タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

有朋自遠方来 不亦楽=半世紀ぶりの再会は大津市「叶 匠壽庵」のお菓子と日中国交正常化秘話で

叶 匠壽庵(大津市大石龍門 4 - 2 -1)のお菓子
あ   も 〝あも〟とは古語の女言葉で餅のこと。とろけるような
 柔らかい羽二重餅を、淡い甘さに炊き上げた春日大納言小豆でくる
 み、棹物に仕上げました。
 お餅と餡の調和の良さをお召し上がりください。
一 壺 天 お菓子をつくる心が豊かであればその味わいは深い、そ
 んな思いを込めて一個の栗をあっさり炊き上げた大納言小豆で包み
 ました。
あ か い 近江、園城寺の閼伽井屋(あかいや)の水を天智、天武、
 持統天皇の誕生に、御産湯としてご使用になったので、それがもと
 で人々は、このお寺のことを御井寺(三井寺)と呼んでいます。叶
 匠壽庵では、このお菓子に閼伽井の功徳の心を込めています。
標   野 茜さす紫野ゆき標野ゆき
野守は見ずや君が袖振る (額田王)
 大粒で芳醇な香りの城州白梅を自家梅蔵で寝かせ、熟成した梅エキ
 スを寒天でとどめました。
葉   守 甘酸っぱく仕上げた梅の甘露煮と北海小豆のつぶ餡をパ
 イ生地で包み、しっとりと焼き上げました。

 一昨日、東京に住むK氏から思いがけない電話が入り、昨日、釧路空港からのシャトル・バスが到着する釧路駅前まで迎えに出て、半世紀ぶりの再会が実現した。上掲画像はお土産に戴いた、滋賀県大津市の老舗菓子舗・叶 匠壽庵のお菓子折。説明書きは箱に入っていた「しおり」から転載。

 話題は懐かしい故郷の想い出や東京での生活など多岐に渡り、なんと驚くべし、1972 年の日中国交正常化にまで及んだ。東京外国語大学中国語科を卒業した俊秀ではあったが、田中角栄首相(当時)訪中の地拵えに携わったとは知らなかった。働き方改革で定年制が廃止され、70 歳を前にしてまだ現役だそうだ。然もありなん、10 年後でも現役だろう、きっと。

 

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