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「すでに起こったことは、明らかに可能なことがらである」
在台日本語教師の東アジア時事論評あるいはカサンドラの眼差し

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なぜ「日本国」は衰退するのか1-2:奴隸制社会としての日本社会の衰退

2012年02月02日 | 22世紀を迎えるために
(写真:16世紀のポルトガル、スペインの貿易路。日本からも多くの奴隷が海外に輸出されていた。)
1.世界的な経済的混乱の拡大
 311地震の影響と、世界的金融不安のために、2011年の世界の景気はかなり沈滞していたと思われる。

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IMFが世界成長見通し下方修正、米欧の二番底リスク警告ロイター 9月21日(水)4時23分配信
 国際通貨基金(IMF)は20日発表した世界経済見通しの改定で、米欧をはじめほぼすべての地域の成長率予想を下方修正し、リスクは引き続き下向きとの認識を示した。欧州債務問題や米景気回復の遅れが世界経済の成長を妨げかねないとし、米欧は措置を講じなければ二番底に陥る恐れがあると指摘した。 
 IMFは2011年の米成長率見通しを1.5%とし、6月に示した見通しの2.5%から下方修正した。12年の見通しは1.8%。前回見通しは2.7%だった。
 ユーロ圏の成長率は11年が1.6%、12年が1.1%と予想し、6月見通しの2.0%および1.7%からそれぞれ引き下げた。
 日本については、11年の成長率見通しを6月時点のマイナス0.7%からマイナス0.5%に上方修正する一方、12年は2.9%から2.3%に下方修正した。
 先進国の成長率は11年が1.6%、12年が1.9%と予想し、6月時点の2.2%および2.6%から大幅に下方修正。
 世界経済全体の成長率見通しは11、12年ともに4.0%とし、6月予想の4.3%および4.5%から引き下げた。 
 また、首席エコノミストのオリビエ・ブランシャール氏は欧州が「大きな懸念材料」とし、「政策担当者が市場に一歩後れを取っているとの認識が広範囲で見られる」と指摘。欧州は深刻化しつつあるソブリン債危機に「しっかりと対処」する必要があると強調した。 
 米国についてIMFは、歳出削減を急げば成長が一段と減速する恐れがあるとし、米連邦準備理事会(FRB)は追加金融緩和の用意を整えるべきとの見方を示した。
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 これは昨年9月の予想だが、この予想より2012年の経済は確実に後退している。日本は、311大震災の影響から一定、回復を始めたとは言え、国内的には原発爆発事故と支配階級腐敗という深刻な問題を抱えているので、2012年は国民生活の回復の展望も経済的発展の期待もまったくできない。あまつさえ前回、お知らせしたように、2012年からも次の大震災が迫っている。
 なぜ「日本国」は衰退するのか1:奴隸制社会・日本を創り変えるために
 大震災の来方や場所については、研究者によって見方が異なる。東海から南海の巨大連動地震説が出ているが、311大震災を予見した木村先生は、東海から南海の巨大連動地震は今のところ徴候はないとしている。
 木村政昭教授:地震予想図
 2012年一番警戒すべきは、関東東海沖のプレート破断型巨大地震である。木村先生の予想図では、震央がかなり南に下がってきているが、2012年から3年以内に関東東海沖大地震(M9)が発生する可能性がある。これは、他の研究者も予知している。

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三陸沖から房総沖でM9級地震が30年以内に起きる確率30%
2012.01.11 16:00
 新年早々、日本列島が揺れた。1月1日、午後2時28分ごろ、伊豆諸島・鳥島近海を震源とするM7.0の地震が発生。東北から関東地方にかけて広い範囲で震度4を観測した。
 死者行方不明者1万9295人(昨年12月29日時点)を出した東日本大震災から10か月。震災直後に頻発していた大きな余震も最近では収束していたが、ここにきて再び地震が頻発している。震源は東北地方に限らない。前述の鳥島近海や遠く離れた四国や沖縄でも起きているのだ。
 鳥島近海以外でも、昨年12月3日に千葉県でM5.2、その11日後の14日には岐阜県でもM5.2の地震が発生している。あちこちで頻発する地震の理由を、NPO法人・防災情報機構会長・伊藤和明氏はこう説明する。
 「3.11の地震によって日本列島の地殻が東の方に最大で3.5mも引っ張られてしまいました。いまは全国規模でその強いストレスがかかっている状態。どこの断層が動いてもおかしくないんです」
 では、どの地域が最も危険なのか。
 「3.11の地震後の余震データを分析すると、震源域に隣接する地域で、余震が起きていない空白域が房総沖にあるのです。ここに大きなエネルギーが蓄積されているため、首都圏を巻き込んだ大地震を誘発する可能性があるのです」
 そう語るのは、琉球大学名誉教授(地震地質学)の木村政昭氏だ。木村氏は体感できない微細地震が起きた場所をマークし、地震が起きていない空白域を「地震の目」と呼ぶ。大地震はこの「地震の目」で起きるというのだ。実際、東日本大震災もこの「地震の目」で起きたという。
 房総沖の空白域については、これを裏づけるかのように昨年11月、政府の地震調査研究推進本部によって、首都圏を含む東日本の地震発生確率が発表された。
 それによると、3.11の震源付近である三陸沖から千葉県の房総沖にかけて、M9クラスの地震が今後30年以内に起きる確率は30%。予想範囲をM6.7~M7.2まで引き下げると、その確率は90%という超高確率に跳ね上がる。ちなみに、この震源域は先の震災が起きる前の2008年から同推進本部によって危険が指摘されていたエリアで、東海地震よりもリスクは3%上だった。
 さらにこんな報告もある。独立行政法人・防災科学技術研究所が昨年10月31日に発表した「房総半島沖で10月下旬から“スロー地震”が起きていた」というものだ。
 「スロー地震というのは、プレートの境界が数日から数か月かけてゆっくりと滑る地殻変動のことです。これ自体は揺れを伴うものではないのですが、プレートが滑れば、プレート同士がぶつかる場所は圧迫され、大きな地震を引き起こすきっかけをつくることになってしまいます」(前出・木村氏)
 プレートとは地球の表面を覆う厚さ100kmほどの岩盤のことだ。同研究所の発表によると、房総沖では、これまで約6年間隔で発生していたスロー地震が30年間の観測史上最も短い約4年の間隔で発生したという。
※女性セブン2012年1月19・26日号
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 木村先生の予想では、他の研究者からも警戒を呼びかけている富士山の噴火も危険性が高まっている。また、他の研究者が指摘していない沖縄近海での大地震も予報されている。油断してはならない。

