タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪ 朝青龍、馬鹿につける薬なし ≫

P1010264 大相撲初場所は、引退を取りざたされた朝青龍が、千秋楽の本割りで白鵬に敗れて全勝はならなかったものの、二十三回目の優勝を飾り、まさかの復活で終わった。
 横綱としての品格を問われてきた朝青龍は、序盤こそ神妙だったが、勝ち進むにつれて傍若無人な言動が蘇った。
 十四日目の魁皇戦(写真は、1月25日付『朝日新聞』第2面から、台紙に貼って転写)の高見盛も顔負けのパフォーマンスをどう思うかは人様々だろうが、横綱の鋭い踏み込みに、魁皇が自ら後退し土俵を割ったのは、情けないの一語に尽きる。
P1010266_2 十一日目の琴欧洲戦(写真は、同新聞から転写)で、痛めたはずの左肘もなんのその、勝負がついた後に左腕を力一杯に空振りしたのは、馬鹿丸出しのご愛敬としかいいようがない。
P1010263_2 結局、協会(理事長)も横綱審議委員会も、品格問題について及び腰となり、これまで例のない優勝決定戦後の土俵上の派手なガッツポーズ(写真は、1月28日付『北海道新聞』夕刊・第3面から転写)についてさえ、二十六日の横綱審議委員会で批判は出たものの、鶴田卓彦・新委員長は、「相撲は神事という意見に立てば行き過ぎという声もある。だが、一般の人はどう受け止めているのか」(1月27日付『讀賣新聞』第21面〈スポーツ〉)と述べ、寛容さを示した。
 江戸・明治はいざ知らず、そもそも、歴代の横綱が地位にふさわしい品格を備えていたかどうか、私は疑わしいと思っている。昭和四十年五月場所の最中に発覚した、現役横綱二人(柏戸と大鵬)の拳銃不法所持事件を思い起こすがよい。

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