泡沫の夏(8話)

【出演】
尹夏沫(イン・シャーモー)役…バービィー・スー
洛煕(ルオ・シー)役…ホァン・シャオミン
歐辰(オウ・チェン)役…ピーター・ホー
尹澄(イン・チェン)役…クリス・シェン



ー過去ー
最後の夕食の席で「退学手続きは済みました。ご心配なく」と言ったルオ・シーは、養子縁組の解消は後日にし、夕食後施設に戻ると話します。
シャーモーがおかずをルオ・シーのお皿に置くんだけど、何も食べていないのに満腹だとルオ・シーは言うの。
家族に別れの挨拶をし席を立ったルオ・シーは、そのまま荷物を持ち、家を出て行ってしまいました。残された家族は悲しみに包まれ、申し訳なく思う父は涙を流します。

ルオ・シーが出て行ったすぐ後、シャーモーの携帯にオウ・チェンから電話が。シャーモーは冷たく「頼みがあるの。応えたほうが賢明よ」と言いました。

シャーモーがオウ・チェンに頼んだ事は、ルオ・シーの留学費用を出してもらうことでした。
空港でルオ・シーを見送るシャーモーは「許して。しかたがないの」と言います。それに「施設に戻らず、留学まで出来る。君とオウ・チェンのおかげだ」と嫌味のように言うルオ・シー。卑しい俺に施しを与えてくれてありがたいと。

弟のチェンだったら海外に行かせるか聞くルオ・シーに、シャーモーが「いいえ。チェンとは別れない」と答えると「そうだな。彼は捨てない。大切だもんな」とルオ・シーは言います。
家族はみんなあなたを愛してる、とシャーモーが言うけど、愛していても施設に戻されそうになったルオ・シーは「安い愛情だな」と言って…。ルオ・シーからすれば何を言われても信じられないよね。

シャーモーは、私を恨んでも許さなくてもいい、傷つけられたと思うなら、憎しみをバネに強くなって戻ってきて私を見返せば?と言います。そして番組の賞金も、ルオ・シーの口座に貯金した事を伝えました。
「また会えるといいわね」とシャーモーが言うと「引き離すためだろ?」とルオ・シーは言い出します。君から俺を引き離すためだろ?と。「そうよ」と答えるシャーモーに「俺が好きか?」とルオ・シーは聞きます。

シャーモーは下を向くと首を横に振りました。男性がシャーモーの近くにいるのをオウ・チェンは嫌い、いつものことだと言います。
「でも離れれば俺のことが恋しくなるんだろ?」と言うルオ・シーに、申し訳ないとは思うけど同じ過ちは繰り返さない、とシャーモーは言います。そして大事な人を守るために強くなると言うシャーモー。そのためには血のにじむような努力が要ると言いました。だからあなたを恋しがるヒマはないと。

ルオ・シーは「別に君のことが好きなわけじゃない。ただ…簡単に忘れられてもおもしろくない」と言うと、突然シャーモーにキスを。さらに「俺を忘れるな」と言うと、もう一度ルオ・シーはキスをしました。
でも、シャーモーは逃げようとしたりはしない。何でだろう?
「殴らないのか?」と聞いたルオ・シーにシャーモーはキスをされた口を拭い「手を痛めるから」と答えます。ルオ・シーは「必ず戻る。オウ・チェンに伝えろ。"この屈辱は倍にして返す"と」と言いました。

シャーモーが最後にルオ・シーの使っていたギターを渡しますが、ルオ・シーは受け取ったギターを空港に置いて行ってしまいます。
ルオ・シーの背中を見送っていると、シャーモーに父親から電話が。
父親の話しを聞いて、嬉しそうに「すぐ伝えるわ」と言うシャーモーでしたが、次の瞬間電話から聞こえてきたものは車が急ブレーキをかける音でした。
もう少し早かったら、お父さんがルオ・シーを引き留めたことを伝えられたのに。そしたらルオ・シーもまた違った人生を歩めたかもしれない…。

ー現在ー
リン・ハオとホイニーに呼ばれたシャーモーは、今日もNGで足を引っ張ったら絶対に許さない、と言われてしまいます。
頑張ります、とシャーモーが返したら「頑張ってもっとNGを出す気か?」ってリン・ハオは言うのよね。イヤなヤツ。
車まで化粧品を取りに行ってたチェンエンが戻り、責められてるシャーモーに気づくと「やめてよ。後輩いびりのつもり?」」とかばいますが、それが気に入らないホイニーがチェンエンに暴力を振るいました。自分が罵られても黙っていたシャーモーが怒ると「先輩には絶対服従が芸能界の掟」だとホイニーは言います。

「先輩でも暴力をふるう権限があるとでも?」とシャーモーが言い返し、チェンエンに謝るように言いました。新人のくせに生意気だと返してくるホイニーに、シャーモーは「もし芸能界であなたより上に立てばマネージャーも尊重してくれる?」と聞きます。ホイニーが、だったら今日10 テイク以内に0K が出せる?と言ってきたため、シャーモーは1テイクでOKが出せたらチェンエンに謝るように言い、失敗したらあなたの言う事を何でも聞くと言いました。