 しかも世界経済はますます混迷の度を深めている。ヨーロッパのユーロ危機、アメリカ経済の停滞、その中でも特に今年日本への影響が大きいのは、中国の経済的失速と破綻であろう。世界的デフレ傾向は、外資と輸出に頼ってきた中国経済を直撃する。

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世界経済は急激に減速、一部でデフレリスク台頭の恐れ=IMFロイター 1月26日(木)3時23分配信
[ワシントン 25日 ロイター] 国際通貨基金(IMF)は、世界経済は急速に成長の勢いを失っており、経済に大幅な緩みが生じれば、一部の20カ国・地域(G20)で「打撃の大きいデフレ」リスクが台頭するとの見解を示した。
 先週のG20財務相代理級会合で提示した文書が25日、公表された。
 IMFはその中で「成長が予想を下回った場合、債務水準が高止まりする中で、大幅な需給ギャップが一部でデフレを招き、深刻な事態に陥るリスクがある」と指摘した。
 2012年には多くの国・地域で回復が失速するが、「経済崩壊は回避される」との見方を示した。
 また需要減退を背景に、多くの商品(コモディティ)価格が下落し、それが物価へと波及する恐れがあり、デフレリスクを増大させるとした。
 IMFは欧州債務危機が世界経済に対する主要リスクとの認識を示すとともに、欧州は2012年に域内総生産(GDP)のおよそ16%に相当する多額の債務借り換えが必要になると指摘した。
 その上で「国債入札の成功には、ユーロ圏の成長および財政の持続可能性をめぐる見通しについて、市場の信頼感が継続的に回復することが必要」とした。
 IMFは日米両国についても、信頼ある中期財政再建計画を策定しなければ、ともに脅威に直面すると警告。日米の国債入札は、欧州に比べ現時点では魅力的に映る可能性もあるが、状況が急変することもあり得るため、日米両国は財政の建て直しに本腰を入れるべきだと主張した。
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 そうした中国の経済危機は、中国によって利益を得てきた各種の日本の巨大財閥を今年破綻に追い込む可能性がある。また、今年前半に総選挙が実施されれば、前回中国等から受けられた傀儡政権向け援助を今回はほとんど受けられない日本の民主党は崩壊するかもしれない。

