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映画「オリエント急行殺人事件」@109シネマズ木場

2017-12-09 17:02:58 | 映画感想
2017/12/8、封切り初日。
109シネマズ木場、3番スクリーン。
ギリギリで良い席が取れたので、K列を選択した。

金曜初日の初回上映の割には客の入りは多かったが、年齢層はかなり高めだった。

**

ケネス・ブラナー監督主演、トム・ベイトマン、ジョニー・デップ、ジュディ・ディンチ、
ウィレム・デフォー、デイジー・リドリー、ミシェル・ファイファー、ペネロペ・クルス、
デレク・ジャコビ、ジョシュ・ギャッド。



言わずと知れたアガサ・クリスティの小説。

小説では、イスタンブールからカレーに向かうオリエント急行が舞台だが、
映画ではその前にイスラエルでの事件を挟んでいる。
小説の刊行と同時代の物語だとすれば、1930年代半ば。

エルサレムに滞在していたエルキュール・ポアロ(ケネス・ブラナー)は、
3大宗教の遺物が盗難事件をイギリス官憲の仕業と見抜いて盗品を取り返す。

ポアロはエルサレムからイスタンブールに向かう船の中で
デブナム(デイジー・リドリー)と出会い、家庭教師だと見抜く。
船には、黒人の医師、アーバスノットも乗っていた。

既知でオリエント急行会社の重役、ブーク(トム・ベイトマン)に懇願され、
オリエント急行でイギリスに向かうことになった(但し、カレーで乗り換え)

冬の時期、いつもならガラガラのはずのオリエント急行は満室で、
ポアロは2等寝台でマックイーン(ジョシュ・ギャッド)と相部屋。

乗客の中には怪しい雰囲気を漂わす古物商のラチェット(ジョニー・デップ)がいた。
ラチェットは悪徳実業家で多くの敵を抱え、今も「気をつけろ」との脅迫文を受けていた。
ラチェットは食堂車でポアロに身辺警護を依頼するがあっさり断られる。

2日目の夜、雪山の中を走行中、雪崩に巻き込まれて機関車が脱線して、列車は立ち往生。

翌朝、朝食の時間になっても起きてこないラチェットの客室に行くと、
ベッドに横たわったままめった刺しにされたラチェットの遺体があった。

ブークに依頼されたポアロは捜査を引き受ける。

乗客は、
(1)ラチェットの秘書で会計係のマックイーン、
(2)ラチェットの執事マスターマン(デレク・ジャコビ)、
(3)ドラゴミロフ侯爵夫人(ジュディ・ディンチ)と
(4)その侍女シュミット、
(5)若い女宣教師のエストラバドス(ペネロペ・クルス)、
(6)アメリカ人の未亡人ハバード(ミシェル・ファイファー)、
(7)ドイツ人教授ハードマン(ウィレム・デフォー)、
(8)自動車販売会社のマルケス、
(9、10)アンドレニ伯爵とその夫人、そして、
(11)船で見かけた家庭教師のデブナム、
(12)黒人医師のアーバスノット。

他には重役のブーク、二人の車掌、食堂車のシェフなど鉄道会社の人間。
ポアロは早速、すべての人間から昨夜の様子を聞くが、いずれにもアリバイがあり、
事件の謎は深まった。

ポアロは遺された燃えカスから、ラチェットの正体を見抜く。

そして乗客の行動から嘘を見抜いていく。

果たして犯人は。



ご存知、ミステリーの女王、アガサ・クリスティの名作「オリエント急行殺人事件」の映画化。

ポアロのシリーズ全33作のうちの8作目。
ラストで続編が匂わされる「ナイルに死す」は15作目にあたる。

なお、1975年刊行の最終作「カーテン」は実は1943年、22番目に書き上げられたもので、
本人死後に出版される予定だったらしい。
(アガサ・クリスティはその数か月後の1976年1月に死去)

映画にも出たように当時のオリエント急行は5両編成で、客室2両、乗務員/荷物車2両、
展望食堂車1両の豪華列車。
小説では相部屋ではなかったようだが、全室が埋まっている設定。

雪の山間部を行く列車内での殺人事件で、遺留品も多い事件だが、
被害者も容疑者も素性を偽っているため、捜査、推理は容易ではない。

しかし、英語、ドイツ語、フランス語を駆使し、ロシア語にも堪能なベルギー人探偵が、
謎を解き明かしていく。

冒頭のエルサレムの事件からイスタンブールに至る小説にはない部分で、ポアロの鋭さを示す。
手がかりを最大限に利用しつつ、尋問や会話の中での齟齬や差異に着目して
推理を進めていくので、ある意味会話劇と言える。

難解な事件を理詰めで少しづつ外堀を埋めていき、遂には真実を語らせる手法。
しかしながら、今となっては、驚くようなどんでん返しもなく、
派手なアクションもなく、やや地味に思える。



エルキュール・ポアロは「Hercule Poirot」とつづり、Hは発音しない。
何人かにはヘラクレス・ポアロと呼ばれ、エルキュールですとか、
ライオンは倒しませんとか答えるが、これも布石の一つになっている。

小説では165cm程度の小柄で、大きい口髭を蓄えた、太っちょ、晩年は禿げ頭と
到底ケネス・ブラナーとは、口髭以外は身長(177cm)をはじめ、似ても似つかない。

アガサ・クリスティ自身はポアロを大して好きではなかったようで、
ポアロとはさっさと縁を切り、もっと若いかっこいい人物を主人公にすればよかった、
と言っていたらしい。

奇しくもシャーロック・ホームズを嫌っていたコナン・ドイルとの共通点。
なお、シャーロック・ホームズのシリーズは1887年から1927年にかけて
刊行されており、ポアロシリーズ(1920年~1975年)との重なりは少ない。
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2 コメント

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Unknown (クマネズミ)
2017-12-21 06:04:13
おはようございます。
ポアロについては、「小説では165cm程度の小柄で、大きい口髭を蓄えた、太っちょ、晩年は禿げ頭と到底ケネス・ブラナーとは、口髭以外は身長(177cm)をはじめ、似ても似つかない」とのことですが、NHKから放映された『名探偵ポワロ』で主人公を演じ「原作に最も近いポワロ」と賞賛されたデヴィッド・スーシェも、身長は「 5' 7" (1.7 m)」(imdb)であり、やはり原作よりも少々高そうです。
クマネズミさんへ (KGR)
2017-12-21 09:05:01
「原作に最も近いポワロ」のは背の高さではなく、雰囲気などによるものでしょうから、身長はさほど重要ではないと思われます。

現在のベルギー人の平均身長は178cmぐらいですが、1930年代はもっと小さかった可能性があり、数字だけで判断するのは早計かもしれません。

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