広島で芝居を楽しむためのブログ

広島での観劇レビューや日々思うこと徒然と。芝居で生の驚き、生の迫力、生の感動を多くの人に知ってもらいたい。

公演名:奇跡の人

2006年11月19日 | 観劇レビュー
日時・場所:
 2006.11.14 19:00 郵便貯金ホール
作・演出:
 ウィリアム・ギブスン・鈴木裕美
出演:
 石原さとみ・田畑智子
感想:
 客の入りは1階席は8割程度
2階席は確認できませんでしたが
郵便貯金ホールで2デイズの初日的には
大盛況って感じでしょう。
客層もまぁ演劇マニアでもなく
一見さんでもなく
年に一回程度こういった作品は見るぞ的な
一般ピープルってところでした。
また、小さい子どもづれも多く
全国PTA協会推薦的作品だったのが
いたく影響しているのでしょう。
まずは総評から。
Bマイナーが妥当なところでしょう。
よいところもあり
わるいところもありでプラマイゼロ。
といっても悪い舞台でないので
ゆっくり安心して観ることができて
結構面白かったですが。
とりあえず悪いところは
おもしろさがないってところ。
優等生的作品ですから
笑いを盛り込みようが
ないといえばそうなのですが
内容的にはなく
演出でクスッと笑わせる部分も欲しかった。
やっぱり主役の田畑智子の演技力が
もう少し欲しかったかな。
悪い女優ではないと思うので
主役にはまだちょっと早かったのか。
また、石原さとみも頑張ったけど
もっと存在感が欲しかった。
確かに難しい役ですが
どっかで観たヘレンって感じが強くしたので
演出家にはまられちゃったのでしょうか。
自分の良さが完全に隠れていたような気が。
以上主演二人の演技力?存在感?の部分が
ちょっと疑問が残りました。
う~ん、ちょっと二人には早かったかな。
それでは良いところ。
舞台は階段があり踊り場、そして、2階のロフト。
たったこれだけのシンプルなもの。
それが360度回転することで
駅になったり、家の中、そして、外
はたまた離れの家と様変わり。
演出もオーソドックスで
テンポも速くもなく遅くもなく
ちょうど良い感じ。
まさに全国PTA協会推薦か
はたまた学校の演劇鑑賞会的作品。
さすが何度も演じられて
”枯れた”作品に仕上がっていました。
そのへんは全く言うことなし。
さらに脇を固める役者人も
派手すぎず、出しゃばらずのアンニュイな感じ。
まさに脇を完全に固める連携。
そのため逆に主役に毒がないので
すべてがとけ込み
パンチのないものになってしまったのでしょうか。