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逆らえない天の定め?中国の経済危機到来 
【新唐人日本2012年1月15日付ニュース】中国の温家宝首相は1月3日、経済界に対する祝辞の中で、“今年第1四半期はかなり厳しくなる”と警告。中国経済に見られる数々の現象から、共産党政権の生存および執政の根拠となっている“経済成長の神話”はすでに、崩壊を迎えています。
 去年10月、香港中文大学の郎咸平教授は瀋陽での講演で、中国経済はすでに破綻し、ただ帳簿上見えないだけだと発言。また、中国の購買担当者指数から見て、7月からすでに不況に陥っているものの、当局の政策によって真実が隠されていると指摘。
 また、中国はGDPの7割をインフラ建設に頼っているものの、これらは経済利益を生むものではないと指摘。一方、中国経済の支柱である製造業が危機に陥り、江浙地区の企業の稼働率は3割から6割だと述べました。
 産業の不振に伴い、製造業を襲う倒産や労働者のストの嵐。2008年以来、東莞、珠江デルタ、浙江、温州、長江デルタなどで倒産ラッシュが続いています。温州だけでも、2010年4月からの半年間、80人あまりの企業家が債務返済に困り果て、夜逃げまたは自殺。
 アメリカニューヨーク市立大学の陳教授は、民間企業の経営難は、当局が国営企業だけ優遇し、民間企業に対し差別政策を実施した結果だと指摘します。
NY市立大学シティカレッジ 陳志飛教授
「経済危機(2008年)以降、(中共は)強力に国営企業を支援しています。ほとんどが赤字企業にも関らず、大金をこれらの業界につぎ込み、彼ら自身の私有の独占的な党の財産を守っています。一方、中小企業には抑圧や差別、財政援助の制限などの各種政策を適用しています」
 2012年の年明け、中国各地ではストの嵐が巻き起こり、四川、広西、江蘇などでは、千人以上の大規模ストが一日に3回も発生。過去2年間で発生した大規模ストは、広東、北京、上海、江蘇、重慶、山東、甘粛、河南、湖北など、広範囲に及んでいます。
 陳教授は、長年廉価労働力をウリに外資を誘致した共産党当局は、恥じるべき役割を演じたと非難します。
NY市立大学シティカレッジ 陳志飛教授
 「中国政府と当局中共の制度が果たした役割はきわめて劣悪です。実際には国民を地獄に陥れ、資本と廉価労働力を独占する悪質ボスの役割を演じています」
 一方、物価の高騰や、労働者の賃上げの要求はストの嵐へと変わり、外資の撤退ブームをも招きました。モルガン・スタンレーのデータによると、過去10年間、中国労働者の賃金は年間12%上昇。生産コストの高騰も加わり、多くの外資企業は撤退を迫られています。
 製造業の倒産ラッシュ、労働者のストと外資企業の撤退。この三つの嵐のほか、中国経済は株式市場、不動産市場および貸付バブルの三つの爆弾を抱えているといわれています。
 去年12月13日、上海証券取引所の総合指数は2248.59ポイントに達し、2001年の始値2245ポイントをも下回りました。これには個人投資家も“10年で上昇幅ゼロ”と、嘆くしかありません。
 一方、住宅価格は10年で10倍に跳ね上がり、中産階級も手が出せないほどです。この奇形の不動産バブルも崩壊しつつあります。中国国家統計局のデータによると、2010年9月、主要都市70のうち、46の都市で住宅価格が下落し始めました。
 株式市場、不動産市場、民間企業の経営難および倒産ラッシュ、いずれも銀行の貸付と関係するといわれています。また、地方政府の巨額の債務も貸付バブルの崩壊に拍車をかけています。メディアによると、2011年5月、北京の土地備蓄貸付だけでも2500億元に上り、破産の危機に直面。他の地方もほぼ同じ状況だそうです。
 昨年末、当局は全国31の省や数百の直轄市の監査結果を発表。地方政府の債務16000億ドルが判明し、うち2割は不良債権だそうです。ヘッジ・ファンドの多くも中国から引き揚げ始めています。
 迫り来る中国の経済危機。本来ならば、自国への影響を恐れる日米欧の三大経済体が助っ人になるはずですが、昨今の世界同時不況により、自国経済さえ危うい中、中国経済のハードランディングは、傍観するしかないと見られています。
 三つの嵐と三つのバブルで自縄自縛の共産党当局。経済危機勃発の前夜に助っ人をすべて取り上げられたのは、逆らえない天の定めなのでしょうか。
新唐人テレビがお伝えしました。www.ntdtv.com/xtr/gb/2012/01/09/a643759.html  (中国語)
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 バラ色の安楽な生活を夢見る時代はもう終わった。こうした経済的混乱の直接的要因は1990年以後のグローバリズムの中での投機的資金の暴走による所産であり構造的な問題である。今のような経済モデル、投資モデルを続ける限り、こうした危機はますます慢性化していくだろう。各国の投資家が、経済的実質がないのに、金銭だけを通貨や株の売買で額面上膨張させるという道理に反した投資行為を続けている報いである。
 「日本国」だけが衰退しているわけではない。「日本国」のデフレ問題はいずれどの国にも起こってくるのである。

2.奴隷制に支えられてきた日本社会
 とは言え、大災害が発生し世界的に経済構造が破綻しかけていると言って、そのまま傍観しているわけにもいかない。私達は明日を開拓しなくてはならない。自分のために「日本国」を再生させる必要がある。どうすればよいか?
 そのためにはまず、「日本国」とはどんな社会なのかを認識することである。現在の日本の問題は、「経済成長してもまったく一般市民には還元されない」という事実上の奴隸制社会復活の問題である。

(1)奴隷貿易で繁栄してきた日本
 いつの時代にも形態や法的身分は変わっても、権力によって各種の強制を受ける多数の市民が居たことは歴史上の事実として認める必要がある。「奴隸制」と聞いてギリシア・ローマやリンカーンと思った人は、自身が奴隷化されていることに気がつかない奴隷である。
 歴史上の世界の「奴隷」は以下を參照。
 奴隷

