気ままな旅


自分好みの歩みと共に・・

石川滋彦水彩画回顧展を訪れ、昔日を友と懐かしむ

2018-02-06 14:42:50 | エッセイ

 また東京に大雪が降るニュースが流れた日のこと。              4日の日曜日は避けてほしい。 学生時代に青春の懐かしい想い出にお世話になった大学の美術部の先生「石川滋彦水彩画回顧展」が表参道のギャラリーであるからである。 この機に高校大学と同期の友人にも数年振りに会える。また、当時の美術部の懐かしい友人にも会えるかも知れないと言う期待を思うと積雪は大いに迷惑である。

 

 先生との想い出は尽きない。 特に思い出深く忘れられない夏の美術部の合宿最後の夜は、山間に囲まれた広場に丸太を高く組み、大きなキャンプファイヤーを満点の星空に向けて焚き、その周囲を全部員で囲み先生の奏でるアコーデイオンに合わせてフオークダンスに興じた。 総勢70余人で唄う歌声は山々に木霊し、青春を謳歌したものでした。

 初単身赴任の地で訪れた「笠間日動美術館」では、先生の「50画家のパレット」を観に行った時のことでした。 思いもかけず油彩画F8「機関庫」の展示に遭遇し、懐かしくおはがきを差し上げたところ、大変に喜ばれ返信のおはがきを頂いたことなどが昨日の様に思い出してきて懐かしみました。

 また、合宿のことでご相談にご自宅にお訪ねしたことがあった。 初めて画家のアトリエを見聞し、傾斜した机の上に描きかけ途中の水彩画が置いてあり、何かが異なる憧れの雰囲気をもった佇まいを感じたことを覚えています。

 そして、結婚してまだ日が浅い頃、日本橋の高島屋で先生の「パリーの片隅」と題を勝手に決めたくなるような額縁に入った磁器タイルに絵を焼き付けたのを見付けて驚き、結婚記念にと買い求めた。 その後、その絵は社宅を菊名、船橋、元住吉、田奈と渡り歩き最後に、この現在地に安住した。 キャンバスの代わりに厚さ100mmの磁器タイルに焼き付けた重い一枚の絵でした。

 

 その懐かしい想い出が多い先生の回顧展が表参道で開催すると言う。        高校大学そして美術部と共に友好を深めてきていた友人と改札口で落ち合うことにした。 前日から天候を気にし歩行の鍛錬に準備体操にも余念がなかった。 だが、なかなか事はうまくはいかない。 当日の朝、タクシーを呼ぶにも話中で中々つながらない。 お陰で電車を1本遅らせ、普通に乘る羽目になる。急がなければと、途中で急行に乘り変えて席に座れた。体調を維持するためにも良かったとその時は思った。

 車掌の車内アナウンスが何遍も行き先を言っている。違和感を感じた。「大手町」とか「大井町」とかに聴こえた。「大手町」とは珍しいな。「大井町」と一文字違いに気がつかなかった。気づいた時はすでに遅く、しかも急行とは・・・。遠回りでやっと友人の待つ改札口に辿り着いた。迷いながら、シャレタ表参道の小路を歩き会場に辿り着いた。 受付で記帳し20点ほどの水彩画をゆっくりとみた。懐かしいタッチと色彩だ。お人柄を表す穏やかな絵画だ。まだ入場は早くトップのようだ。 

 この時、友人が声を発し、紹介され驚き、懐かしい人に卒業以来と言って良いぐらいに会えた。 一年先輩である。 共に懐かしく話が弾み長居をしてしまった。 そして、別れを告げて会場を去った。 ひと言で言うが、60年振りの懐かしい顔と声なのだ。 無理して出て来て友人の介添えもあったもののよかった。天候も恵んでくれた。 嬉しいの一言である。 

「生きていてこそ人生」とはこのことでしょうか。

終わり  

   


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2 コメント

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恩師の水彩画回顧展 (屋根裏人のワイコマです)
2018-02-06 19:44:34
水彩画回顧展・・もいろんな展覧会が
ありますが、これは水彩画回顧展以上に
恩師に逢いに・・でしょうね。
其の作品から恩師の臭いをそして同期の友人達との・・それを思う存分
果たされて、最高の一日になりましたね
この行動は、自信になりましたね
また何年か寿命が延びましたね
よかったですね o(^-^)o
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読者登録させていただきました (ヒマヒマノキ)
2018-02-13 16:12:21
こんにちは。ヒマヒマノキと申します。エッセーは、温かな文章で、思いを感じます。これからも楽しみに読ませていただきます。よろしくお願いします。
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