陰陽師 -夢枕獏 著 文春文庫

一気に寒くなり、出掛ける気にもならないこんな日は以前読んだ本を読み返して時間を過ごす事にします。
寝床で横になりながら眠くなったらそのまま寝てしまい、他に思いついた事があれば本を読むのを中断してしまうには短編小説、物語がちょうど良いです。
このように書くと著者や著者のファンの方からは失礼なと思われてしまうかと思いますが、ほんの楽しみ方は人それぞれ、と言う事でご容赦願います。

物語の始まりはほぼ毎回、安倍晴明の屋敷の簀子の上で晴明と源博雅が酒を飲みながら庭をながめつつ会話している場面から始まります。
その会話の中で宮中や市井での怪異のうわさや事件が語られ、ふたりが出掛け解決すると言った物語です。
ひとつのパターンが出来上がっており、安心（？）して気軽に読める小説であり、数ヶ月後にはまた、本を開いて読めるといった非常にお得な本です。