 憎むべき日本の腐敗支配階級は、日本に奴隸制はなかったかのように今まで学校教育で教え、明治時代以後「日本は四民平等」と宣伝してきたが、すべて大嘘であり、日本での奴隷売買(人身売買)の歴史はほぼ完全に隠蔽されてきた。
 中世まではもちろん、戦国時代以後の近世でも人身売買は広く行なわれており、戦国大名は敵の領民や領内の男女を奴隷として国内の市場で売買し、また「南蛮貿易」の資金源としてポルトガル、スペイン等に大量に売却していた。ゲームで有名な上杉謙信は、実は「奴隷狩り」のために関東に冬に侵攻して、奴隷狩りをおこない農繁期に入る前に越後に帰国していた事実が証明されている。他の戦国大名も同じ侵攻パターンの大名が大半で、似たりよったりと考えられる。
 <奴隷狩り>
 書名 新版 雑兵たちの戦場
 キリシタン大名の奴隷貿易もかなり大規模に行なわれており、九州の大名がキリシタンになったのは「奴隷を売って、鉄砲や硝石などの火薬原料を手に入れるため」と言われている。
 戦国九州奴隷貿易の真相に迫る(2)
 戦国九州奴隷貿易の真相に迫る(2)ー2
 日本の歴史教科書はキリシタンが日本の娘を50万人も海外に奴隷として売った事は教えないのはなぜか?
 日本人奴隷]アルゼンチンに「日本人奴隷」は本当にいたのか
 No.33 - 日本史と奴隷狩り [本]

 もちろん当時海外にいた日本人が全部「奴隷」ではなく、日本人の貿易商人、傭兵などが多数東南アジア、中国大陸附近の島嶼等にいたことが知られている。
 アユタヤ日本人町
 しかし、こうした16世紀から17世紀のアジアでの人身売買記録は、ポルトガル語やスペイン語資料のため今まで注目されなかった(また日本のカトリック教会関係者が正義の使者を装うために今まで故意に弾圧、隠蔽してきた)ので目には付かないが、以下のような形で多くの不自由身分の日本人が海外にいたのは確かだろう。
 私は、中学の歴史の時間に以下の話しを聞いたとき、「どうして日本人がそんな所に居たのか」と非常に不思議に思ったのを今でも覚えている。南蛮人や中国人に売り飛ばされた日本人奴隷だったと考えれば、理解しやすい。

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フランシスコ・ザビエル当初より世界宣教をテーマにしていたイエズス会は、ポルトガル王ジョアン3世の依頼で、会員を当時ポルトガル領だったインド西海岸のゴアに派遣することになった。ザビエルはシモン・ロドリゲスと共にポルトガル経由でインドに発つ予定であったが、ロドリゲスがリスボンで引き止められたため、彼は他の3名のイエズス会員(ミセル・パウロ、フランシスコ・マンシリアス、ディエゴ・フェルナンデス)と共に1541年4月にリスボンを出発した。8月にアフリカのモザンビークに到着、秋と冬を過して1542年2月に出発、5月6日ゴアに到着。そこを拠点にインド各地で宣教し、1545年9月マラッカに、さらに1546年1月にはモルッカに赴き宣教活動を続け、多くの人々をキリスト教に導いた。マラッカに戻り、1547年12月に出会ったのが鹿児島出身のヤジロウ(アンジロー)という日本人であった。
1548年11月にゴアで宣教監督となったザビエルは、翌1549年4月15日、イエズス会員コスメ・デ・トーレス神父、フアン・フェルナンデス修道士、マヌエルという中国人、アマドールというインド人、ゴアで洗礼を受けたばかりのヤジロウら3人の日本人と共にジャンク船でゴアを出発、日本を目指した。
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 ザビエルの物語で、最初に会ったマラッカ(今のシンガポール)の日本人「ヤジロウ」が、もし商人や武士だったならそう書いたはずで、記録がないのは自由民ではなかったためであろう。しかも、当時直接貿易関係があったとは思えない、インドのゴアに他に2人も日本人がいたという。ザビエルは不自由民だった「ヤジロウ」をインドのゴアまで連れていき、そこでもう2人の日本人(恐らく奴隷状態の不自由民、当時のインドのゴアと日本本土はほとんど直接交流はなく、自由民である商人や武士が出入りしていた可能性は極めて低い)を集めて、日本への宣教の旅に出たと考えるしかないであろう。
 ヤジロウは謎の人物で、現在でも経歴や渡日後の足取りは不明のままと言われている。

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ヤジロウ薩摩国或いは大隅国(両国とも鹿児島)の出身。彼自身やザビエルの書簡に寄れば若い頃に人を殺し、薩摩や大隅に来航していたポルトガル船に乗ってマラッカに逃れていたがその罪を告白するためザビエルを訪ねてきたという。
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 「薩摩や大隅に来航していたポルトガル船に乗って」とあるのが欺瞞的で、100トン程度だった当時のポルトガルの貿易船に外国人が自由に乗れるわけもなく、おそらく奴隷の一人(当時、犯罪者を奴隷売買した可能性は高い)として売却されたのが、マラッカへの渡航の始まりだろう。もし、ヤジロウが身分と教養のある日本人なら、ずっと布教に協力したはずである。ヤジロウがイエズス会の記録から完全に消えているのは、もともとの身分が低く、十分な日本語の教養もなかったため、通訳や布教の役には立たず、奴隷として見捨てられたと考えるのが妥当だろう。
 司馬遼太郎などが美化した戦国時代、江戸時代の歴史は、こうした奴隷売買(奴隷類似の各種労働者売買)を経済基盤にしていた経済という面を否定できず、それは当時の世界で広く認められる経済現象であった。ゲームの事実と違っていてショックと思われるかもしれないが、こうした奴隷貿易的体質は、その後の日本の歴史をずっと支配しており、現在でも続いている点ははっきり認識すべきだろう。