撮影が始まります。シャーモーはルオ・シーから言われた、その役になりきることや、その役の思いを表情に出す事などを心に留めながら演技をしました。その演技にリン・ハオは見とれてしまいます。今まで怒られてばかりいた監督からも「いい演技だった」とシャーモーは言われました。
後日、ドラマが放送されると、パン・ナンからも"頑張って"とメールが来ます。

ドラマの視聴率が裏番組を抑えトップになりました。
「プロデューサーが視聴率はうなぎ上りだろうって」とホイニーはリン・ハオに話しますが、2人がネットの反応を見ると、ホイニーの演じている役よりシャーモーの演じている役の方が主人公にお似合いだという書き込みが多い事に気づきます。

ネットの書き込みをシャーモーと弟のチェン、そしてチェンエンも見ました。初めはチェンやチェンエン、パン・ナンが書き込みしてくれたと思ったシャーモーでしたが、大量の書き込みに「あり得ない」とチェンエンとチェンは揃って言います。

シャーモーにオファーが殺到するようになります。
そんな中、撮影の現場にスポンサーであるオウ・チェンが見学に来ました。

シャーモーがもてはやされるようになり、ホイニーは気にいりません。頬を叩くシーンで、ホイニーは思い切りシャーモーを叩きました。叩くつもりがなかったのに、演技に夢中になりすぎた、と言い訳をしたホイニーでしたが、大切な場面だから本気で平手打ちをしたいと言い出します。監督もそれを認め、撮影が始まりますが、叩く度に「セリフを忘れた」などと言い、ホイニーはわざとNGを出します。

何度も何度も叩かれるシャーモーに、見ていたチェンエンの方が涙を流し止めようとしますが、監督は聞き入れてくれません。叩かれ続け、口から血を流し倒れたシャーモーの身体を支えたのはオウ・チェンでした。シャーモーはすぐに立ち上がります。
監督がホイニーを止めなかったのは、作品の中で恋敵を演じる2人が、プライベートでも対立していれば演技にも敵意がにじみ出ると考えたからでした。

ホイニーは何度もシャーモーを叩いたあげく、今日はどうしても感じがつかめない、と言い出します。それを聞いた監督は、シャーモーにホイニーの役を代わりにやるように言いました。まさかの監督の言葉に、ホイニーは動揺します。

思い切り叩かれると思ったホイニーは身構えますが、シャーモーは叩く寸前で手止めると、涙を流しその役になりきった演技をしました。その演技を見ていた女性スタッフたちも、引き込まれ涙を流します。
役を交換させて演じさせる案は、オウ・チェンが命令したことみたい。案というより、シャーモーに報復するチャンスを与えたかったというか…。オウ・チェンは陰からシャーモーを支える人なのかも。そう考えると好感もてるかな。

シャーモーの頬に薬を塗りながら、ホイニーに報復しなかった理由を聞くルオ・シーに「やり返したら彼女と同類になるもの」とシャーモーは答えました。「君は強いんだな」と言われ、シャーモーは同じ経験があるのかルオ・シーに聞きます。ルオ・シーは以前5、6人の男から街で袋だたきにされ、半年間入院したことがあると話しました。その時、人を雇ってやつらを同じ目に遭わせた、と言います。

「俺が怖くなった?」とルオ・シーに聞かれたシャーモーは「怖いわ。でも身勝手な相手には思い知らせることも必要よ」と答えます。
私はルオ・シーよりもシャーモーの方が怖いと感じる時がある。自分の味方には優しいけど、それも本心かな?と疑ってしまうというか…。弟のチェンを大事にしていることだけは本物だと思うけど。
この話しをすると、みんなから自分で処理せず警察に届けろと責められるルオ・シー。シャーモーの反応を不思議がると、シャーモーは「暴力は嫌いよ。でも、力でしか解決できない事もある」と言います。そんなシャーモーは、過去の事を思い出していました。

数人の男に押さえつけられた弟のチェン。シャーモーは「家にあるものは何でもあげるから」と頼みますが、シャーモーは振り払われてしまいます。飛ばされたシャーモーの手にレンガに触れ、チェンを助けたい一心のシャーモーはレンガを手にしました。
過去のこの時、シャーモーは何かしたみたいだけど…今は謎のまま。それに、どうしてチェンは押さえつけられていたんだろう?っていうのも謎。
一体何があったんだ?とルオ・シーが聞くと「永遠に思い出したくないことだから」と言ってシャーモーは話しませんでした。



ーつづくー


今までの謎だった部分が解明してきたと思ったら、新たにまた謎が生まれました。
シャーモーの過去に何があったんだろう?でも、チェンのためだったら、シャーモーは何でもしてしまいそう…。



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