全て消し去ってしまうんですよ、不思議なことに。

 

ずーっと真面目に誠実に生きてきても、ほんの少しの失敗がすべてをダメにします。
それまで築いてきた評価なんてのはなかったものとされて、その1つの失敗だけが残ります。

でも、ずーっと悪いことをして生きてきた人が、「普通」になるだけで最大限の評価を受けます。

これが世の常だと僕は思います。

 

ずるいですよねw

 

僕もどちらかというとずーっと真面目にやってきたタイプです。
悪いことはやったことないし、女遊びもないです。お酒ではめをはずしたこともなければ、いかがわしいお店に行ったこともないです。
でも、受験を失敗したあたりから怪しくなります。
母は僕のことは認めてくれていましたが、挑戦がうまく実を結ばずにやがて介護のために無職になりすべてを諦めます。

介護というものがあったからましでしたが、それでも世の中からの評価はかなり低いです。無職という一点に尽きますね。
ま、僕の場合はこれまでずっとまじめにやってきたわけじゃなく、怠惰でもありましたのでやむをえないですが。

でも、他人に対しては悪いことはしてませんよ。

 

ずいぶん前になりますが、僕は生きるのがつらいくらいに落ち込んだことがありました。

うんと、専門学校か大学の時の話なのですが、当時の知り合いがまだここを見てる可能性がほんの少しあるので、どちらの学校の時かってのは言いませんし、ほんの少しだけフェイクを入れておきます。嘘はつきたくないのでこの2点だけお許しください。

これはある人とのいざこざが原因です。
僕は悪くなかったのです。唯一悪かったとすればその人のことを見誤ったということ、関わったということです。
その人のためにあれこれやりました。頑張りました。
でも、ずーっと嘘をつかれていたし、裏切られていました。しょうもないことで。

僕はその事件をきっかけに知り合いや友人をたくさん失ったし、レールからはずれてしまいました。
長い期間人間不信になったし、うまく日常を過ごすこともままならなくなりました。

でも、風のうわさで聞いた話ですが、その人はそういうちょっと危うい部分は影を潜めて良い人の部分だけのこって、今は順風満帆に過ごしているようです。

僕の場合は親の介護ってのあったので一概には言えませんが、ま、うまくはいってないですね。順風満帆からは程遠いです。
これから何かするにしてもたくさんの大事な若い時間を失ってしまっていますし。

 

・・・

なんとなく自己弁護になってしまいましたがw
犯罪を犯してもいつかは許されます。でも、被害者はいつまでたってもその犯罪の傷が癒えませんし、犯罪という事実から逃れることができません。
殺人を犯しても、その人は数年で許されます。でも故人は帰ってきません・・・

元腐れヤンキーが更生して親孝行の働き者になることはとても素晴らしいことです。
でも、その腐れヤンキーにカツアゲされたり殴られた人は多少なりにその傷が残りますし、親孝行も働き者の現在も関係ありません。

許されるのならばやったもん勝ちなんじゃないか?

そんな風に思ってしまう人もいると思います。
そんな世の中じゃだめですよね。

腐れヤンキーがやがて親孝行で働きものになって、最上級の評価を受けるっていうモデルケースがあれば現在進行形で腐れヤンキーの人がその道にすすもうとするかもしれません。だから、もしかすると世の中がうまくいくように、やったもん勝ちでのちに更生するっていうことが最大限の評価を受けるのかもしれませんね。

 

ものは考えようです。
人ってのは根本的な部分では変わることはありません。
でも、良い方向にすすむことで変化する場合もあります。世の中から腐れヤンキーがいなくなって、親孝行者だけになったらどんなによいことか。

 

なので、真面目くんは失敗を恐れずに何かをしろ!ってよりは、真面目街道を慎重に進むしかないのかもしれません。
そして、評価はそこそこで、最大限の評価を受けることはなくても、頑張り続けるしかないのです。得るものがすくないどころか、後からやってきた腐れヤンキーに横取りされるかもしれないですがw

 

ま、頑張りましょう