(2)近代における日本的奴隷制度
 明治から第二次大戦敗戦による大日本帝国滅亡まで、日本には各種の奴隷が存在して売買されていた。
 同時に、生得的な身分ではなく、法律的な身分制度で上位下達の奴隷制度類似の組織を作りあげたため、無能で破廉耻な上位者が有能で真面目な下位者に、実行できない不可能な命令を出して死を命じるタイプの失敗が続き、第二次大戦での世界史に残る悲惨で惨めな敗戦の原因になった。

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近世・近代の日本の奴隷
いわゆる戦国時代には、戦闘に伴って「人取り」(乱妨取り)と呼ばれる略取が盛んに行われており、日本人奴隷は、主にポルトガル商人を通して東南アジアなど世界中に輸出された。関白の豊臣秀吉は、バテレン追放令でこれを禁じた。他には、ヤスケという名のアフリカ系奴隷が、戦国大名の織田信長に宣教師から献上され、武士の身分を与えられ家来として仕えたとの記録が残っている。
 江戸時代に勾引は死罪とされ、奴隷身分も廃止されたが、年貢を上納するための娘の身売りは認められた。「人買」(ひとかい)は、こうした遊女の売買を行う女衒を指す語として、この時代に一般化したものである。また、前借金による児童や青少年の奴隷労働(年季奉公)も広く行われた。これらの奴隷的拘束は、明治維新による近代化の後も形を変えて根強く残った。1872年のマリア・ルーズ号事件をきっかけに、時の司法卿・江藤新平によって、芸娼妓解放令が太政官布告として発せられ、このような人身売買は法的には禁じられた。また、それより以前の1870年には、外国人への児童の売却を禁ずる太政官弁官布告が出された。
 明治時代、島原・天草を中心とする地域から、日本女性の日本国外への「輸出」が大規模に発生した(からゆきさん)。これは、太平洋戦争の勃発によって、日本人の日本国外への渡航が制限されるまで続いた。
 終戦後、連合国軍総司令部は、日本における奴隷階級の解放を宣言していたが、日本政府が日本には奴隷階級はないと反論した。
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 短い記述だが、私達の教科書にはこうした内容はまったく一言もなかった。私達の教えられた日本国の歴史は、庶民の扱いの部分=奴隷として売買されてきた存在という現実がまったく隠蔽されてきたのである。日本の支配階級は庶民を売買すべき奴隷、好き勝手に殺したり、売買し暴行できる存在として1945年の日本帝国滅亡まで見てきた。織田信長も、豊臣秀吉も、明治の元勲たちも、昭和の無能軍事官僚たちもみな同じである。こうした感覚は日本の近代資本主義の労働者の処遇に端的に表れている。

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女工哀史
通勤工
 通勤工の為の、指定下宿。人間の住むような所ではない。加えて、金貸しをする下宿屋。給料が抵当になるので、天引きされる仕組み。
 作業着一式を揃えている下宿屋。「その代わり、裸一貫で飛び込んで行っても、入社さえ出来れば仕事着ひと通りは立て替えて働かせてくれるという便利がある。しかし、そんな事をしたが最後之助、頭の上がる気遣いなしだ」
 指定下宿の経営者は大概土地の無頼漢。
 恋人のある女工は寄宿舎の不自由を嫌って、外出の制限がないだけ幾らかましな下宿によく就くのであるが、亭主や番頭はたちまちにこれを引っ掛けねば置かない。
「でも、何々さんが怒ったら怖いわ」
「あんな奴、愚図々々ぬかしよったら殺してもうたるが」
 こんな調子で、もう目茶苦茶だ。ここでは姦通が当たり前の事だ。そして滑稽なのは、嬶とられた男が、一升のあやまり酒によって握手するのであった。下宿の番頭や亭主が我が妻と不義を働いていると判っても、怖ろしさに無力な男工は見ぬ振りをせねばならなかった。
加えて博打、むしろ吸血鬼の類
 かつて私は日給38銭の頃、27銭の下宿賃を取られ、豚のように軽蔑された。そこのオヤジは、三、四人の妾を囲って豪奢な生活を送りながら、子供は中学から専門学校へ入れて、なお巨額の金を溜めたのであった。そして今や安治川に素晴らしきレストランを開店して十数人の奉公人を召し使い偉そうにおさまり返っている。
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春を売る女たち----売春問題の今と昔----
幕末から明治にかけて海外に出て春を鬻ぐ女を総称して「からゆきさん」といった。鎖国下の日本で唯一の貿易港だった長崎で、中国船のために設立された唐人屋敷に出入りした遊女を「唐人行[からひとゆき]」や「唐人国行」と言っていたのが、長い間になまったものだといわれる。
 海外に売られる女たちの殆どは、誘拐者の手によってさらわれ、密航させられたものたちであった。誘拐者は密航婦のことを「玉」と称し、器量のよいものから上玉・中玉・下玉と唱えた。誘拐者は彼女らを売り飛ばして巨額の富を得たばかりではなく、誘拐に要する密航費その他いっさいの費用を「借金」として彼女たちに肩代わりさせた。女たちは船底深く隠され、或いは石炭庫や空の給水タンクに潜み海を渡ったが(時には手違いから給水タンクに水を張られて水死した女もあったという)、密航した女たちの多くは異郷の露と消えている。
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 図書館に行けば、こうした近代日本の女性、労働者、下級兵士の悲惨を描いた記録や新聞類を読むことができる。私も最近まで自分がこうした身分だとは迂闊にも思っていなかった。しかし、事実は下賎な奴隷の子孫に過ぎなかった。学校教育による洗脳によって、日本における近世、近代の庶民の歴史を他人事としてしか受け取らないようにさせられてきたのである。有名なプロレタリア文学の作品は、今、ネットで簡単に読むことが出来る。ぜひお読みいただきたい。私達の現実が描かれている。

