全英連参加者のブログ

全英連参加者の、言葉やその他諸々についての雑感... 不定期更新です。

翻訳、訳語作りは難しい作業だ。

2021-08-17 04:00:00 | 全英連参加者 2021

 ここ数日非常によく聞いている言葉、「線状降水帯センジョウコウスイタイ」のこと。
 以下は門外漢の独り言である。

 この言葉、僕はどうも日本語として「すわり」が悪い気がする。翻訳だとしたら、何かうまくない。そんな感じなのだ。
 専門用語なので、そのまま理解すればいいことなのはわかるが、何か釈然としない。英語が語源なのだろうか。そう考えて調べてみた。

 In meteorology, training denotes repeated areas of rain, typically associated with thunderstorms, that move over the same region in a relatively short period of time.
 気象学において、 trainingは雨が繰り返し降る区域で-典型的に雷雨を伴う-比較的短時間同じ地域上空を動く(=留まる)ものを示す。(訳文:僕)

+++++ +++++

 線状降水帯は気象学の専門用語。気象の現象を考えて訳語ができたのだろう。英語を見る限り「線」「帯」に相当する単語がないことから、翻訳・説明訳であると思われる。問題はこれがどんなメッセージを聞くものにあたえるかだと思う。

 ここからは英語の先生の感想である。
 天気図を見る限り「線」よりも「帯」のイメージがある。だから「帯」だと言うことはわかる。「線状」は該当区域の幅が狭く感じる。僕が説明訳を作成するならば、「帯状連続降水域」にする。長時間雨が降り続くという、実態に即している。伝えるべき危機情報がメッセージとしてより強く伝わると思う。

 あくまでも、門外漢の独り言である。

+++++ +++++

 日本気象学会ウェブサイトで、「線状降水帯」について以下を参考にした。特記する。

 津口裕茂さんの「新用語解説」,気象学会機関誌「天気」’16/9

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« CHOSHO | トップ | 緊急事態宣言、まん延防止等... »
最新の画像もっと見る

全英連参加者 2021」カテゴリの最新記事