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17年度の世界M&A助言、売り上ランク、 ゴールドマン首位 「アマゾン効果」金融にも

2018年04月18日 11時01分02秒 | thinklive

2017年度の全世界のM&A(合併・買収)助言業務ランキングで、米ゴールドマン・サックスが16年度に続き首位となった。アマゾン・ドット・コムやグーグルといった「ITの巨人」が巻き起こす業界の地殻変動に対応した助言業務を手掛ける金融機関が上位を占めた。日本企業関連では東芝メモリの売却などに関わった野村証券が大幅に順位を上げ首位に立った。「ITの巨人」が金融界にも大きな影響を与える


 米調査会社トムソン・ロイターによると、17年度のM&Aは前の年度に比べ6%増の3兆8933億ドル(約416兆円)だった。原動力は「ITの巨人」たちだ。

 昨年出たアマゾンによる高級スーパー、ホールフーズ・マーケットの買収でアマゾンに助言したのがゴールドマンだ。買収総額は約1兆5千億円。グレッグ・レムカウ投資銀行部門共同責任者は「巨大な時価総額と現金を持つ米IT大手がM&Aに積極的になれば衝撃は大きい」と指摘する。

 3位に付けたJPモルガン・チェースは、米メディア大手ウォルト・ディズニーが米21世紀フォックスから映画やテレビなどコンテンツ部門の大半を約660億ドル(約7兆円)で買収した案件で、ディズニーに助言した。ディズニーのねらいは、動画配信の世界大手ネットフリックスへの対抗だ。JPモルガンの国際M&Aの共同責任者、ヘルナン・クリステルナ氏は「テクノロジーがもたらす業界変化に対応する買収案件が続く」とみる。

 日本企業関連のM&A助言ランキングを左右したのは、2兆円に及ぶ東芝による東芝メモリの売却案件だ。野村、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、ゴールドマン、クレディ・スイスと助言に加わった社が上位4位を占めた。入れなかったみずほ証券は前年首位から5位へと順位を落とした。

 8位の米センタービューは富士フイルムホールディングスによるゼロックスの買収、9位のGCAは中部電力と東京電力の火力発電事業の統合に絡み、存在感を高めた。メガディール(巨額案件)に絡めるかが大きな要素となっている。

 今年度について野村の国際M&Aの責任者、角田慎介氏は「業界をとわずパイプライン(仕掛かり案件)は多い。通商政策の不透明感が消えれば日本の製造業の海外買収も増えそうだ」とみる。

 とはいえ国内首位の野村でも世界全体では24位。「海外のIT企業が日本企業の買収を検討するようになっている」(米投資銀行)。日本でも海外IT企業によるメガディールが出てくれば、助言業務でも海外勢に有利になる可能性が高い。対抗するには、日本の金融機関も業界の構造変化を先取りした買収戦略をアドバイスできるような体制づくりが欠かせない。
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