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蟹工船

「おい地獄さ行えぐんだで!」
 二人はデッキの手すりに寄りかかって、蝸牛かたつむりが背のびをしたように延びて、海を抱かかえ込んでいる函館はこだての街を見ていた。――漁夫は指元まで吸いつくした煙草たばこを唾つばと一緒に捨てた。巻煙草はおどけたように、色々にひっくりかえって、高い船腹サイドをすれずれに落ちて行った。彼は身体からだ一杯酒臭かった。
 赤い太鼓腹を巾はば広く浮かばしている汽船や、積荷最中らしく海の中から片袖かたそでをグイと引張られてでもいるように、思いッ切り片側に傾いているのや、黄色い、太い煙突、大きな鈴のようなヴイ、南京虫ナンキンむしのように船と船の間をせわしく縫っているランチ、寒々とざわめいている油煙やパン屑くずや腐った果物の浮いている何か特別な織物のような波……。風の工合で煙が波とすれずれになびいて、ムッとする石炭の匂いを送った。ウインチのガラガラという音が、時々波を伝って直接じかに響いてきた。
(続きをぜひ)
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 前に書いたように、日本帝国の滅亡後、庶民を奴隷扱する形での労働は禁止され、また生産性を上げるためには見かけ上自由な状態にしておく方が経済的メリットがあることが支配階級に分かったため、戦後の私達は比較的人間に近い存在になることが出来、物質的には豊かな生活を送ることができた。しかし、バブル崩壊後、日本の支配階級は自分達に分配するパイが十分ではなくなり、2000年代に入ってからは、さらに支配階級は分配するパイ自体が縮小していくにつれて、庶民に「奴隷ではない状態」という幻想を与えて、自発的に働かせることが出来なくなった。それだけの資金がなくなったのである。
 偽計的資産売却により動き出す関西遷都計画(中)
 その結果、以前の日本のように奴隷的労働者が急激に増加し始めた。「奴隷的労働の定義」が違うなどと言うしたり顔の批判者は多いだろう。しかし、現在の資本主義社会ではいっさいの保険のない低賃金時間給労働者は奴隷類似の最低状態であるという現実は認めなくてはならない。

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<パート・派遣>年収200万円以下74%…厚労省調査毎日新聞 9月14日(水)20時0分配信
 厚生労働省は14日、パートや契約・派遣社員など期間を定めて働く有期契約労働者に関する調査結果をまとめた。年収200万円以下の人は74.0%に上り、前回調査(09年)の57.3%より16.7ポイント増加。正社員と同じ職務内容の人に限っても200万円以下は60.3%(前回40.7%)と大幅に増えており、雇用環境が一段と厳しくなっている実態が浮き彫りになった。
 調査は7月に企業(郵送調査、岩手、宮城、福島3県を除く)と有期労働者(インターネット調査)を対象に実施。5777事業所と5415人から回答を得た。厚労相の諮問機関、労働政策審議会の分科会で報告した。
 今回調査は、個人の調査対象者に占める短時間のパート労働者の割合を、就業実態に近くなるよう23.6%(前回14.1%)に引き上げた。短時間のパートは賃金が低くなるため、年収200万円以下の人の割合が全体として増えた面もある。
 ただ、職務の内容別に見ても、正社員と同じ業務・責任を求められる職務で200万円以下の人が60.3%だったほか、正社員より高度な技術を活用する職務で43.5%(同32.1%)▽仕事は別だが、正社員と同水準の職務76.5%(同62.0%)だった。就業形態別では契約社員47.2%(前回38.6%)、派遣社員56.7%(同45.7%)だった。
 個人への調査で有期労働を選んだ理由(三つまで回答)を尋ねたところ、契約社員と期間工(直接雇用)は「正社員としての働き口がなかったから」が最も多く、契約社員で43.6%、期間工で43.1%だった。
 企業調査では、有期労働者を雇っている企業の79.7%が、有期労働者なしでは「事業が成り立たない」と回答。前回(53.8%)より依存度を高めている。理由(二つまで回答)では「人件費コストが増大するから」が最も多く50.7%だった。【鈴木直】
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 20世紀の後半は正社員とされた人達が、現在では半奴隷状態=無保證状態で労働を強制されているのである。アメリカなどもともと奴隸制国家だった国家でも同様の状態が深刻化し始めている。

