そして今日は過ぎ行く

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死者と遺族はサンドバッグではない

2006-03-11 16:05:47 | 似非小説家的之妄想思考
話題の『文芸春秋』の記事、さっそく立ち読みしてきました! 本屋で盗み読んだ内容を全部、無料で公開しちゃったら、それは営業妨害という犯罪(?)になってしまいそうな気もするので、詳しく知りたい方は、雑誌をお買い上げいただくか、知的万引きを実施していただくことにして、サクサク話を進めてまいりたいと思います。

自筆原稿流出、村上春樹さん「一種の盗品」と問題提起 (朝日新聞) - goo ニュース


↑の記事で、村上さんが「僕だけの問題でなくなってきた」とおっしゃっておられますけれど、この事件の底には、日本の企業が抱えている「公私混同」の問題が潜んでいるように感じました。
そのあたりのことを、ご本人が意識して書いておられるかどうかは、文面からは分からなかったのですが...

会社勤めをされたことのある方には、身に覚えのある感覚だと思うのですけれど、仕事に責任を持つということは、隣の奥さんと醤油の貸し借りをするがごとく、きちっとした計量や線引きが難しいことですから、仕事をするときには、公私のけじめをきちんとつけるよう、一人一人が気をつけなくちゃいけないな~、と改めて考えさせられました。
村上さんから非難されている元・編集者さんのような役得の誘惑は、どこへ行っても、足元にゴロゴロと転がっていますからね。

“盗品売買”とおっしゃるなら、社会的制裁を下すのは、警察か裁判所の仕事のような気もします。小説家の仕事として、本当に、公の場で、個人名を挙げて話をする必要のあるできごとだったのでしょうか?

村上さんの書かれた小説に、大好きなフレーズがあります。
「僕は(中略)サンドバッグじゃない。生きた人間です。叩かれれば叩きかえします。そのことはちゃんと覚えておいた方がいいですよ。」