就職支援 チーム還暦にできること

還暦を過ぎた人間だからこそ伝えられること。
40年前社会人になる時、世の中がこんなに変わるとは思わなかった。

AI採用

2018-04-19 11:51:32 | 日記
5年ほど前にオックスフォード大学のオズボ-ン准教授により発表された論文で
「AIの進化によりなくなる職業」が話題になりましたが、一番影響を受ける学生
はあまり興味がないようです。
AIが進化して人間が働く必要が無く生活できるようになればいいのですが、
そこで生み出される富は一部の集中するのではないでしょうか。

学生にとって今関心を持たなければならないのは、AIによる選考ではないで
しょうか。
私自身、「AIに選考なんて任せられない。そこは採用担当者の聖域」と考えていて
EUではプロファイリング規制で「AIなどによる自動処理のみによって重要な決定
を下されない権利」が確立されているという情報を引っ張っていました。
ところが最近、時を同じくしてテレビのニュースショウでAI採用の現場を見て
すこし考えが変わりつつあります。

まずは、IBMのワトソンによるエントリーシートの判定。
過去の情報や企業が求めるコンピテンシー分析などバックデータの蓄積に手間が
掛かりそうですが、設定してしまえば判定は「秒殺」らしいです。
現在では、結果NG判定のものをもう一度人間が判定するようですが、この判定の
精度がかなり高いらしい。
将棋や囲碁で人間がAIに勝てない理由の一つに時間がたてば人間は疲れからミスを
することが多いからです。
ESの判定でも判定者が朝イチで読むのと午後遅くに読むのでは判断が異なる
可能性が高い。
読み込む人間の能力差もあります。(ESを一人で全部読むなんてありえません。)
とするとよっぽど公平(学生にとっても)です。
単純に時間短縮というだけではなくはっきり合理性があるようです。

もう一つはAI面接。
タレントアンドアセスメント社のスマホ面接が出ていたようですが、
これは現状では判定に時間が掛かりすぎるようです。
アナウンサーが実演していましたが、面接に1時間強掛かり結果の表出にES判定の
ワトソンのようにはいかずデータ作成に結構時間が掛かっていました。

ESの文字データと面接の言語データの分析なので現時点では文字データの判断
の方が効果がありそうです。
ただ、遠隔地の学生が移動せず時間を自由に選べるという点は学生にとって
メリットが大きそうです。

学生のアンケートではAI採用には懐疑的な学生が多いようですが、採用企業が
増えればコストが下がり一気に拡大すると思われます。

2月にあった大学のグループディスカッションの練習で「AIでなくなる職業」
というテーマを与えると学生のAIへの理解不足が露呈しました。
自分たちにもメリットのある話なのでちゃんと取り組んでほしいものです。


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