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米国:貧困層が過去最多の4618万人 失業率も高止まり
 【ワシントン古本陽荘】米国で昨年、「貧困層」に分類される国民が、過去最多の4618万人(前年比261万1000人増)に上ったことが、13日に発表された商務省統計局の調査で明らかになった。人口比では全体の15.1%(同0.8ポイント増)。金融危機以降の景気対策にもかかわらず、米国の失業率は9%台に高止まりしたままで、米国民の生活実態が厳しさを増していることが改めて裏付けられた。
 調査開始は1959年。今回の調査では、平均的な4人家族の場合は年収が2万2314ドル(約171万円)以下などの世帯を「貧困層」と定義した。約4割にあたる1907万2000人は南部に集中していた。また、医療保険に加入していない国民が4990万400人で全体の16.3%に上ることも判明した。
 オバマ政権は新たな景気対策の実施に理解を求めているが、増税を伴う景気対策に下院多数派の共和党は反対しており、状況改善の見通しは立っていない。
毎日新聞 2011年9月14日 19時09分
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 歴史は現在を知るためにあると私は考えて、「奴隸制」という用語を使うことにした。いわゆる頭のよい人々のように、もっともらしく「奴隸制は資本主義と違う、違う」と言い立てても何も自分がおかれた現実を理解するのに役に立たないからである。奴隸制=自由な支配階級(各種特権を謳歌して道義的責任を負わない階級)と不自由な被支配階級(最低限の権利しか認められず生存のために自分の心身を犠牲にする階級)の峻別と考えれば、私達の「日本国」の現状は、古代の奴隸制時代と何ら変わらない。
 日本には特権階級が事実として存在している。昨年秋に出た以下のニュースがその後どうなったか、ご自身で追跡してみるといいだろう。

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電値上げとボーナス/年収へのリアクション/増沢 隆太2011年9月19日(月)22:10
 原発事故対策も含め、東京電力の電気料金値上げスキームが報道されました。震災対策を含めた消費税増税への理解も進む中、東電料金値上げは出来るのでしょうか。根本的に事態を飲み込めていない役人根性はおよそ説得力を持ちません。
 原発事故の責任を取って、東電会長や社長は年収の50%削減を宣言しました。社員も階層毎に減給、ボーナスも半減ということです。海江田前経産相によれば、東電の役員報酬は2009年度で平均3700万円、社長は約7200万円とのこと。
 もちろん事故が起きるまで、東電は日本を代表する超大企業であり、一流企業の象徴でもあった訳で、賃金コンサルタント等の意見からすれば、企業規模に比して、これらの役員報酬は高くはない、とのことです。
そーなんでしょうか?
 そもそも東電という存在をソフトバンクやソニーや日産と比較するのは間違っていると思います。なぜなら東電は一民間企業ではおよそないからです。ソニーがなくなっても、影響は大きいものの代替する電機メーカーは存在します。ソフトバンク、日産も同じ。しかし東電は違います。代わりとなる電力会社は存在しません。
 インフラ事業なので、準公務員的存在で特別な保護がなされている(一部上場企業ではあっても)事自体は理解できますが、そうだとすればこのベラボーな年収はどうなのでしょう。
 日産もソニーも自らのリスクを背負って儲けを出し(今季は赤字だったりするかもですが)その上で役員報酬を決めています。民間企業として成否はともかく間違っていないと言えます。この業績でゴーンさんが8億は無いだろうとは思いますが、報酬決定に違和感は感じません。
東電は同じでしょうか?絶対に違います。
 このような大災害がなければ事実上絶対につぶれない、超巨大企業は公務員と同じです。それなのに今回このような大事故を起こし、しかも東電側に相当な瑕疵があるにもかかわらず、その損害を料金値上げで対処しようというのは、およそ理解を得られるとは思えません。
 結局民主党政府は東電を潰さず、その責任を事実上免責するかのごとき救済スキームを決めた菅政権・枝野官房長官は、全面的にその責を負わなければなりません。
 株主と従業員を保護する、というのは間違いでしょう。なぜなら民間企業であり、上場企業だからです。そうしたリスクを踏まえて株を上場している訳で、それを政府が助けるというのは全く整合性がありません。私は個人的には会社更生法が適すると思います。その上で再建会社として、既得権を剥がされた新東電と送電分離等、新たなスキームを作っていくのが筋でしょう。
 要するに東電は、事実上の公務員待遇としての絶対安全保障の権利と、民間企業としての超高給待遇という、相反する利権を両方維持しているのです。公務員の待遇が悪すぎる等のブログやコラムがありますが、全く立場/安全度の異なる公務員と、民間を同じ土俵で給与比較することが全く理に適っていません。
 元に戻しますと、今回電気料金を3年間値上げするものの、被害対策が3年で終わればまた社員ボーナスも元に戻すことで痛みを分かち合っているという主張のようです。
 本当は倒産すべき会社が、無理やり政治の力で生き残れているのです。倒産会社でボーナスが出ること事態が異常なのです。社員の給与は一気に削減は難しいでしょうが、ボーナスはゼロとしなければ納得など得られる訳がありません。東電は倒産会社ですから。
 東電に投資していた個人株主も無数にいることでしょう、全財産が1/10になってしまった方もいるとか。当然ですね。東電株は貯金ではありません。株式投資です。株で損してもそれを政府が保証してくれるなら、それは株式投資ではなく、政府によるカネの支給です。そんな資本主義の根幹を揺るがすような無法が認められて、なおかつボーナスや、異常な高給が保証されるという事態の認識を、あらためて倒産会社としての認識の無さっぷりに非常に憤激をいたしました。
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東電賠償請求書に経産相「あぜん」、改善要求へ(読売新聞) 2011年09月20日 18時47分
 枝野経済産業相は20日、東京電力福島第一原子力発電所事故の賠償請求手続きについて、「分厚い書類でひんしゅくをかっている。私もあぜんとした。東電を厳しく指導したい」と述べ、東電に請求方法の改善を求める考えを示した。福島復興の要望で経産省を訪れた東北経済連合会の高橋宏明会長との会談で述べた。
 東電は今月、被害者向けに請求書類一式を発送し、社員による説明会も始めた。ただ、東電の賠償請求書は60ページで、記入方法を説明した「補償金ご請求のご案内」は156ページに及ぶ。過去の給与明細やホテルの領収書などの添付も必要で、請求書以外にも「同意書」などの必要書類が複数ある。専門用語も多く、高齢者などから戸惑いや不満の声があがっている。
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 「奴隷(不自由民)」の反対語は「特権階級(自由民=学歴エリート、門閥貴族、資本家一族等)」である。こうした区別が認めがたいと言う方は、東電を例に挙げたが、昨年9月から、今までに、福島原発大爆発事故に関していったい何がこの「日本国」で改善されたか、よく見てみるといいだろう。

