めざせ中医学的健康生活

日本人中医師による美容と健康に役立つ情報。「未病を防ぐ」をモットーに心と体の健康を保ち、毎日楽しく暮らせますように♪

本当の漢方

2006-10-17 | 薬膳&食療(その他)
ここ何年か日本では漢方ブームで、あちこちで漢方関連の商品も目にする。

薬もブーム以前に比べて手に入りやすくなっていて、薬の種類も増えているみたい。

私が中国に留学して勉強したと聞いて、ある人が私に聞いた。

“私って漢方に合う体質かしら?あれって漢方に合う体質の人は効くんでしょ?”

漢方に合う体質? 面白い考え方だな~

これって、“私ってスーツに合うかしら?あれって合うと着れるんでしょ?”

と仕立て屋さんに聞いている様な感じだと思う。

“いえいえ、私があなたの体型や雰囲気に合わせてお作りするんですよ”

と言いたい。一人一人オーダーメイドでその人だけにピッタリはまる服を作るのだから、他人が着て満足できるわけないよ~

既製服から選ぶ時も、その人のTPOによって服を選ぶので個人個人違ってくるし、袖や裾の長さで微調節して、なるべく自分にピッタリくるようにするでしょ?

友達がとても格好よく着こなしている服を“素敵!私も同じの買う!!”って言って買って着てみても、、、満足できる事って滅多に無いと思う。

例えが違いすぎて???かな?生薬をその人のその時点体調に合わせてブレンドするのはオーダーメイドみたいな感じ。

既に商品として○○湯とかを選ぶのは、既製服を選ぶ様な感じ。

服は好みで似合わなくても直接体調に影響はしないけど、薬は体調に合ってないのを選ぶと大変な事になってしまう。

コレステロール値が高い人がコレステロールたっぷり含んだ食事をとってると健康を害するのと同じ。

生薬って、自然の素材なので、普段野菜として食べているものやスパイスとして使っているものもあるけど、実際その成分を抽出して西洋薬として使われている物まで色々。

だから、普段の食事もすごく大事だし、生薬と言えど間違って使うと健康を害す事になり得るので気軽に使いすぎてはイケナイと思う。

今の日本は、ブームとして漢方に興味を持っている人もいて、提供する側も商売目的の人も多い様な気がする。

もっとも、本当に健康を願って提供していても、間違った知識に気づいてない場合もあるんだけど、、、

中医学はすごーーく奥が深い事が留学して中国語で勉強して始めてわかった気がする。

日本語でマニュアルを読んだり、西洋医学と同じようにひたすら表面の分析方法を暗記してそれに当てはめるだけの分析方法で漢方薬を提供している人がとても多いと思う。

だから望む効果も得る事ができない。

漢方薬の効果が悪いワケではないのに。

選び方を間違えているだけなのに。

漢方薬で健康になる事の喜びを味わえる人がこの先どれくらいいるんだろう、、、、


コメント
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