タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪札幌で飼い犬がエキノコックスに感染≫

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 昨年十二月、平成十四年に道内の室内飼育犬から発見されて以来、「札幌市内で7年ぶりに飼い犬の感染が報告され」(1月7日付『北海道新聞』第15面)、キタキツネ・エゾタヌキ・野ネズミからの飼い犬・人間への感染の防止及び感染の早期発見が必要である。
 成虫はキタキツネやエゾタヌキなどの野生動物や犬に寄生し、幼虫は野ネズミに寄生する。人間の場合、糞を介して口から卵が入り、腸で幼虫となり肝臓に寄生してエキノコックス症に感染し、毎年二十人くらいの患者が出ているという。
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 キタキツネの糞=写真下段<中>(08年8月8日撮影)には昆虫類が多く含まれているが、<右>(10年4月18日撮影)はエゾシカ猟の残滓を食べ粘度があり締まっている。写真上段は、いずれも交通事故により路上で斃死したものだが、これを食するカラスやトビなどには感染がないのか、気になるところである。
 最近、北海道エキノコックス症対策協議会が「診断と治療のガイドライン」をまとめ(4月5日付『北海道新聞』第12面参照)、執筆者の佐藤直樹・同協議会長は、「北海道の医療現場では腫瘍を発見した場合、がんとともにエキノコックスを頭に置いてほしい。血清検査の確度は高いのでぜひ実施を」(同新聞)と述べている。北海道では、飼い犬と人間の両方の検査が必要ということだ。

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