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映画「マネーショート 華麗なる大逆転」、本編以外

2016-03-14 01:23:26 | 映画感想
2016/3/9、109シネマズ木場。
1番スクリーン、H列を選択。

映画のあらすじは後ほど。

**

難解な映画だった。
何が「華麗なる大逆転」なのか、さっぱり理解できなかった。
全然華麗じゃない。

原題は「Big Short」
「でかい、短い」 ではない。

ショートは金融の用語で「空売り」のことだ。
つまり、ビッグ・ショートは大きい空売りの意味。

原作の「世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち」の方が合っている。


シネコンウォーカー版のパンフ(上)には、「空売り(ショート)ってなに」の
簡単な説明が載っているが、空売りすらわからないようでは、
この映画で出てくる難解な金融商品について理解できるはずがない。

例えば、レバレッジ、デリバティブ、ヘッジ、オプション取引、CDS、CDO。
特にCDS、CDOはこの映画の肝だ。

リーマンショックを切り抜けてぼろもうけした話ではなく、
住宅債券市場の崩壊を予測して反対のオプション買いで儲けた話と理解した。

大体空売りしてないし。
CDSの大量買いをモーゲージ証券などのデリバティブ証券の大量空売りと同じ、
というのならそうかもしれないけど、と、まあとにかく、
私の理解レベルでいえばそんな程度にしか思えず。

リーマンショックの原因をサブプライムローンの破綻に求める人が多いと思う。
返済能力のない人に住宅資金を貸すから、破綻するんだ、と考えるから。

でも、それは間違い。
元々サブプライムローンは返済できなくなることが想定内のローン。
顧客が破綻しても住宅価格が値上がりする限り、銀行は損をしない仕組み。

しかし、顧客破綻時に住宅が値下がりしていて住宅ローンが不良債権となって
銀行が大損するだけであればまだいいけど(それでも大変だが)、
住宅ローンを債権化し、オプションやスワップ、為替や株なども組み込んで、
中身のよくわからないディリバティブとしてローンの何倍もの金額が証券化されている。

そして、大元の住宅ローンの破綻によってそこからの派生商品が次々と破綻、
ついには大量の証券がディフォルトとなって証券会社がつぶれてしまうとともに
膨大な資産が失われる。

これが近い将来、現実に起こると読んで手を打った投資家のクリスチャン・ベールと、
その動きに気づいて後追いした若者とブラピの一派、
ベールの動きに呼応して同証券を大量に売った銀行のライアン・ゴズリング、、
その銀行の動きから破綻には気づいて手を打っていたものの
会社としては破綻側に大きく引っ張られたスティーブ・カレル。

そんな物語でした。



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2 コメント

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Unknown (クマネズミ)
2016-04-05 05:23:11
お早うございます。
「空売り」の件ですが、よくわからなかったのでネットで調べてみましたら、もしかしたら「short」を「空売り」と訳すから理解できなくなるのであって、ともかくも「short=CDSの買い」と受け止めてしまえばいいのかもしれないと思ったりしました。この問題には、大きく言えば、日米の金融市場の構造の差、使われている用語の違いといったものがあるのかもしれません。元々、本作に頻繁に出てくる「モーゲージ」にしても「抵当証券」と訳してしまっていいのか、という問題もあるようですし。
クマネズミさんへ (KGR)
2016-04-07 10:54:18
たしかにクマネズミさんがリンクを利用して説明されているように、ショート/ロングは売り/買いを意味します。

ただ、売りはショート・ポジションで空売りはショート・セリングなので、映画でいうショートが単に「売り」を指しているのか「空売り」を意味しているのかは分かりにくいです。

金融関係者の間でも日米で用語の使い方が違うのかもしれないし、いずれにしてもチラシの「空売りとは」は余計だった気がします。

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