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「東電、値上げを権利と勘違い」…経産相批判
 古川経済財政相は31日、内閣府に東京電力の西沢俊夫社長を呼び、工場やオフィスなどの電気料金の平均17%値上げについて「景気への影響を危惧している」と伝えた。
 西沢社長は、政府が検討中の家庭向け料金の算定基準見直しを企業向けにも反映し、値上げ幅を圧縮する意向を示したが、4月からの値上げは予定通り行う考えだ。産業界からも批判の声が出ており、東電の今後の経営を巡る論議にも影響しそうだ。
 ◆対談
 古川経財相は、昨年末に西沢社長が値上げ方針を発表した際、「値上げは(電力会社の)権利」と述べたことについても説明を求めた。西沢社長は「至らないところがあった」と謝罪した上で、「(経営)状況を説明し、顧客に(使用時間帯で単価が変わるなど)いくつかの料金メニューを提示して理解を得たい」と述べた。
 今回の値上げ対象は料金が自由化された部門で、政府に指示する権限はない。古川経財相も値上げ幅抑制などの要請はしなかった。
 一方、東電は今秋をめどに家庭向けの料金も値上げしたい考えで、これには政府の認可が必要だ。政府は東電のコスト削減を徹底させ、電気料金をなるべく抑えようと、原価を厳しく見積もる新たな算定基準を検討している。西沢社長はこれを企業向けにも適用して値上げ幅を圧縮する方針だが、4月からの17%値上げは「現時点で変えるつもりはない」と強調した。
(2012年2月1日10時04分 読売新聞)
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東電の賠償、2340世帯のみ 請求受け付け3カ月関連トピックス原子力発電所 東京電力
 東京電力による福島第一原発事故の賠償支払いが遅れている。請求開始から3カ月近くたつが、避難区域内を中心とした被害世帯6万のうち、1回目の支払いが済んだのはわずか2340世帯の計53億円。賠償の対象は自主避難した住民に広がる見通しで、支払いはさらに遅れるおそれもある。
 東電は3~8月分の被害を1回目の賠償対象として、9月12日から請求の受け付けを始めた。だが、これまでに請求書が届いたのは2万3200世帯で、対象の3分の1にとどまる。当初は請求書類が約60ページもあり、わかりにくかったのが原因とみられる。
 さらに事務手続きを進め、賠償額を被害者に伝えられたのは7700世帯にすぎない。請求書類に不備がなくても1件3~4週間かかる。被害者と賠償金額で合意し、賠償金を振り込むまでには、さらに1~2週間かかっているという。
 法人向けの支払いも9600件の請求に対し、1120件、計953億円だ。東電は支払いの遅れを「請求項目が多岐にわたるうえ、作業に不慣れな面もあった」と説明する。
 ただ、今後、自主避難などに賠償対象が広がれば、事務作業が増えるのは確実だ。東電は「電気事業にも人が必要。作業員は増やせてもあと2割程度」としており、迅速な賠償ができるメドは立っていない。
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 「彼れを知らず己を知らざれば、戦う毎に必らず殆うし 」の孫子の名言は、今の日本市民にこそ活かされるべき名言であろう。

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