のくたーんの駄文の綴り

超不定期更新中orz

あした、仕事か・・・

2006-06-27 22:18:27 | 暇人日記
暑かったり寒かったりする最近の夜にコンバンヮ。
こんな微妙な気温の差で、最近は食欲がなく体重は・・・かわっとらん。
あと少し、あと少しで50キロ台なんだけどなあ・・・あー別にどうでもいい事だけど。
なんだか、久しぶりに感じる(4日ぶりだけど)休みでして、寝て過ごすつもりが、無駄につまみが食いたい(酒は飲めんのじゃ)気分になってついでに本屋に行ってきました。なにこの関連のなさ。
で、別段欲しい本もなく、数週間前のバカみたいなハイテンションでの買い物もするわけでもなく、買ってきたのはなんかいろいろ間違っているファミレス四コマ漫画「WIRKING!!2」1冊。
「うろんなページ」の高津カリノ氏のまんがですよ。
面白い・・・そして、主役の宗太がなぜロリコンというか小さいものが好きなのかということが分かる?巻です。
小鳥遊4姉妹鬼すぎ。んでもって、やはりまともな人が働いていないファミレスなのね・・・面白いんで、興味がある人はぜひ。読むなら1巻から読んだほうがいいかもね。
で、後はコンビニよって軽くつまみ買って、キーレスの電池買ってきました。本と関連性が皆無だよね買い物に。
まあ買い物なんてそんなもんでしょ"<( ̄∇ ̄)>"
なんだか疲れたんで寝まするよ。明日仕事か・・・

第3章・双極に交わる葬送曲 1

2006-06-27 22:01:01 | 誰彼の狂想曲 パンドラの夢
 地上――
 そこは地獄を覆おう大地。不自然に隆起した地割れからは瘴気が噴出し、闇よりも暗いその中からは、不気味に光る複数の赤い瞳が輝く。
 神に見放された地……それでも、その大地に住む者たちがいた。
 華稜もまたその一人だった。
 長い黒髪をなびかせ、憂いに満ちた同色の瞳は、ただただ悲しげに揺れるのみ。
 彼女は地上に住まう神々の集団、七里八白賢の長。そして、プロメテウス・エピメテウス兄弟の育ての親でもある。
 そっと瞳を閉じると同時に、一筋の涙がこぼれ落ちた……

 地上にも、木があれば家がある。
 荒れ果てた大地には、おおおよそ似つかわしくない小さな家。その外見が見えたとき華稜はそっとため息をついた。
 かつて兄弟二人で建てた家。天上からの捨て子を拾い、四人仲良く住んでいた空間。
 その関係にひびを入れた一因は、自分にもある。いまさらながら、敷居をまたぐには少しばかりの罪悪感が生じていた。
 扉を開けて、中を覗く。最低限の調度品は、すべて彼らの手作りだ。
 生活臭がまったくしない室内へと歩を進めると、仲良く並んでいる椅子に手を添えた。
「かりょう?」
 舌足らずな声、視線を巡らせば、奥へと繋がる扉から幼い瞳が覗いていた。
「ルウ」
 その名を呼ぶと、様子を伺っていた幼子は、勢い良く飛び出して華稜に飛びついた。
「かりょう! かりょうだ!」
「これこれ、ひっつくな。まったくぬしは変わらんな」
 華稜はルウの小さな体を抱き上げると、その頬へ唇を寄せた。
「ルウ、プロメテウスはどこにいる?」
「奥の部屋。少し前に帰ってきたら、また出かける用意をしているよ」
「……そうか」
 自然と華稜の瞳が険しくなる。ルウを抱いたまま奥に繋がる扉の前に立つと、勢いよく蹴破った。
「かりょう、扉は足で開けるものじゃないよ」
「手が塞がっているのだ。仕方がないだろう?」
 悪そびれた様子もなく、華稜は淡々と呟く。彼女は、数百年前に右腕を失っているのだ。
「片腕しかないというのは、不便で仕方がないな」
「だからといって、壊すことはないだろう」
 奥から呆れたような声が響いた。
「久しいな華稜」
「ふん、この親不孝者が。ぬしを育てたことを、今日ほど呪ったことはない」
「……まあ、そう言われても仕方がないな」
 プロメテウスは華稜の横をすり抜け、椅子に深く腰を掛けた。「それで、説教でもしにきたのか?」
「……この大バカ者が」
 ルウをおろすと、華稜は強く睨みつけた。「先の事で、数名とはいえ神が死んだ。天使や天兵はその数倍、無関係な民に関してはその数百倍だ!」
「たった数名か、せめてダース単位で死んで欲しかったのだけどな」
「プロメテウス!」
「声を荒げるな、華稜。ルウが怯える」
 ハッと見下ろすと、ルウは華稜の着物にしがみついたまま震えていた。「すまない」そっとその頭を撫でると、華稜は弱々しい笑みを浮かべた。
「天上がどうなろうと、俺の知った事ではない」
「そのせいで血の繋がった弟を失いかけたのだぞ」
「エピメテウスのことを言っているなら、判っているだろう? あいつに限っては、死ぬことはない」
「翼人の姉妹はどうした? 確実に巻き込まれただろうよ」
「それこそ、知った事ではないな。あれらは、エピメテウスが勝手に拾ってきただけだ」
「……本気で言っているのか?」
 華稜の瞳に剣呑な光が宿る。プロメテウスは肩を竦めて、嘲笑った。
「華稜、お前こそあの時にエアリーズを斬ろうとしたじゃないか」
「それは……」
「俺は、天上を恨む。神々を憎む。安穏と暮らしている力を持たない人も、何もかも全てをだ。
 あいつらが、俺たちにした仕打ちを、お前だって忘れたわけではないだろう」
「…………」
 華稜はただ、目をそらした。もはや、自分が何を言っても聞き入れてはくれないのだろう。
「……俺は再び天上に昇る。華稜、お前とは二度と会うことはないだろう。だから……」
 足音もなく、ルウの側に歩み寄ると、その頭を撫でた。
「ルウのことを頼む。こいつは弟の、エピメテウスの希望だ」
「……ぬしらは、自分勝手すぎる」
 搾り出した声は、涙に濡れていた。
「世話になったな、華稜」
 そう言い残すと、プロメテウスは去って行った。